2019年12月31日火曜日

歯に付着した歯石を歯科衛生士が専門の機器で取り除き、虫歯などの病気を予防します

歯に付着した歯石を歯科衛生士が専門の機器で取り除き、虫歯などの病気を予防します。しっかりと歯磨きをしていても歯石は蓄積していき、放置しておくと、歯の表面がデコボコしたり歯と歯茎の間に入り込み『虫歯・歯周病・口臭』の原因になります。

年齢を経過するごとに『歯が無くなっていくも』のだとお考えではないでしょうか?  実は、普段から正しい歯磨きや歯石除去の予防処置を行うことで、80歳になっても入れ歯を使わず自分の歯を残すことがが出来ます。

予防歯科の先進国、フィンランドでは定期的な歯石除去をしている人が多く、80歳になっても歯が約20本以上残っているの に対し、定期的な歯石除去を受けている人が少ない日本では平均9本と大きな差があります。
歯磨きや歯石除去を疎かにしてしまうと
歯石除去・クリーニングのQ&Aについて
よく受けるご質問を纏めましたのでご参考ください。

クリーニングの際に、歯茎の検査やレントゲンを撮影するのはなぜですか?
健康保険を使用したクリーニングは、歯周病などの治療の一環として行っています。その為、治療効果を調べる必要があり、歯茎や歯の状態を定期的に確認しています。

 一回ですべての歯のクリーニングはできませんか?
歯石が少ない方は、一回でクリーニングが可能です。但し、歯石が多い、歯茎の下に歯石がある方は、数回の治療に分けて行います。
ブラッシング指導
歯並びなど口腔内の状態は一人ひとりまったく異なるため、ブラッシング方法も一人ひとり異なります。 虫歯や歯周病の原因となるプラークをすみずみまで落とすために、正しいブラッシング方法を見につける必要があるのです。 衛生士によるブラッシング指導で、患者様ごとに適したブラッシング方法を身につけましょう。

歯周病の影響はお口の中だけに留まらず、心臓病や糖尿病などを悪化させる要因にもなります

痛みなどの自覚症状が少ない歯周病ですが、治療をせずに放置すると歯が揺れて噛めなくなり、最後には抜けてしまうこともある怖い病気です。歯周病は、歯ぐき(歯肉)だけでなく、骨(歯槽骨)や、歯と骨の間を繋ぐ歯根膜という線維等の組織まで壊していきます。30歳以上の多くの方が歯周病にかかっており、歯を失う原因の約半数とも言われています。

なぜ歯周病にかかるのか
歯周病の原因は、プラーク(歯垢)の中の細菌です。
歯ぐき(歯肉)と歯の間には1mmくらいのすき間(ポケット)がありますが、このポケットにプラークが溜まった状態でいると歯石となり、すき間を押し広げていきます。
これにより歯肉が炎症を起こし、放置していると症状はますます悪化して、やがては歯を支えている骨を溶かしていきます。プラークは歯みがきが充分でなかったり、砂糖を摂取することで増えるため、日々の生活習慣も歯周病を作り出す要因と言えます。

歯周病と全身疾患との関係
歯周病の影響はお口の中だけに留まらず、心臓病や糖尿病などを悪化させる要因にもなります。また、逆に全身疾患が歯周病の発病や悪化の原因となることもあります。毎日の食生活を含めた生活習慣を見直し、歯周病を予防することが全身の生活習慣病を予防することにつながります。

歯周病とタバコの関係
喫煙者は非喫煙者に比べ、ヤニなどでお口の中が不衛生になりがちです。
また喫煙により、歯周病のリスクが高まり、治療しても治りにくくなることが分かっています。
喫煙が口腔内に与える影響

・ニコチンの血管収縮作用
歯肉への血液の流れが悪くなり、酸素や栄養が欠乏します。また、老廃物の除去がうまくいかなくなります。

・歯肉の線維化
歯肉が硬くなるため出血などの症状が出にくくなります。症状が出ないため早期治療が遅
れる原因となります。
・白血球機能の抑制
細菌と戦う白血球の防御機能が抑制され、歯周病菌が繁殖しやすくなります。

