2020年8月31日月曜日

歯周病は全身に多くの影響を与えます

 歯周病が招く全身疾患

歯周病は歯や歯肉のトラブルを招くだけでなく、脳梗塞や糖尿病など全身疾患に密接に関わっています。これは歯周病菌がお口の中から容易に全身へ回り込み、血管内にさまざまな悪影響を及ぼすためです。

 

歯周病は全身に多くの影響を与えます。予防歯科をとおして歯周病の予防・早期発見だけでなく、生活習慣を見直したり生活習慣病の原因となるものを取り除いたりすることで、患者さまの健康をサポートしていきたいと考えております。

 

スケーリング
超音波を使用し、石灰化した歯石や歯垢を除去します。むし歯や歯周病の原因となる歯垢や歯石を落とすことで、むし歯や歯周病を予防します。

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SRP
スケーリングで歯周ポケットの奥深くや歯の根の表面に付いた歯石を除去し、表面を滑らかにする処置です。

 

PMTC
歯にこびりついた汚れを歯科医院にて専用の機器を用いてクリーニングする処置です。セルフケア(自身での歯みがき)では落ちない歯の汚れを落とすことができます。治療後は歯がツルツルになりすっきりするので歯のエステとも呼ばれています。

 

歯周ポケットチェック
歯と歯肉の隙間「歯周ポケット」の深さは、歯周病の進行によりどんどん深くなっていきます。このポケットの深さを専用の細い器具で計測し、歯周病にかかっていないかをチェックします。

 

フッ素塗布
むし歯になる原因を改善する効果のある「フッ素」を歯に塗布します。また、知覚過敏の方にもフッ素塗布は効果的です。細菌の活動を抑制させたり歯の石灰化を促したりするフッ素を塗布することで歯を強くし、むし歯を予防します。

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ブラッシング指導
歯の形や歯並びは人によって異なります。患者さま一人ひとりに合った正しい歯磨き方法を指導いたします。毎日の正しい歯磨きによる歯垢除去は、予防に効果的です。正しい歯磨きで健やかな口腔内環境を保ちましょう。

虫歯菌に感染しただけで、虫歯になるわけではありません

 虫歯は、どのようにしてできるの?

虫歯菌に感染しただけで、虫歯になるわけではありません。感染後の食生活と歯磨き習慣との関わりから虫歯を発病します。お口の中に入り込んだミュータンス菌などの細菌は、歯の表面に張り付き、ネバネバとした細菌のかたまりを作ります。これを、バイオフィルム=デンタルプラーク(歯垢)と呼びます。バイオフィルムが身体の組織の中で最も硬いエナメル質で覆われている歯の表面に張り付き、食べ物からの糖分を栄養にして酸を出します。歯の表面が長い時間この酸にさらされているとエナメル質を溶かし穴になってしまいます。これが、虫歯という病気の始まりです。

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バイオフィルム

細菌のかたまりバイオフィルムは、特別な生態系を作っていて、殺菌剤でも退治できません。台所の三角コーナーなどについたぬるぬるとしたしつこい汚れをイメージしてください。これもバイオフィルムで、たとえ強い洗剤や殺菌剤を使ったとしても、簡単には除去できません。 たわしなどで、ごしごしとこすり取るなど力ずくで落とすのと同じで、お口の中のバイオフィルムも、力ずくで破壊しなければ除去できません。

 

定期的クリーニング

定期的クリーニングの目的は、バイオフィルムを破壊して除去することです。バイオフィルムに薬は効きません。かかりつけの歯科医院で、定期的にお口の中をクリーニングすることで、虫歯や歯周病のリスクはグッと下がります。

 

「かかりつけの歯科医院」とは、虫歯ができて治療に通う歯科医院のことではありません。
虫歯治療を受けるたびに、歯の状態は以前より悪くなります。治療しても、以前よりも良くなることはなく、歯の状態はどんどん悪くなるのです。治療をしていない自然な歯が1番強いのです。ですので、このような通院の仕方は、お勧めできません。
その場限りの治療だけということを我々は、本当はしたくありません。汚れた河川(細菌がたくさんいる)のような状態のお口の中で1本、2本と治療を行っても、その原因を改善しなければ、また違う歯が悪くなってしまします。我々のゴールは治療することではなく、患者様のお口・歯が晩年になってもしっかり残り、美味しく食事がとれ、元気に過ごしていただくことです。

