2019年7月31日水曜日

歯周病と脳梗塞や心筋梗塞との関係

歯周病は、歯垢が歯と歯肉の間に挟まる事で炎症を起こし、骨を溶かして最後には歯が抜け落ちてしまう恐ろしい病気で、日本人の約80%が歯周病にかかっていると言われています。歯周病はむし歯と違い、軽度から中等度ではほとんど症状がなく進行するので、自分ではなかなか気が付きにくく、痛みや腫れに気付いた頃には歯周病がかなり進行している事が多いので厄介です。歯周病の原因は主に歯垢・歯石で、取り除く事で大部分が改善されます。歯を失わないために、早めの治療で歯を守りましょう。

歯周病と全身疾患
最近の研究では、歯周病が他の病気に影響を与えることがわかってきました。歯周病菌や歯周病菌の毒素が血液を伝って全身を巡り、さまざまな影響を与えている、と考えられています。
歯周病と糖尿病との関係
糖尿病の方は歯周病になりやすい、と言われています。糖尿病の方は免疫力が低下し、歯周病菌に対する抵抗力が弱くなるためです。さらに最近、歯周病菌が糖尿病を進行させているのではないか、と注目されています。また、歯周病が治ると血糖値が下がった、という報告もなされており、歯周病と糖尿病は相互に影響していると考えられています。

歯周病と脳梗塞や心筋梗塞との関係
歯周病菌や歯周病菌の毒素によって血管が狭くなる、ということもさまざまな研究によって指摘されています。血管が狭くなることで起こる病気といえば、脳梗塞や心筋梗塞です。つまり、歯周病が脳梗塞や心筋梗塞と関係している、ということが指摘されているのです。

歯周病と妊娠との関係
歯周病になっている人は、そうでない人に比べて早産のリスクが1.7倍も多い事が、研究で報告されています。

歯周病と誤嚥性肺炎との関係
食べ物がうまく飲み込めず、気管に入ってしまう「誤嚥」に、歯周病菌等、細菌も一緒に入る事で「誤嚥性肺炎」を引き起こしてしまいます。
早期に歯周病治療を行うことで、これらの病気の発症率を少しでも下げることができます。
ブラッシング指導
歯周治療の最初かつ最も重要な柱がプラークコントロールです。これまでも繰り返した様に、歯周病の根本的な原因は、歯垢(プラーク)です。まずこの歯垢を取り除く事が治療の大前提です。そのため繰り返しブラッシング指導を行ないます。毎日の正しいブラッシングによって歯垢がつかない状態になっただけで、歯肉の炎症がかなり収まってきます。

歯がなくなる原因第1位は歯周病

こんなお悩みありませんか
虫歯や歯周病を防ぎたい
いつも歯をきれいな状態にしたい
口臭対策をしたい
歯が痛くなるのは避けたい
年を取っても自分の歯で美味しい食事を楽しみたい
入れ歯には抵抗がある
予防歯科が必要な理由
歯は命に直接関わるわけではありませんが、年を取っても自分の歯で美味しい食事をするためには、今ある健康な歯を守っていく必要があります。自分の歯がなくなってしまうなんて想像できないかもしれませんが、実際に歯の健康を保つための予防習慣がない方の多くが入れ歯の使用を余儀なくされています。
たしかに入れ歯を使えばある程度は噛むことができるようになりますが、費用がかかり、話しづらく、手入れが大変で、何よりも食事の味も変わってしまいます。いつまでも美味しく食事を楽しめるよう、今から予防を始めるようにしましょう。

歯がなくなる原因第1位は歯周病
日本人が歯を失う最も大きな原因は、歯周病です。軽度のものも含めると、成人の8割以上は歯周病になっていると言われており、定期的に歯科でケアをしなければ、どんどん進行していってしまいます。
既に歯周病が進行している方は毎月、通常は23ヶ月ごと、かなりきれいに歯のお手入れができている方は半年に一度、歯科医院でクリーニングと歯のチェックを受けることを習慣化しましょう。
最も大切なのは、正しい歯磨き
歯を磨いているかどうかと、実際に汚れが取れているかどうかは別の話です。毎日きちんと磨いているつもりでも、当院で汚れの染め出しをすると、磨き残しがたくさんある方は珍しくありません。汚れが残ったままにしておくと歯周病が進行し、やがて歯を失ってしまうことになります。
長年行ってきた歯磨きの方法を変えるのは、簡単なことではありません。しかし、毎日の歯磨きを改善することは、歯の健康を守るために何よりも大切なことです。その患者さんの歯並びに合う正しい歯磨きをお伝えし、フロスの使い方も説明させていただくなど、私たちにできるサポートは最大限させていただきますので、ぜひみなさんも気合いを入れて歯磨き改善に取り組んでいただければと思います。