・歯肉収縮機能の低下
ニコチンは傷を治す働きまで抑えてしまうので、手術後も治りにくくなります。

現在の歯科医療は「治す」ことになる前に「守る」ことを重視した、予防歯科の考えが主流となっています

世界で一番歯科疾患が少ないと言われているスウェーデンでは、むし歯や歯周病などになる前に歯科医院へ通い、未然に防ぐことが当たり前となっています。
歯は一度削ると二度と元に戻りません。治療のために歯を削って被せ物や詰め物をしても、天然の歯に戻ったわけではないので、永久的に使い続けることはできません。そもそもむし歯や歯周病にならなければ、歯を削ったりする必要はありませんよね。歯医者は「痛くなったら行くところ」という考え方は見直しましょう。歯医者は「歯を守るために痛くならないように行くところ」です。
いつまでも自分の歯で健康に過ごすために
年をとれば歯を失うのは仕方ない・・・
そう思っていませんか?
「歯を失う」のは、むし歯や歯周病などのお口の病気が原因であり、老化現象で誰にでも起こる仕方のないことではありません。つまり、病気を予防すれば歯を失うこともないということです。スウェーデンでは、80際になった時にほとんどの人が若い時とあまり変わらない歯の本数を維持しています。これは、国の歯科医療の方針として「予防歯科」の考えが浸透し、子どもの時から定期検診が当たり前、歯の健康づくりが生活習慣として定着している、ということが大きく影響しています。

より効果的な予防を実践するために
セルフケアとプロフェッショナルケアで
むし歯や歯周病を徹底的に予防しましょう
予防歯科は、ご自宅に毎日行う「セルフケア」と、歯科医院で定期的に行う「プロフェッショナルケア」に大きく分かれます。どちらか一つを行なっていればむし歯にならない、というわけではありません。ご自宅と歯科医院でのケアの両方を行うことで、大切な歯を守り続けることができるのです。

歯科医院で行うプロフェッショナルケア
歯みがき指導
ご自宅でのセルフケアをしっかり行なっていただくために、まずは磨き残しをチェックして、一人ひとりに合わせた歯みがきの仕方、ハブラシの選び方をアドバイスします。

PMTC
プロに寄る歯のクリーニングです。磨き残しや、ハブラシでは磨けない歯と歯茎の隙間まで、専門の器具を使用して徹底的にお口の中をきれいにします。PMTC後は歯がピカピカになり、汚れがつきにくくなります。汚れを落とすことで歯本来の白さが戻り、痛みもないので気持ちよくむし歯や歯周病の予防ができる、一石二鳥の方法です。
スケーリング(歯石取り)
歯周病の原因となる細菌が含まれる歯石は、ハブラシでは絶対に除去できません。専門の器具を使って、歯石を徹底的に除去します。

2019年12月30日月曜日

審美歯科とは、歯並びや歯の白さ、健康的な口腔の美しさに焦点を当てた歯科治療の事です

身近な例では、金属色が目立つ銀歯を白くて透明感のあるセラミックに入れ替えたり、ホワイトニングで白く美しい歯にしたりします。歯並び自体を変えないといけない場合は矯正治療が必要なこともあります。

銀歯を白い歯に替えてみませんか
以前にむし歯治療で入れた銀歯の金属色が気になる方には、「セラミック治療」がおすすめです。セラミック治療とは、白くて透明感のあるセラミック素材の詰め物(インレー)・被せ物(クラウン)を入れることで、お口まわりの審美性を高める治療です。

セラミック治療をすすめる理由
透明感のある自然の白さで見た目が良い②長期間使用してもほとんど変色せず、いつまでも美しい③歯茎が黒ずまない④金属アレルギーの人も安心⑤汚れがつきにくい
セラミックの種類
オールセラミック
セラミックだけで作製された詰め物(インレー)・被せ物(クラウン)です。天然歯同様の白さと透明感を再現することができ、自然な見た目となります。汚れの付着や変色などが少なく、金属を一切使用していないので金属アレルギーの心配もありません。変色もほとんどありません。