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「予防歯科」は、一人ひとりのリスクに応じたケアを行うことです。リスクを把握し、定期的なクリーニングを行うために歯科医院にかかることが大切です。トラブルが起こる前に、虫歯や歯周病の原因となる細菌をきれいにクリーニングし、食生活を気をつけ、正しい歯磨きを心がければ、いつまでも健康な歯と歯ぐきを保つことができます。子どもの頃から、かかりつけの歯科医院で定期的にクリーニングを受けていれば、高齢になった時に入れ歯になることは、ほとんどありません。大人になってからでも手遅れではありませんが、小さな頃からスタートする方が効果的です。バイオフィルムの破壊と除去がとても大切です。お子さんが生涯健康に過ごせるよう、小さい頃からの定期的クリーニングを習慣づけてあげてください。

2020年8月28日金曜日

知覚過敏専用の歯磨き粉で歯磨きをします。軽症の場合はこれだけで症状が消える場合もあります

 知覚過敏

知覚過敏は、冷たい物を口にした時、または歯ブラシが当たった時ピリッとしみる症状をいいます。歯の表面が削れたり歯根が露出することで、しみやすくなります。放っておくと症状が悪化して痛みが持続するようになり、歯髄炎という病気になることもあります。

 

知覚過敏の治療

知覚過敏の進度によって薬を使ったり、詰め物をしたり、虫歯や歯周病の治療するといった方法があります。刺激が伝わる原因を考え、根本から治療する必要があります。

ここでは知覚過敏の治療方法についてご紹介します。

 

歯磨き

知覚過敏専用の歯磨き粉で歯磨きをします。軽症の場合はこれだけで症状が消える場合もあります。

 

 薬を塗る

歯に専用のお薬を塗って刺激が伝わりにくいようにします。歯磨き治療を合わせると効果が表れます。

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 咬合調整

歯ぎしりや咬み合せが原因での場合は咬合調整を行います。

 

 詰め物を詰める

歯の表面が削れていたり、損傷が大きい場合は詰め物を詰めて刺激が伝わるのを防ぎます。

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歯の神経を取る(抜髄)

しみる症状が生活に支障をきたすほどの場合は、歯の神経を抜くこともあります。歯の神経を抜くと歯はもろくなってしまうため、最終手段として用いられます。

定期健診はどうして必要なのですか、また頻度はどのくらいですか?

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予防方法にはどんなものがありますか?

虫歯や歯周病の検査、唾液検査、PMTC、フッ素塗布、正しい歯の磨き方の指導、虫歯や歯周病になりにくい生活習慣のアドバイスなどがあります。

 

定期健診はどうして必要なのですか、また頻度はどのくらいですか?

歯周病も虫歯も自覚症状がある時には、かなり進行していることが多いです。自分で口の中をきちんと確認することはできません。虫歯の治療は歯を削って人工物に置き換えただけなので完全に治ったわけではなく、少しずつですが劣化します。お口の中の状態を良い状態の保つためには定期検診は絶対必要です。悪くなったからではなく悪くならないよう歯科医院に行くのが、よい歯科医院の掛かり方で、時間もお金も大幅に節約できます。

当院では、虫歯のリスクの高い方、歯周病の再発のリスクの高い方は3ヶ月、それ以外の方は6カ月ごとに来院していただくようにお願いしています。

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 PMTCとは何ですか、またそのメリットは何ですか?