2019年7月30日火曜日

「心因性口臭」は、実際には口臭がなくても自分に口臭があると思い込んでしまうケースで、「自臭症」とも言われています

成人男性の8割が「病的口臭」の可能性を持っている
口臭には大きく分けて、「病的口臭」「生理的口臭」「心因性口臭」の3種類があるそうです。
「病的口臭」は、虫歯や歯周病、内蔵系、呼吸器系の疾患のために起こる口臭。その臭いは強烈で、生ごみや硫黄の臭いに例えられます。根本の原因を取り除かない限り慢性的に臭い続け、周囲へも不快感をもたらします。また、自分では嗅覚が慣れてしまって自覚がないのも難点です。
2つ目の「生理的口臭」は寝起きや緊張時、運動後など、一日の生活の中で唾液の分泌量が減る際に口の中の細菌が増殖して起こる口臭です。病的口臭とは違い一時的なものなので、比較的自分で自覚しやすいのが特徴で、唾液分泌量の増加とともに自然となくなるのが一般的です。また、自分が思っているより周囲へは臭っていないことが多いのも特徴です。
「心因性口臭」は、実際には口臭がなくても自分に口臭があると思い込んでしまうケースで、「自臭症」とも言われています。
私たちがまず気をつけないといけないのは「病的口臭」。なぜなら30代男女の8が「歯周病」だと言われているからです。
歯周病には、歯ぐきが炎症を起こし腫れる「歯肉炎」と、歯肉炎の放置により症状が進行し、歯を支える骨が溶けた状態の「歯周炎」の2つの段階があります。歯周病の原因は、口の中のプラーク(歯垢)に潜んでいる「歯周病菌」。誰でも必ず口の中に存在しています。歯周病は、その歯周病菌が歯周ポケット内に蓄積して起こる病気です。歯周病の進行とともに歯を支える骨が溶け、それに伴い歯周ポケット(歯と歯ぐきの間の溝)が深くなっていきます。この溝が深くなればなるほど、空気を嫌う嫌気性の歯周病菌がますます増殖し、強い口臭のもととなります。

治療
スケーリングスケーラーという専用の器械を使い、歯の表面についた歯垢・歯石を除去します。
ルートプレーニングスケーリングでは除去できない、歯ぐきの内側についた歯垢・歯石を除去する方法です。歯根の状態に合わせて適切な器具を用いて歯科衛生士が丁寧に、徹底的に除去していきます。
ブラッシング指導最も重要なのが、患者さんが毎日行う歯みがきです。歯垢は毎日付着するものですから、それをいかに丁寧に落としていけるかが治療の鍵になります。担当の歯科衛生士が最適なブラッシング方法、適切なブラシ、デンタルグッズをお伝えいたしますので、大変ですがしっかり取り組んでいきましょう。

まず、歯の周りについている歯石を除去します

歯周病の治療は、歯周病の進行を手伝ってしまうような誘因を除去し、改善していくことがメインになります。
また、進行の程度によって最終的な治療の目標が変わってきます。
軽度の歯肉炎
目標:元の状態に戻すこと
まず、歯の周りについている歯石を除去(除石)します。軽度な歯周炎の場合、歯周ポケットもそんなに深くなく、歯槽骨の吸収もほとんどないため、歯石を除去し、適切な歯磨きを行うことで元の状態に戻ることがほとんどです。
後は、再度歯石が付着しないよう適切な歯磨きの指導と、他に不適合な修復物による段差や咬み合わせなどの誘因がないかチェックします。ある場合にはその部分の治療を行います。
中等度の歯肉炎