ジルコニア
人工ダイヤモンドにも使用される「ジルコニア」という素材を使用した、近年、歯科業界が一番注目しているセラミックです。金属よりも強く、強度と耐久性と審美性を備えています。奥歯など噛み合わせる力の強い部位でも使用することができます。

メタルボント
金属のフレームの上にセラミックを焼き付けた被せ物(クラウン)です。透明性や色調はオールセラミッククラウンと比べると劣りますが、通常の生活で目立つといったことはありません。
ハイブリッドセラミック
セラミックの粒子とレジン(プラスチック)を混ぜたもので作られた素材です。長所は費用面で他のセラミックより安価で白い歯を入れることができますが、短所としては素材にプラスチックが混合されているので、年数が経つと水分などを吸収し変色しやすい事と耐久性が劣ることでやりかえが必要になることがあります。

通うのは3〜6ヶ月に1回だけ!

PMTCは「プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング」の略称で、それぞれの頭文字を取ってPMTCと呼びます。
当院では正しいブラッシング方法の歯磨き指導を行っていますが、時間が経つにつれて徐々に自己流のブラッシング方法に戻ってきてしまうことが多く、自己流では残念ながらどんなに頑張っても完全に歯垢や汚れを落とし切ることは難しくなってしまいます。歯垢・歯石、そして歯にこびりついてしまったヤニやコーヒー、茶渋などの着色汚れ、ご自宅のブラッシングではなかなか落とし切ることの出来ない磨き残しをプロがしっかりとクリーニングするのがPMTCです。
むし歯菌・歯周病菌の住処となる歯垢はツルツルした表面のところには付着しにくく、ザラザラしたところにくっつきますが、自己流のブラッシングで十分キレイになったと感じても、実は細菌の住処となるザラザラしたところが沢山残っているのです。そこで、PMTCではザラザラ部分、磨き残しの歯垢などをクリーニング用の特殊な器械でツルツル、ピカピカにします。ご自宅でのセルフケアではどうしても届かないところや、患者様ご自身ではどう鏡を使っても見ることが出来ない奥まった場所の汚れなどを根こそぎ落としていくのです。歯の表面だけでなく、歯とは歯ぐきの間などもキレイに上げるので、細菌の住処を無くすことが出来、ヤニや茶渋などの軽い着色汚れもキレイになっていきます。

通うのは36ヶ月に1回だけ!
プロのクリーニングというと何回も歯科医院に通わないといけないような気がしている方もいらっしゃるのではないでしょうか?実は、プラークコントロールが出来ている方は通うのは36ヶ月にたった1回だけ。プロのケア(PMTC)を受けて歯をキレイにしたら、自宅で正しい歯磨きをしてセルフケアを行います。そしてまた36ヶ月経ったら、PMTCでセルフケアでは落としきれない汚れを落とすという流れです。超音波スケーラー

PMTCは痛みを感じるという方もほとんどおらず、中には気持ちが良くて寝てしまう患者様もいらっしゃるほどです。歯科医院に通ってクリーニング…と考えると手間がかかりそうなイメージからか、どうしても気持ちが遠のいてしまう方も、36ヶ月にたった1回のクリーニングで効果的にむし歯や歯周病予防が出来るならいいかも?と思っていただけたのではないでしょうか。実際、クリーニングは36ヶ月に1回ですが、むし歯や歯周病になってしまったら基本的には一定期間に数回は通院して頂く必要が出てきてしまいます。それを考えると、クリーニングはむしろ手間がかからないのです。

歯科医院は「むし歯を治しに行く場所」でもありますが、それ以上に「むし歯を予防する場所」です。むし歯になり歯が痛くなってから、歯周病になり歯がぐらぐらしてから…ではなく、多くの方が、むし歯や歯周病を予防するために歯科医院を受診して頂けるようになることを願っています。

むし歯を治療した時に、残った歯を保護するために、元の歯と同じ形につめものをつめます

審美とは、一般には 『美醜を見分けること』ですが、 歯科で使う審美とは、
健康の上にさらに自然に、より調和のとれた状態にしていくことを言います。昔なら前歯に金冠をかぶせてギラギラさせているのがステイタスだったかもしれませんが、現在はより天然の歯に近く、しかも歯並びもよくと言うのが当たり前で、歯を削って、見た目だけを良くしても、それは、本当の審美ではありません。なぜならば、天然の歯にかなうものなどこの世の中には無いからです。又、基本的な治療(むし歯、歯周病等)をおろそかにすれば、すぐに壊れてしまって、結局は、歯が無くなってしまうでしょう。まず歯や口の中が健康でなくてはなりません。