PMTCとは日々の歯磨きで取りきれない汚れや着色を歯科医師、歯科衛生士がクリーニング専用の機器を使用して取り除く歯のクリーニングのことです。フッ素入りの研磨剤や、特殊なチップによる研磨、研磨パウダーを吹き付ける方法等により、歯の表面に付いている歯垢(細菌の塊)や着色物(茶渋、タバコのヤニなど)を取り除き、歯をきれいに磨き上げます。さらにフッ素コーティングで歯を強化するため、虫歯や歯周病の予防効果が格段に高まります。

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PMTCには次のようなメリットがあります。

1.歯の表面に付いている汚れや着色物を除去することで、歯の白さや輝きを取り戻すことができます。 
2.歯をきれいに磨き上げることにより、歯の表面がツルツルして爽快感が得られます。
3.口臭の原因となるを食査や細菌を取り除くことで、口臭を予防・軽減させることができます。
4.歯に付着しているバイオフィルム(細菌の塊)を除去し、歯周病(歯槽膿漏)を予防することができます。
5.虫歯菌を除去し、歯の表面をフッ素でコーティング(歯質強化)することで、虫歯を予防することができます。
6.1回の通院で歯をきれいにすることができます。忙しい方に適しています。

2020年8月26日水曜日

さらに進行した状態で、歯肉は化膿して真っ赤に腫れています

 歯周病の進行と治療方法

軽度歯周病

歯と歯肉の間の歯周ポケットに歯石やプラーク(歯垢)がたまり、細菌の繁殖により歯肉に炎症が起き、歯肉の腫れや出血などを伴います。
この段階であれば歯科衛生士によるブラッシング指導や、歯のクリーニングを数回おこなうことで、比較的短期間で回復できます。

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中等度歯周病

口臭や出血がひどく、歯石の付着が目立ち、歯肉に炎症を起こしているのが確認できます。徐々に骨が後退しはじめ、歯周ポケットが深くなり、歯もぐらついてきます。
この段階での治療は、歯の表面に沿って歯肉溝の奥に付着した歯石を取っていきます。痛みを感じるときは麻酔をして行います。除石を数回行い、歯肉の状態が改善された後に検査を行います。

 

重度歯周病

さらに進行した状態で、歯肉は化膿して真っ赤に腫れています。骨の破壊がかなり進み、歯肉も後退し、歯のぐらつきが大きくなっています。
重度の場合、非外科処置では対応できない部位があれば歯周外科で対応します。それでも保存不可能な場合は、残念ながら抜歯となります。

 

染め出しを使ったブラッシングと歯石除去

歯周病から大切な歯を守るには、何よりも予防が第一です。そのためには定期的なメンテナンスと歯周病検査を行い、歯垢をしっかり取り除くことが大切です。

ところで、むし歯が多いかたは歯ぐきの健康状態がよく歯周病菌が少ない傾向にあります。不思議に思われるかたもいらっしゃると思います。

実は、むし歯の多いかたは治療のために歯医者さんに行く機会が多く、必要に応じて汚れや歯石除去を行っています。そのため歯周病菌が少なく、歯周病になりにくいのです。

このことからも予防の大切さがお分かりいただけるかと思います。

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当医院では保険診療で歯石を取り除くときは、必要に応じて無料で歯垢の染め出しをし、赤く染まった歯垢を見ながら磨き残し部分のブラッシング指導を行います。

毎日の歯みがき指導と汚れや歯石を確実に取り除くことで、歯周病の予防と再発予防に努めています。

セラミックスほど固くなく、歯にやさしい材質です

 ハイブリッドセラミックスインレー

セラミックスにプラスチック素材を混ぜ合わせたものです。虫歯の部分を取り除いたあとに、ご自分の歯の色に合わせた色の詰め物をします。治療あとも目立たず、とても自然な仕上がりとなります。気になる金属の詰め物を取り除いて、白く取り替えることもできます。

 

ハイブリッドセラミックスクラウン

セラミックスほど固くなく、歯にやさしい材質です。自然な噛み心地ですから、奥歯などの銀歯を白くしたい時などに適しています。

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メタルボンディングセラミックスクラウン・ブリッジ

金属にセラミックスを焼きつけた、クラウンやブリッジのことです。審美性と強度において、信頼性の高い方法です。

 