目標:現状の歯槽骨をこれ以上吸収させないこと
まず、歯の周りについている歯石を除去します。中等度の歯周炎の場合、歯周ポケットはやや深めで、歯槽骨の吸収もありますので、ポケットの底部付近に付着した歯石を除去し、歯根面の歯周病菌に感染している部分もきれいにする必要がありますので、より細かく除石を行う必要があります。それでも、炎症の改善が見られない場合には、歯周ポケットをなくすための歯周外科手術を行います。後は、再度歯石が付着しないよう適切な歯磨きの指導と、他に不適合な修復物による段差や咬み合わせなどの誘因がないかチェックします。ある場合にはその部分の治療を行います。
治療後は、腫れていた歯肉は引き締まり歯周ポケットはなくなりますが、歯槽骨の吸収してしまった部分は元には戻らないので、歯が長くなったように見えます。
また、場合によっては"しみる"といった症状が出ることもあります。
目標は現状維持になりますが、再生療法を行うことで、元の状態に戻すことが可能な場合もあります。
重度の歯肉炎
目標:咬合機能と審美性の回復
まず、その歯が残せるかどうかを診断します。
残せる場合には、除石、歯周外科手術、他の歯との連結、などを行い、その歯にかかる力を極力軽減させる必要があります。骨吸収が大きい場合や、無理に残しておくことで他の歯に悪影響を及ぼしてしまうような場合には抜歯します。特に上下とも大臼歯の場合には、1本の歯に複数の歯根があり、形も非常に複雑であるため、歯根と歯根の間(根分岐部)に骨吸収がある場合には、抜歯を行わなくてはならないケースが多くなります。
基本的に歯周病の治療は、歯科医師、歯科衛生士が行うことは、歯石の除去(細菌に対する治療)と再度歯石が付着しないようにお口の中の環境を改善し(環境に対する治療)咬合のバランスを整えることです(咬合に対する治療)。
後は、患者様に生活習慣の改善(宿主に対する治療)をお願いします。この4つが揃うことで歯周病の治療は成り立っていきますので、患者様と歯科医師、歯科衛生士の連携が、治療には最も大切です。

歯周病治療の話をする前に、まず今の日本の現状をお話させてください。

歯周病・歯槽膿漏とは?
「歯がグラグラする」
「歯ぐきが23日前から急に腫れて痛くなってきた」
「歯ブラシをしたときに歯ぐきから血が出る」
「歯がグラグラして、前歯にすき間が空いてしまった」
「口臭がある」
このようにおっしゃる方がたくさんいます。
このような主訴で来院された方の大半が歯周病です。
歯周病は一般的にはあまり知られてないですが、非常に恐ろしい病気なのです。
この恐ろしい歯周病は誰にでも忍び寄る可能性のある魔の手であり、
その歯周病からいかに抜け出すかというのは非常に重要なことなのです。
また、歯周病になってしまったら、完全に治すことは不可能です。
歯周病においては、これ以上、進行しないようにしていくことが全てなのです。
歯科測色器
年を取ったら歯は悪くなって当たり前?
歯周病治療の話をする前に、まず今の日本の現状をお話させてください。
「年を取ったら歯は悪くなって当たり前だ」と思ってらっしゃる方が、たくさんいらっしゃいます。
悲しいですが、今の日本の現状ではその通りです。
現在、80歳の方の平均残存指数はたったの6.8本しかありません。
通常、お口の中には28本の歯がありますから、約4分の1しか残ってないのです。
アメリカであれば85歳のときに平均15.8本、
スウェーデンであれば75歳で平均19.5本の平均残存歯数となっています。
なぜ、こんなに大きな差がついてしまったのでしょうか?
それは、日本人の頭の中に「歯医者は歯が痛くなったら行くところだ」
という意識がついてしまったことにあります。
そのために、歯医者自身も削ってつめる治療ばかりを行い、
「どうしたら悪くならないように予防できるか」ということを
患者さんに伝えることが出来なかったのです。
これが欧米諸国との間に大きな差がついてしまった最大の原因です。
これにより、虫歯になる人も、歯周病になる人も減ることなく来てしまったのです。
スウェーデンでは75歳の平均で約20本も歯が残っているのです。
歯は残せないのではなく、単に歯を残していないだけなのです。
我々も、きちんとしたことを行えば、十分、歯を残せるのです。
どうしたら歯が残せるのでしょうか?
では、どうしたら歯を残せるのでしょうか?欧米諸国はどのようにして、歯を残しているのでしょうか?その答えが3ヶ月に1回、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることなのです。欧米では、治療ではなく、このメンテナンスに力を入れたことによって、
国民の平均残存歯数が飛躍的に向上したのです。日本でも、熊谷崇先生の調査によると、以下のグラフのようにメンテナンスをしっかり受けた方と受けなかった方とでは80歳になったときに残った歯の総数が、9本も差がついているのです。