かぶせものについて
むし歯を治療した時に、残った歯を保護するために、覆いかぶせるものをかぶせものと言います。かぶせものはむし歯に侵された部分をもとの歯の形に復元します。
つめものについて
むし歯を治療した時に、残った歯を保護するために、元の歯と同じ形につめものをつめます。これをつめものと言います。つめものはむし歯に侵された部分をもとの歯の形に復元します。

土台について
神経を取らなくてはならなくなった場合、人工の歯をかぶせることが必要になってきます。この際、神経を取ってしまった歯は、もろいため、歯を補強するために神経のあった部分に土台を入れる必要があります。

ラミネートベニア
前歯に薄いセラミックスを貼り付ける方法で、きれいで自然なお口元を実現します。
歯を全周削る事無く表面を一層削るだけなのでお痛みが出る事もあまりありません。歯の色が気になる方や歯と歯の間があいて気になる方、前歯の形をかえたい方等その対象は幅広くなっています。

ポーセレンクラウン(オールセラミックスクラウン)
セラミックスのみを使った被せものです。
セラミックスの最大の特徴は他の素材に比べて天然歯に最も近い色調と透過性を表現できる事です。オールセラミックスクラウンはその全てにセラミックスを用いるため、歯の裏も白くでき、目立たず驚くほど自然な口元を取り戻します。奥歯にも対応でき、見た目も機能的な面においても、よりいっそうのご満足が得られると思います。 またセラミックスは生体親和性が高いため、体に優しく金属アレルギーの心配もありません。
メタルボンド
メタルボンドとは歯を全体的に覆う金属のかぶせ物(クラウン)を製作し、セラミックを焼付ける方法(義歯・差し歯)です。最もポピュラーな歯の治療法で、セット後の満足度が高いです。従来の「プラスティック」(前歯の被せ物の白い部分に使用)と比較すると、表面の密度が高いため、とても硬く、また色素の付着や吸着がおこりにくいので、色がほとんど変化しません。

2019年12月27日金曜日

歯周病の原因の細菌は、この歯垢の中に潜んでいるのです

歯周病は、歯の周りの細菌が原因で歯ぐきが炎症を起こし、進行すると歯槽骨(歯を支えている骨)が溶かされて、最終的には歯が抜け落ちてしまう病気。歯ぐきから出血したり、歯がグラグラしている場合は、歯周病の可能性が高いです。国民のほとんどが罹患しており、生活習慣が大きく関与しています。歯ブラシのみの予防法では、進行を止めるのは難しい病気ですので、検査により原因を明らかにし、対策を立てるようにしてください。

歯の周りの細菌
歯の周りには、歯垢(プラーク)と呼ばれる微生物のかたまりがあり、1mgあたりに約1億個の微生物が活動をしています。
歯周病の原因の細菌は、この歯垢の中に潜んでいるのです。

歯石
歯垢が石灰化した歯石も歯周病の原因のひとつで、歯石は歯ブラシだけで取り除くことはできません。気になる方は、私たちにご相談ください。
喫煙
タバコも歯周病を悪化させる要因の一つです。タバコを吸うと血液の循環が悪くなり、歯ぐきの再生能力が弱くなるため歯周病が進行してしまいます。歯周病は強い自覚症状の出にくい病気で、様子を見ているうちに病気がかなり進行してしまっているケースも少なくない、恐ろしい病気です。