オールセラミックスクラウン

金属を使わずに、すべて体にやさしいセラミックスのみを使用した方法です。歯ぐきの黒ずみや治療あとも目立ちません。金属アレルギーの方でも使用できます。

 

ジルコニアクラウン・ブリッジ

金属の替わりに、ジルコニアでできたフレームにセラミックスを焼きつけたクラウンやブリッジです。透明感あふれる白さと強さがあり、金属アレルギーの心配もありません。

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ラミネートベニア

歯の表面をわずかに削って型をとり、表面に薄いセラミックスを貼る方法です。歯を好きな色に替えることができ、歯と歯の隙間もきれいに整えることができます。クラウンに比べて歯の切削量を抑えることができます。

2020年8月25日火曜日

「痛くならないために歯医者へ行く」これが予防治療の考え方です

 むし歯や歯周病など歯にトラブルが発生する前に、歯が悪くならないように予防すること、健康な歯を保つためにケアすることが、一生涯健康な歯を保つためには大切になります。

 

予防治療とは

「痛くならないために歯医者へ行く」これが予防治療の考え方です。痛みを抑えるためではなく、むし歯や歯周病のチェックとメンテナンスのために歯科医院を利用することで、お口のトラブルを予防し、健康状態を保つことができます。口腔内の健康維持に関するご質問などは、お気軽にお尋ねください。

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クリーニング内容「PMTC

PMTCとは、機械を使用した歯のクリーニングのことです。PMTCを行うことで歯磨きでは取り切れないバイオフィルム(菌が住みやすい環境を作るために防御バリアーを形成している状態)を除去し、むし歯や歯周病などによる歯へのダメージを低下させ、健康な歯を長期間維持することが可能です。通常、超音波でバイオフィルムを破壊しますが、当医院では位相差顕微鏡の結果、悪い菌が多い場合は、歯周ポケット内のバイオフィルをより破壊しやすくするために薬液にてポケット内の菌を洗浄します。

歯の表面に付着した細菌の塊であるバイオフィルムや茶渋などの着色汚れを、水圧とパウダーの力(エアーフロ)で隅々まで落とします。また、プラークの染め出し、スケーリングによる歯垢・歯石除去、トリートメント、フッ素塗布などを行い、歯の表面をツルツルに仕上げ、汚れをつきにくくすることができます。

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予防治療・クリーニングの頻度

歯の検診・予防・クリーニングの間隔は患者様個々によって異なります。お口の中の清掃状態が良くても、顕微鏡レベルで検査した菌の種類・量(数)・活動性によって虫歯や歯周病のリスクは高くなります。当医院では歯科衛生士が口腔内のチェックを行い、また、位相差顕微鏡にて菌の状態を確認することで、患者様個々にあった歯の検診・予防・クリーニングの次期を検討し提案させて頂きます。

【ノンクラスプデンチャー】目立ず、軽くてソフトな入れ歯

 軽くて柔らかい

審美性が非常に高い
素材の寿命が3年程度
軽くて柔らかく、耐久性に優れた、違和感が少ない入れ歯です。審美性が非常に高く、素材の色は歯肉と同じピンク色をしていますので、装着していても周囲の人に気づかれる心配がありません。素材の寿命が3年程度と短く、一度、壊れたら修理方法がありませんので、作り直さなければなりません。また、適用できる症例が限られていますので、事前に確認が必要です。

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【クラスプデンチャー】金具で固定する部分入れ歯

保険適用から自由診療のものまで幅広く対応できる
歯にかけて固定させる
金属の留め金「クラスプ」を歯にかけて固定させる部分入れ歯です。床や留め金の素材を変えることで、保険適用のものから自由診療でお作りするものまで幅広く対応できます。
保険でお作りする場合は、プラスチック床と金属の留め金を使いますので、経済的な負担が軽減できます。