2019年7月29日月曜日

歯周病とは、歯肉(歯ぐき)や歯槽骨(骨)など歯を支える歯周組織が炎症により破壊されていく病気です

歯周病は日本人の約80%の方がかかっているとされる身近な病気です。しかし歯周病は末期段階にならないかぎり、自覚症状がほとんどでません。末期になってからでは、歯を抜くしか方法がなくなってしまいます。
虫歯に比べ、あまり知られていませんが、私たちが歯を失う原因として最も多いのは、虫歯をしのいでこの歯周病です。歯を失うことはもちろん、それ以外に心疾患や呼吸器系の疾患、糖尿病や出産など命にも関わるさまざまな全身への影響を与えることがわかってきています。
最初に挙げたように、歯周病は細菌による感染症です。ですから、この細菌を徹底的に取り除かない限り、歯周病を治癒へと結びつけることはできません。現在では、従来の保険適用内での歯周治療だけではなく、歯周病治療薬や電解機能水、レーザー等を用い、高い除菌効果と歯石除去により歯周組織を再生させ、歯を失う不幸をくい止める事ができる歯周治療も行われています。
歯周病の原因と治療法を深く知ることが歯周病を治療していく上で大変重要なことであると思います。歯周病について、ご自身のお口の中について、まず、『知る』ことから始めてみませんか?
メカニズム現在、日本の成人の実に80%以上もの人が罹患していると言われ、歯の喪失原因の1と言われる歯周病ですが、いったいどのような病気なのでしょうか?
「歯周病」とはその字が表す通り歯の周りに起こる病気です。歯の周り・・・つまり、歯そのものに起こる虫歯やあるいは虫歯が進行して痛みを伴う歯髄炎といったものと区別して考えられます。歯の周りの組織とはどのようなものでしょうか?
歯周組織は、歯肉から上にあるエナメル質ではなく、歯肉とその下にある歯を支える歯槽骨、歯の根っこの周りにあるセメント質、歯槽骨とセメント質を結び付けている歯根膜(歯周靭帯)の4つの組織から成り立ちます。この4つの中で実際に皆さんが見ることが出来るのは歯肉だけで、ほかの3つの組織は見ることはできません。
「歯周病」とは歯の周囲についた多数の細菌を含むプラーク(歯垢)と言われるものが、やがて唾液の働きを借りて歯ブラシでは落とすことのできない固い「歯石」となり、歯と歯肉の境目やさらに入り込んで歯根の表面にこびりつき、細菌の出す毒素によって、歯肉に炎症をきたし、さらには歯を支えている歯槽骨やセメント質、歯根膜も破壊され、支えを失った歯は、最後にはぐらついて抜け落ちてしまうこともある怖い病気です。
しかも、免疫力により軽い炎症のうちは症状を自覚しにくく沈黙のうちに病気は進行し、人の免疫機能との長い長い戦いの後、戦場となった歯周組織は、細菌の侵入に敗れ破壊されてしまうわけです。

朝起きた時、口の中がネバネバする。

歯を失う原因は”歯周病”!?
 歯を失う原因を虫歯と思われている方が多いですが、実は成人の抜歯原因の約半分は歯周病なのです。特に40歳あたりからは、歯周病の比率が高くなっていきます。
 35歳~44歳の人でおよそ85%、45歳~54歳では90%の人が、歯周病にかかっています。つまり、ほとんどの大人が程度の差はあっても、歯周病にかかっているといっても過言ではありません。
歯周病の症状
1. 朝起きた時、口の中がネバネバする。
2. ブラッシング時に出血する。
3. 口臭が気になる。
4. 歯肉がむずがゆい、痛い。
5. 歯肉が赤く腫れている。
6. 硬いものが噛みにくい。
7. 歯が長くなったような気がする。
8. 前歯が出っ歯になったり、歯と歯の間に隙間が出てきた。
 上記のような症状が1つでもある方は歯周病かもしれません。一度検査を受けましょう。
口の中にはおよそ400種類の細菌が住んでいます。これらは普段あまり悪いことをしませんが、ブラッシングが十分でなかったり、砂糖を過剰に摂取すると細菌がネバネバした物質を作り出し、歯の表面にくっつきます。これを歯垢と言います。歯垢1mgのなかには10億個の細菌が住み着いているといわれ、むし歯や歯周病をひき起こします。
歯垢から歯石へ
 歯垢は粘着性が強くうがいをした程度では落ちません。この歯垢の中の細菌が歯肉に炎症をひき起こしやがては歯を支えている骨を溶かすのです。さらに、歯垢は取り除かなければ硬くなり、歯石と言われる物質に変化し歯の表面に強固に付着します。その中や周りにさらに細菌が入り込み、毒素を出し続けるのです。これはもはやブラッシングなどでは取り除くことは出来ません。
他の歯周病を進行させる危険因子
1.歯軋り、くいしばり、かみしめ
2.不適合な冠や義歯
3.食習慣
4.喫煙
5.ストレス
6.全身疾患(糖尿病、骨粗鬆症、ホルモン異常)
7.薬の長期服用
スケーリング
 超音波スケーラー、ハンドスケーラーといった器具でポケット内のプラークや歯石、及び細菌によって汚染されたセメント質を除去し、歯根面を硬く滑らかにする治療で歯周病の原因菌を取り除き、再発しにくい状態にします。
4. 再診査
 よくなったかどうかを再検査します。検査結果を元に再度治療計画を立てます。改善していればメインテナンスに移行していきます。