ある大学の調査によると、歯周病を患っている人は、そうでない人と比較して約2倍、重度の歯周病の人は、約3倍で糖尿病になりやすいことがわかっています。歯周病が続くと、細菌が血中に入り込み、血糖値を下げるインスリンの働きの邪魔をすることが原因のようです。もともと、糖尿病のある人が歯周病になると、糖尿病が悪化することは知られていましたが、歯周病は糖尿病を引き起こす危険因子の一つであることが調査によって証明されました。
「たまに歯ぐきから血が出るくらいなら大丈夫でしょ」と見過ごしがちな歯周病ですが、心臓病や、糖尿病の原因にもなる、危険な病気のひとつなのです。
歯も、歯周病も、悪くなる前に治すのが、いちばんの治療。日頃から丁寧にブラッシングしながら、3か月に1度は歯科医院では定期検診を受けることをオススメいたします。

歯周病が進行すると歯槽骨が溶け出し、歯がぐらぐらしてきます

歯周病の検査方法
プロービング検査
歯周ポケットの深さを調べ、どれくらい歯周病が進んでいるかチェックするための検査です。プローブと呼ばれる目盛りのついた細い器具を歯と歯肉の間に差し込み、深さを測ります。また、その際に出血したかどうかについても歯周病診断の参考としています。

歯の動揺度検査
歯周病が進行すると歯槽骨が溶け出し、歯がぐらぐらしてきます。
この検査では、器具を使って歯に力を加え、どれくらいどの方向に動くのかを調べます。それにより、歯周病の進行度をチェックします。

レントゲン検査
レントゲン検査では、目視ではわからない歯肉内部や骨の様子を撮影して診察します。歯を支えている歯槽骨の量や骨の密度をチェックし、本来あった骨の量からどれくらい減ってしまっているか調べます。
唾液検査
唾液を調べることで、歯周病の有無や進行の度合い、起こりやすいリスクを診断します。歯や歯肉の健康、口腔清潔度に関する6項目を調べます。

歯周病の治療方法
歯磨き指導
歯周病の予防、再発防止のためには、日々のホームケアが必要不可欠です。歯並びやお口の状態が一人ひとり異なる患者さまへ、それぞれに合った歯磨きの仕方を指導し、歯周病の予防をサポートします。
スケーリング・ルートプレーニング
スケーラーと呼ばれる器具を使い、歯の表面についた歯垢・歯石を除去する治療をスケーリングと呼びます。一方、歯根についた歯石は取り除いてもセメント質が細菌の毒素に汚染されている状態になり、歯周ポケットが改善しづらい状態になっています。そこで、ルートプレーニングによって汚染セメント質を除去し、歯根表面を滑らかにして歯垢がたまりにくくなるようにします。

人目をきにせず笑顔になれるノンクラスプデンチャー

部分入れ歯の悩みのたねである金属を使用せずに固定が可能な部分入れ歯です。口を大きくあけても入れ歯だと気づかれにくく柔らかい弾力のある素材で違和感も感じません。審美性にこだわるひとにおすすめです。

磁力でしっかり固定するマグネットデンチャー
超強力な磁石を使用し磁力で入れ歯の固定をする新しいタイプの入れ歯になります。支柱の歯根に金属を埋め込み入れ歯につけた小型磁石が引っ付く力で固定をするため外れにくく高い咬合力を得ることが可能です。さらに、取り外しは簡単に出来るためメンテナンスなどを楽に行える事も特徴です。

薄くて強くて温度を感じやすい金属床デンチャー
生体親和性の高いコバルトクロムやチタンを入れ歯の土台に使用した入れ歯です。金属を採用することで違和感がない薄型で軽量な入れ歯が作製可能となり、さらに変形などの心配がない程強度も兼ね備えています。また、金属は熱伝導にも優れているためお食事の際に、食べ物の温度を感じる事ができ美味しく頂く事ができます。食べ物を美味しく食べたい方におすすめです。
抜群の咬合力!インプラントオーバーデンチャー
インプラント(人工歯根)を埋入して、それをフックに入れ歯を固定するのがインプラントオーバーデンチャーです。インプラントと入れ歯を接着するのではなく、あくまでフックにするだけなので取り外しは簡単に行うことができます。固定源になる歯根が天然歯で残っていればマグネットデンチャーで、歯根がなければインプラントオーバーデンチャーという選択になります。