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食べ物の味を損なわない【金属床】

装着時の違和感が少ない
食べ物の熱さや冷たさが伝わりやすい
壊れた時の修理が難しい
上あごに密着する部分が金属でできている入れ歯で、部分入れ歯から総入れ歯まで幅広く適用できます。プラスチック素材に比べると、薄くて丈夫で耐久性があるので、装着時の違和感がほとんどありません。また、熱伝伝導率に優れていますので、食べ物の熱さや冷たさが伝わりやすいという特徴があります。ただし、壊れたり合わなくなったときは、修理が難しいという難点があります。

2020年8月24日月曜日

痛みがなく、表面が黒くなっている

 むし歯の治療は、その進行具合によって治療方法が異なります。

進行具合は、要観察歯のCO(シーオー)と、C1C44段階のむし歯に分けることができます。むし歯が進行してしまうと、歯を大きく削ったり、歯の神経をとらなくてはいけなくなってしまいます。なるべく早い段階でむし歯を治療することで、削る量も少なく歯を残すことができます。早期発見のため、定期的な検診をおすすめします。

 

CO(シーオー):虫歯になりかけの歯

ほんの少し色がついている

CO(シーオー)のOは「Observation」の略で「要観察」という意味です。むし歯の初期症状が疑われる歯で、放置しておくとむし歯になってしまう可能性のある歯を指します。この段階であれば、適切なブラッシング、フッ素塗布、シーラントなどで対策することで、むし歯を予防できます。定期検診で、むし歯になっていないかチェックしましょう。

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C1:歯の表面のむし歯

痛みがなく、表面が黒くなっている

歯の一番外側にあるエナメル質が、むし歯になっています。むし歯の部分を小さく削って、歯科用の白いプラスチックなどを詰めて治療します。C1の段階では痛みがないため、自分では気づきにくいむし歯です。定期検診などで早期発見・早期治療を心がけましょう。

 

C2:神経に近いむし歯

痛みがある、冷たいものや熱いものがしみる

エナメル質の下にある、象牙質までむし歯が進行しています。むし歯の部分を削り、小さなむし歯の場合は歯科用の白いプラスチックを、むし歯が広がっている場合には金属やセラミックのつめもの(インレー)を詰めて治療します。

 

C3:神経まで達したむし歯

何もしていなくても痛みがある

むし歯が進行して歯の神経まで達した状態です。この段階になると、細菌に侵された神経を取り除く必要があります。歯を大きく削って神経を取り除いた後、根の治療(根管治療)を行い、つめもの(インレー)や、かぶせもの(クラウン)を装着して治療します。

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C4:末期のむし歯

腫れがある、膿みがたまったりする

歯の根を残して、歯冠部がほとんど失われている状態です。神経も死んでいるので痛みを感じなくなりますが、さらに放置すると根に膿がたまり強烈な痛みを生じる場合があります。この段階になってしまうと、歯を残すことが難しく、残念ながら歯を完全に抜いてしまう治療が多いです。

喫煙している・ストレスが多い・肥満で有る等、生活習慣に問題が有る

 歯周病になるプロセス

歯は歯肉・セメント質・歯根膜・歯槽骨などの「歯周組織」によって支えられており、容易には抜けない様になっています。歯周病は、その歯周組織が侵される病気です。健康な状態でも歯と歯肉の境目には、小さな溝(歯肉溝)が有り汚れが溜まり易くなっています。歯磨きなどで汚れを取り除いていれば問題有りませんが、ケアを怠っていると、この溝にネバネバとした物質が溜まり細菌が住み付き易く、やがて細菌の塊で有るプラークが形成されます。

プラークを放置すると歯肉に炎症が起こって赤く腫れ、歯と歯肉の間の溝が広がって「歯周ポケット」が形成されます。プラークは、初期は軟らかいので歯磨きなどで取り除くことが可能ですが、ケアを怠ると徐々に硬く除去し難い歯石へと変化します。

歯周ポケットの中にプラークや歯石が付着すると、ポケットは益々深くなりますが、この段階でプラークや歯石を取り除く治療を受け、自分でも歯磨きなどの適切な口腔ケアに努めれば歯周ポケットは概ね元に戻ります。しかし、ケアを怠り放置を続けていると、歯周ポケットの中で菌が繁殖し、益々深くなり歯周組織の炎症も広がって、 歯槽骨が溶かされ歯を支える土台が全て無くなって、ついには歯が抜け落ちてしまいます。