2019年7月26日金曜日

以前に比べて歯が長くなったような気がする

歯周病は、大切な歯を奪ってしまうだけでなく、全身疾患とも深い関わりがあることがわかってきました。歯周病菌が肺や血液を通じて全身をめぐり、さまざまなトラブルを引き起こすことがあるのです。病気の原因を探していたら、なんとそれが歯周病だった……というケースも少なくありません。歯周病を甘く見ず、予防とともに早期治療に努めましょう。

歯周病の症状
こんな症状はありませんか?
以下の症状にあてはまる方は、歯周病の可能性があります。お早めにご相談ください。
朝起きた時に、口の中がネバネバする
歯を磨いた時に血が出る
口臭が気になる
歯と歯の間に食べ物が詰まりやすい
硬いものを噛むと痛む
以前に比べて歯が長くなったような気がする
歯がグラグラする
歯が浮いているような気がする
歯茎が赤く腫れたり、膿が出る
歯周病の進行
軽度
歯ぐきに炎症が起き、歯との間「歯周ポケット」が深くなります。痛みはまだありませんが、ブラッシング時に出血することがあります。

中等度
炎症が深まり、歯周病菌が顎の骨にまで達しています。歯周ポケットが深くなり、歯はグラグラしはじめます。

重度
顎の骨が半分以上溶けています。歯周ポケットがかなり深くなり、歯はグラグラに。歯ぐきからは膿が出て口臭も増します。ここまでくると、最終的に歯は抜け落ちてしまいます。
歯周病の原因
歯の表面に絶えることなく形成される細菌性の膜をプラーク(歯垢)と呼びます。このプラーク(歯垢)が歯周病の原因です。プラーク(歯垢)は歯の表面ででき、プラークからの毒素が歯ぐきにしみ込んでいきます。こうして歯の磨き残し等で歯茎のまわりに残った大量のプラークが炎症を引き起こすのです。プラークは本来歯と同じ色なので見つけるのが困難です。ネバネバですが軟らかく歯磨きで取り除くことができます。取り除かないと、石灰化して硬くなっていき、歯石がつくられます。歯石にはプラークが付きやすく、新しく軟らかいプラークがざらざらした歯石の上に急速に形成され、これが炎症を引き起こし進行していきます。

歯周病は、今まで徐々に進行すると言われていました

歯周病菌が全身疾患に大きく関与しているのが、医科でも問題になってきています。口の中には 400~600種類の細菌が存在しています。そのうちの歯周病の原因菌が体の抵抗力が落ち、気管支から肺に入り込むと肺炎になってしまいますし、わずかでもお口の中で出血を起こすと毛細血管から歯周病菌が入り、心臓で炎症を起こし心内膜症になる危険があります。

歯周病の人が心臓病になる危険率は、そうでない人に比べ2~3倍にあがります。食道がん、糖尿病、早産、低体重児出産、高血圧などに関与しているといわれています。
糖尿病は成人の56人に1人が患者と予備軍といわれております。慢性の高血糖状態が続くと様々な合併症がありますが、その中に歯周病も入っています。歯周病がある糖尿病患者では、歯周組織の微小血管障害、歯周結合組織の代謝の異常、免疫機能の低下や唾液の減少・口腔乾燥を発症する場合があります。ダイヤモンドバー

さらに、重度の歯周病は、糖尿病患者における虚血性心疾患ならびに糖尿病腎症による死亡の予知因子となることや、糖尿病患者に対し歯周病の治療・管理を行うことにより、血糖コントロールが改善したとの報告もなされております。