正しい入れ歯のお手入れ
入れ歯を使用している方の、7割近くが入れ歯のお手入れ方法として、自身の歯と同じように歯磨きを行っていると言われています。しかし、入れ歯を歯磨きでお手入れする事はあまりお勧めできません。
歯磨き粉には、研磨剤が入っているので、入れ歯が傷つきやすく、傷ついた場所は、細菌の温床になってしまいます。繁殖した細菌は、身体の健康にも様々な悪影響を及ぼすので、注意が必要になってきます。入れ歯のお手入れには、歯磨きではなく、専用の薬剤を使用して消毒などをしっかり行なう様にしましょう。

2019年12月24日火曜日

歯周病は全身疾患とも関わってきます

歯周病は恐ろしい病気です
お口の中の細菌が炎症を起こし、歯を支える歯槽骨が壊されていくことで、最終的は歯を失ってしまう原因となる歯周病。現在は成人の約8割が歯周病とされていて、歯を失う原因の第一位です。歯周病の恐ろしさは、痛みなどを感じることなく進行していくことです。気付いた頃には手遅れになってしまっていて、抜歯を余儀なくされたということも少なくありません。そのため、定期検診での早期発見が重要になって来る病気なのです。

歯周病は全身疾患とも関わってきます。
お口の中の病気である歯周病。しかし近年、歯周病が全身にもたらす影響が危惧されています。たとえば、歯周病菌が血管内に入り込むことで、梗塞をつくり、血液の流れが悪くなることで心筋梗塞や動脈硬化などの疾患を引き起こします。当院では、多くの患者さんに、歯周病がさまざま合併症の原因となることを知っていただき、治療の重要性をお話しています。
糖尿病への影響
糖尿病の人は、そうでない人に比べて歯周病にかかるリスクが高いとされています。また、歯周病を治療して歯ぐきの炎症が改善されることによって、血糖値も正常に戻りやすいです。

心疾患への影響
歯周病によってできた歯ぐきの炎症性物質が血流を介して心臓血管に影響を及ぼすことで、心疾患を発症させてしまうとされています。歯周病の症状が重度であるほど、心疾患の発症リスクも高まってしまいます。

歯周病の治療方法
軽度歯周病の場合
軽度の場合、毎日しっかりと正しい歯磨きをすることや、歯科医院で歯石除去をするだけで改善が見込めます。

中度歯周病の場合
歯周病の症状が進んでしまっている場合には、歯周ポケットの奥に溜まっている汚れをキレイにする外科的な処置や、再生療法で治療を行っていきます。
再生療法について
重度歯周病の場合
重度の歯周病の場合、ほとんどが抜歯になってしまいます。その後はインプラントや入れ歯、ブリッジで欠損を補う治療をします。

深さの段階によって変化する虫歯治療

歯が細菌の代謝により生じた酸により、溶かされてしまった状態のことを虫歯と呼びます。歯は骨やその他の組織と違い、再生する機構がないために一度始まると、進むかその状態を維持するかのどちらかで、治ることはありません。深さによる分類があり、C1はエナメル質までC2は象牙質まで、C3は神経まで達した虫歯を言います。C0は虫歯になりかけている状態、C4は保存が困難な状態を指します。よく「虫歯がしみていたが暫く我慢したら治った」ということを言われますが、それは治った訳ではなく神経が死んでしまい、痛みを感じることができなくなっている可能性があります。また、それを放置していると細菌が増殖し続け、顎の骨を溶かす『根尖性歯周炎』という病気に発展することがあります。痛いから治療するより、痛みが出る前に予防&治療をすることをおすすめします。

虫歯治療の種類(虫歯で削ってしまったあとの3つの修復治療法)
虫歯にはなってしまった部分は削ってしまうか、薬品等で虫歯組織を不活性化させる必要があります。では、削ってしまった場合にはどのように修復するのか治療法を3パターンご紹介します。
コンポジットレジン修復(以下CR
前歯の治療のゴールデンスタンダードです。現在、臼歯の治療も可能なCRも出てきました。しかし、そのクオリティは術者の技術にかなり左右されてしまいます。
以下にご紹介するインレー治療より削る量が非常に少なくすることが出来ます。削る量が少ない方が術後痛もすくないと言われています。また、コンポジットレジンはここ10年で一番発展した歯科材料と言われており、フィラー(セラミックの粒子)の含有率は80%以上のものがほとんどです。よって、セラミックに近いものになってきたため、変色が少なくなってきました。