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5.歯周病なりやすい人

中年以降

喫煙している・ストレスが多い・肥満で有る等、生活習慣に問題が有る

元々なり易い体質(遺伝)

糖尿病などの免疫力が低下する病気を持っている

喫煙は有害物質が末梢血管の循環障害・局所免疫機能の低下・組織修復機能の低下を引きお越しプラークを増加させて炎症を大きくします。男性よりも女性が歯肉炎になり易い傾向に有ります。
「妊娠性歯肉炎」は、女性ホルモンが多く分泌される為に歯肉が腫れる病気です。
生理中に女性ホルモンが上昇すると発症する「思春期性歯肉炎」も有ります。
また、閉経後の骨粗しょう症と歯周病との関連についての研究論文も増えています。

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歯周病の診断・検査

歯周ポケットの検査

歯周組織の状態を診る

線検査

2020年8月21日金曜日

虫歯の発症には、3つの要因が関わっています。1つ目は「虫歯菌」で、歯のエナメル質や象牙質を溶かす酸を産生します

 虫歯について

虫歯の発症には、3つの要因が関わっています。1つ目は「虫歯菌」で、歯のエナメル質や象牙質を溶かす酸を産生します。2つ目は「糖分」で、虫歯菌のエサとなります。虫歯菌は糖分がなければ、活動も繁殖もできないため、虫歯を発症することもなくなるのです。そして3つ目は「歯質」です。これは患者さんご自身の歯の強さを意味しています。

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虫歯菌

プラークの中に含まれる細菌で、ミュータンス菌が代表的です。おやつやジュースなどに含まれる糖分をエサにして繁殖します。その際、副産物として作られる酸が歯を溶かす根本的な原因となります。ですので、プラークの沈着を抑えることが第一の虫歯予防となります。

 

糖分

虫歯菌は、砂糖などに含まれるスクロースやグルコースをエサとして、酸を産生します。そのため、キシリトールなどの代用甘味料は、砂糖と同じ甘い食品なのですが、虫歯菌が体に取り込むことができず、活動の抑制につながります。その結果、虫歯を予防することができます

 

歯質

歯には「耐酸性」という、酸に対して抵抗する性質があります。この耐酸性が強ければ強いほど、虫歯にかかりにくくなります。そうした歯質の強さは、フッ化物による再石灰化によって高めることが可能です。

 

エナメル質の虫歯(C1

エナメル質の虫歯は、痛みなどの自覚症状がほとんどありません。歯の表面に穴があき、黒ずみなどの着色が目立つようになります。

 

象牙質の虫歯(C2

象牙質の虫歯では、痛みなどの自覚症状が現れます。冷たいものや甘いものがしみるようになります。

 

神経にまで達した虫歯(C3

歯の神経が虫歯菌に感染しています。冷たいものだけでなく、熱いものまでしみるようになり、強い痛みを伴うこともあります。

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神経が死んだ虫歯(C4

神経が死んで、歯冠がボロボロになった虫歯は、痛みを感じることがありません。多くのケースで、抜歯が適用されます。

初期段階では、歯ぐきがむずむずしたり、歯を磨いた時に歯肉から出血するという症状が現れます

 歯周病は、お口の中の常在菌のうちの数種類が歯を支えている骨(歯槽骨)に炎症を起こし、重篤になると骨を溶かし歯をぐらぐらにしてしまうのみならず、ひどい炎症を他部位に波及させたり、重度の口臭の原因にもなる病気です。以前は「歯槽膿漏」と呼ばれておりましたが、現在は「歯周病」という呼び方が一般的になっています。日本は「歯周病大国」と呼ばれており、35歳以上の約8割が歯周病だと言われています。しかしながら、歯周病には自覚症状が非常に少ないため、歯周病になっている事に気づかない事が多く、自覚症状が現れた時には手遅れというのも少なくありません。原因はむし歯と同じく、プラーク(歯垢)です。