糖尿病の方が歯周病になりやすいのは、血管障害により歯ぐきの血流も悪くなり白血球がうまく運ばれず、抵抗力が落ち歯周病菌に感染しやすくなります。高血糖状態で歯周病菌に感染すると体はあごの骨を溶かす物質を多量に放出して骨を溶かします。コラーゲン代謝が低下し、歯ぐきが弱く傷の治りが悪くなり歯周病菌の感染のリスクが増大します。
このように、糖尿病と歯周病は相互に与える影響が大きいことが数多く報告され、両者に密接な関係があることが年々明らかになってきおります。

歯周病は、今まで徐々に進行すると言われていました。 最近では急に悪くなる時期(勃発期)と静止期を繰り返しながら進行していく事がわかっています。
そこで勃発期に感じる変化に十分注意をして、治療を受ける事が大切です。
歯周病の直接の原因は、プラークが溜まる事から始まります。
プラークは食べ物のなかの糖分と、誰の口の中にもある細菌によってでき、プラークの90%はその細菌でできています。
また歯周病が進行してできる歯周病ポケットの内側には、1mg(湿重量)あたり400種・1億個以上の細菌がいて、体との免疫応答と言われる戦いが繰り広げられています。
抵抗力が弱まれば全身にいろいろな症状が表れてきます。
ですから、歯周病を予防して進行を防ぐには、プラークを溜めない事が大切です。
また、生活習慣を改める事も大きなポイントです。
歯周病を防ぐプラークコントロール
歯周病の予防と治療には、ブラッシング(歯みがき)で口腔内を清潔に保つ事が一番です
歯周病やムシ歯の原因はプラークです。このプラークは丁寧なブラッシングによって、大部分取り除くことが出来ます。
ポータブルレントゲン 歯科つまり、適切なブラッシングを続ける事によって歯周病は予防することが出来るのです。
それだけではなく、程度の軽い歯周病であればブラッシングで治してしまう事も可能です。

2019年7月25日木曜日

鏡を見ながら磨いていても落ちない汚れ。そんな所もしっかりケア

PMTCとは、プロフェッショナル メカニカル トゥース クリーニング(Professional Mechanical Tooth Cleaning)の略で、歯科医師や歯科衛生士といった専門家による機械を用いた歯の徹底的な清掃のことです。30年ほど前にスウェーデンで始まり、今では世界の先進国で広く行われています。ただ単に歯ブラシの代わりに機械を使って掃除するというものではなく、歯ブラシ等では絶対に落とせないバイオフィルム(台所のヌルヌル汚れのようにこびりついてしまった歯の汚れ)を柔らかいゴムのチップなどを用いて剥がし取り、悪玉菌が多い状態を善玉菌が多い状態にしてしまおうというものです。

歯科医院で徹底的なクリーニングを受けてお口の中を善玉菌が多い状態にして、さらにお家でのお手入れを丁寧にしていただくと、次の定期クリーニングの日まで歯のバランス状態を良好に保つことができます。PMTCは、選び抜かれた様々な機械・器具・材料の中から、患者さまのお口の状態に合わせて組み合わせを決定します。
それらを用いて予防歯科のプロフェッショナルである歯科衛生士が患者さまの歯を隅々までクリーニングします。日常のお手入れではできないレベルのクリーニングです。使用する器具の中には細い隙間に入れるために先がとがっているものもありますがクリーニング中に痛みを感じることはありません。気持ちよく眠ってしまう方もいらっしゃるぐらいです。クリーニング終了後は歯の表面がつるつるになってお口がさっぱりします。

PMTCでしか清掃できないところ】
1.歯と歯の間 
鏡を見ながら磨いていても落ちない汚れ。そんな所もしっかりケア。
2.歯と歯肉の境目
自分ではなかなか磨くことのできない歯と歯肉の境目をやさしくケア。
このように、歯の健康は、PMTCとホームケアを両立することで、維持することができます。
プラークコントロール
歯と歯の隙間にたまっていく黄白色の粘着性のある汚れをプラーク(歯垢)と言います。プラークコントロールとはこのプラークの蓄積を減らすための工夫です。プラークは通常、歯ブラシが届かない場所に蓄積していくため、正しいブラッシング方法を習得する必要があります。プラークコント―ロールは単なる歯磨き方法だけに止まらず、食生活を含む生活習慣の改善や、歯科医院による定期的な検査やメンテナンスなども含くまれます。