インレー(つめ物)による虫歯修復
金属もしくはセラミックを型取りして技工士に作って もらいます。保険診療では寒天で型取りをしますので歪んでしまうことがあります。歪んだことにより不適合が生じ、 隙間から虫歯が再発することもあります。シリコンで型をとると非常に適合が良くなりますが触媒にプラチナを使うために非常に高価であるため、保険診療で使われることはほとんどありません。インレー修復の利点は施術の簡易さです。しかし、維持形態という、インレーが外れないようにするために余分な部分を削らなくてはいけません。虫歯を治すために虫歯ではない歯を削るという矛盾を抱えており、MI(なるべく歯を削らない治療コンセプト)という考えが主流になっている現代では少しずつ減っています。
クラウン(被せ物)による虫歯修復
神経を取った歯などに歯を全周削り、かぶせる治療を クラウンと言います。クラウンは一般的には神経を取った 歯に行う治療ですが、虫歯が広範囲の場合、神経があってもクラウンを選択することがあります。

2019年12月23日月曜日

以前、歯周病は歯槽膿漏(しそうのうろう)と呼ばれていました

以前、歯周病は歯槽膿漏(しそうのうろう)と呼ばれていました。現在は研究が進み、歯周病、症状に応じて細かく分類されています。そして各段階に応じて様々な専門的な治療があります。

歯周病の進行状態は、歯周ポケットと歯肉の境の溝の深さの測定を行い判断します。歯周ポケットの深さが深いほど歯周病は進行しています。じょうずに歯を磨いても歯ブラシの届く範囲は4mm以内です。4mm以上の歯周ポケットが存在する部位は、歯ブラシが全く届きません。この部位には、歯周病菌が多く存在し、歯肉が腫れたり歯を支えている骨が吸収してしまいます

歯肉炎
歯周ポケット(歯と歯周の境の溝)26mm
歯肉溝にプラークが溜まり、歯肉に炎症を生じ腫れて、歯周ポケット(歯肉溝が深くなった病的な状態))がでてきます。歯ブラシすると痛みがあったり、出血することもあります。出血するからといって歯ブラシを止めると歯周病へ進行します。歯ブラシで痛い場合は、柔らかい歯ブラシを使用します。出血は気にしないで丁寧に歯ブラシすることです。この時期では、歯槽骨は破壊されてなく、歯肉のみの炎症です。プラークを取り除く歯ブラシをしっかりおこなうこと。歯石を除去することで、元の歯茎に戻ることが可能です。
軽度の歯周病
歯周ポケット(歯と歯周の境の溝35mm骨吸収は歯根の長さの1/3以下歯肉の炎症が進み、歯肉線維が消失し歯肉と歯根の結合が破壊されていきます。それに伴い歯を支えている歯槽骨の吸収が起こっています。歯槽骨の吸収が生じると歯肉炎と違い元の状態に戻りません。ただし、この段階で歯ブラシをしっかり行うことと、歯肉の下にある歯石を除去してきちんと治療を行えば、大きな問題にはなりません。

中等度の歯周病
歯周ポケット(歯と歯周の境の溝)47mm
骨吸収は歯根の長さの1/31/2 さらに、炎症が進み歯周ポケットも深くなり、歯を支えている歯槽骨は歯根の半分近くまで吸収が生じています。歯周が腫れる、出血がある、歯肉も減ってしまって歯が長くなったような感じがする。歯がぐらぐらするといった症状もでる時期ですので、そのため噛み合わせのバランスが崩れるので、噛み合わせの改善が必要になり、また歯茎から膿が出るようになり口臭の原因となります。歯周病に対する専門的な治療が必要です。
重度の歯周病
歯周ポケット(歯と歯周の境の溝)6mm以上
骨吸収は歯根の長さの1/2以上
かなり進行した歯周病です。歯を支えている歯槽骨の吸収もだいぶ進んでいます。抜歯になる場合もあります。抜歯になると、ブリッジ、入れ歯、インプラントなどのいずれかの治療をすることになります。歯周病に対する専門的な治療が必要です。