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歯周病(歯槽膿漏)の症状

・初期段階では、歯ぐきがむずむずしたり、歯を磨いた時に歯肉から出血するという症状が現れます。

・症状が進むと、歯がグラグラしたり歯並びが悪くなる・口臭がする・歯ぐきが腫れるといった症状が現れます。

 

歯周病と他の病気

歯周病(歯槽膿漏)は、自覚症状が出るくらいまで進行していた場合、すでに歯を支えている骨(歯槽骨)の大部分が溶かされてしまっていると推測されます。この溶かされてしまった骨を元に戻す事は、最先端治療を用いても非常に難しく、進んでしまった歯周病についてはなすすべがないため、これ以上病状を進行させないように現状を維持させる治療になります。このように歯周病(歯槽膿漏)の場合、発生してからの治療は期待出来ないため、予防を怠らないようにする事が重要になります。

 

歯周病を予防するために

歯周病の予防のためには、1日に3回のハミガキと、デンタルフロスや歯間ブラシを使った歯間清掃が効果的です。歯のクリーニングに関する指導を歯科医院で受けたり、自宅でも使える口腔内の衛星用品を購入するといった方法もあります。また、歯周病の予防は口腔内だけでなく、全身の健康を維持する事も大事ですので、バランスのとれた食生活や喫煙を避ける事も歯周病の予防につながります。

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毎日きちんとハミガキや歯間清掃をしていても、全ての歯垢を完全に取り除くのは難しく、歯垢が固くなり歯石(ざらざらとした堆積物)になってしまう事もあります。一度固くなった歯石は、歯科医院や専門的なクリーニングでないと取り除けないため、定期的に歯科医院での検診を行い、早期発見・予防する事が重要です。

2020年8月20日木曜日

審美歯科は、ただ見た目を美しくすることではありません

 私たちが考える「審美歯科」とは、食べる、笑う、発音するなどの機能的な「美」と、白い歯、長い歯、歯並びなどの見た目の「美」、このふたつが成り立って本当の審美歯科と言えると考えております。

 

オールセラミック

オールセラミックは、被せ物や差し歯の素材がすべてセラミック材(陶器材料)でできているものを使用する審美歯科治療です。光を透しやすいセラミック材でできているので、天然の歯に近い透明感ある仕上がりになり、見た目の気になる前歯に適しています。また、金属類を使用しないので、体に金属アレルギーをお持ちの方でも安心して治療を行うことができます。

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e-maxクラウン、ジルコニアクラウンとは?

e-maxは従来のセラミックに比べて審美性、耐久性を兼ね備えたセラミック素材です。
主成分は二ケイ酸リチウムガラスです。強度は360400mPaでエナメル質の350mPaに近く天然歯に近い強度を持っています。
また、透明感が高い素材で天然歯のような透明感・審美性を再現することができます。

 

【メリット】
・金属アレルギーを起こさない
・天然歯を傷めない
・歯肉状態を健全に保つ(金属イオンによる変色がない)

 

【デメリット】
3本以上の長いブリッジは破折の危険があるので適応外
・透明感が強いので元の歯の色が反映されやすい

より、審美性を求めるなら、e-maxクラウンの表面に同じ材料であるe-maxを焼き付けるe-maxレイヤニングクラウンがお勧めです。
ジルコニア冠は現在使用されているセラミック材料の中で一番強度が高い材料です。ブリッジにも適応可能ですが透明感が低い事が欠点です。そこで、ジルコニア冠の表面にセラミックを焼き付けたジルコニアレイヤニングクラウンが前歯にはお勧めです。

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ラミネートベニヤ

ラミネートベニヤとは、歯の表面を薄く削り、セラミックス製のシェルを貼り付けるものです。歯並びを大きく変えることはできませんが、歯の色だけが気になる場合には適しています。昔のラミネートベニヤは、外れる、割れるなどデメリットが存在しましたが、現在では歯の形成技術、各種セラミックや接着材料、接着技術の進歩により、そのデメリットもすでに解消されています。