2017年3月31日金曜日

歯周病とは、歯肉や歯を支えている組織に起こる病気のことを言います

誰でも歯と歯肉の間には、すき間があります(歯周ポケット)。この歯周ポケットに歯垢やバイ菌が入り込み、歯肉に炎症が起きた状態を「歯肉炎」、歯肉炎が進行し、歯を支えている組織を破壊し始めると「歯周病」になるのです。
歯周病の怖さ
歯周病は日本人が歯を失う原因の第1位となっている病気で、実に日本人の成人の約8割が歯周病患者もしくはその予備軍と言われています。また、これまで「歯周病は唾液の分泌量が低下する3050代でかかる病気」と考えられてきましたが、近年では小・中学生など若年層の歯周病罹患率も増加傾向にあります。

「サイレント・ディジーズ(沈黙の病気)」という異名を持つ歯周病は初期段階では自覚症状がほとんどないため、気付かないうちに重症化してしまうこともあります。重症化すると歯を支える顎の骨が溶けてしまうので、骨の再生治療などの大がかりな治療が必要になることもあります。

歯周病はお口のなかだけでなく、全身にさまざまな悪影響を及ぼします。全身の健康を守るためにも、できるだけ早く治すことが重要です。

歯肉炎
歯ぐきに軽度な炎症が起きている状態が歯肉炎です。ブラッシングの際などに出血しやすくなります。ときおり血が出ることを除けば、自覚症状はほとんどありません。歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の溝)の深さは3mm程度です。

軽度歯周炎
顎の骨が溶けはじめた状態を軽度歯周炎といいます。歯肉を触るとぷよぷよし、ブラッシング時の出血が増えたり、歯ぐきが赤く腫れたり、口臭が出はじめたりします。歯周ポケットはやや深くなって、4mm程度です。
中等度歯周炎
顎の骨が3分の1~半分くらい溶けた状態で、歯を指や舌で押すとグラグラします。歯ぐきが黒っぽく腫れたり、出血量が増えたりするだけでなく、歯が浮くような感じがしたり、口臭が強くなったりします。歯周ポケットの深さは6mm程度です。

重度歯周炎
顎の骨の大半が溶けてしまった深刻な状態です。歯ぐきが下がることで歯が長く見えたり、膿が出ることで口臭がさらに強くなったりします。歯周ポケットの深さは8mm程度です。

2017年3月28日火曜日

体の中で一番硬い部分、それは歯の表面にあるエナメル質です

そんなに硬い歯がなぜむし歯になって穴が開いてしまうのでしょうか。
(ウ蝕第1度)
歯の表面をおおっているエナメル質が脱灰(歯が溶ける)している状態です。痛みはあまり感じませんが、歯の表面が白くにごっていたり、茶色などに着色してザラついていたりします。まだ穴になっていません。きちんとした歯みがきや、フッ素を塗ることによってむし歯を防ぐことができます。
(ウ蝕第2度)
象牙質の層にまで進んで穴があいている中等度のむし歯です。冷たいものを食べたり飲んだりすると歯がしみます。治療は麻酔を使う場合もあり、詰め物も型を取る必要があるので、多少治療に時間がかかります。削る部分が広い場合などは、詰め物ではなく、クラウンになる可能性があります。

 (ウ蝕第3度)
むし歯が大きな穴になって象牙質のすべてに及び、歯髄(神経)まで達した深在性ウ蝕です。治療に行かずに我慢していると、痛みが消えることがあります。これは神経が死んでしまっただけでむし歯が治ったわけではありませんので、忘れた頃に歯ぐきが腫れて食事ができなくなったり、歯がボロボロになって割れてしまったりします。
(ウ蝕第4度)
歯がくずれて根っこだけが残ってしまった状態です。このままにしておくと歯髄が腐敗してしまい、さらに歯周病へと進んでいきます。根の状態が良ければ義歯を入れることもできますが、ほとんどの場合残すことはできずに抜歯になります。

2017年3月27日月曜日

歯周病の危険信号

毎日の歯磨きで出血する
歯肉が赤く腫れている
歯肉が何となくゆるんでいる感じがしたりする
口臭が続いていて気になる
何となくどこか、痛い・かゆい・不快だと感じる
歯がぐらつく
歯が伸びてきた
歯の位置が移動してきた
歯周病は決して高齢な方にのみ起きる現象ではありません。35歳で80%以上の方が歯周病になっていると言われていますが、実は10代のころから少しずつ進行しているのです。
歯周病とは、歯の歯肉に近い部分についた歯垢(プラーク)や歯石の中の細菌によって引き起こされる病気です。歯と歯肉の境目についた歯垢や歯石から、歯の根にそって歯周病菌が入り込み、歯を支えているまわりの組織をじわじわと壊していき、最悪の場合歯が抜けてしまいます。

歯肉炎
歯周ポケット(歯と歯ぐきの間)に、歯周病菌の塊であるプラークがこびりつきます。歯ぐきが赤く炎症を起こしております。

軽度歯周炎
プラークが歯石化し、歯周ポケットが深くなります。次第に、歯を支える顎の骨が溶かされはじめます。
重度歯周炎
歯を支える顎の骨が大きく溶かされ、自覚できるほど歯がグラグラします。膿が出ることもあり、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

歯の動揺度検査
歯周病が進行するにつれて、歯はグラつきを増します。対象の歯をピンセットでつまんで動かし、グラつき度合いを調べます。

レントゲン検査
歯周病が進行するにつれ、歯を支える顎の骨の溶解度は増します。レントゲンによって骨の密度を確認し、進行度を調べます。

2017年3月24日金曜日

徐々に歯が動き始めた時には、歯を抜かなければならない状態まで進行する恐ろしい病気

そうなる前に予防が大切です。歯磨きでも十分に時間をかけて歯と歯の間を重点的に清掃し、歯肉が下がった人は歯ブラシだけでなく歯間ブラシやデンタルフロスなどを使用しなければ、歯周病の原因である歯垢を取り除くことが出来ません。年に数回の定期検診をお進めします。
予防歯科メニュー
ブラッシング指導
いくら歯科医院で予防歯科を受けていても、毎日の歯磨きを怠っていては意味がありません。しっかりと正しい歯磨きをしていただくことが何よりの虫歯予防になるのです。
スケーリング
歯に付着した歯石を、スケーラーという器具を用いて除去する方法です。歯肉の表面には歯石がつきやすく、虫歯を作る原因になります。スケーリングで歯石を除去することによって、プラークコントロールがしやすくなります。

「ご自宅でのケア」+「歯科医院での予防」が理想的です
歯磨きなど、毎日のご自宅でのケアは病気予防に効果的ですが、あわせて当院で予防歯科治療を受けられれば、さらに効果を高められるようになります。磨き方に癖があったり、合っていない歯ブラシを使ったりしていると、いくら磨いても磨き残しが生じる場合がありますし、ご自宅での歯磨きだけでは落としきれない汚れもあります。
しかし、当院の予防歯科を受けられれば、「ブラッシング指導」により正しい磨き方や歯ブラシの選び方などを身に付けて頂くことができますし、「PMTC(専用器具を使った歯のクリーニング)」により、ご自宅でのケアだけでは落とすことが難しい汚れを除去することも可能です。こうして「ご自宅でのケア」+「歯科医院での予防」という理想的な環境を整えることで、より効果的な病気予防に努めて頂ければと思います。

2017年3月23日木曜日

歯周病を予防するため、また再発を防ぐためには、歯周病の原因となるプラークを除去することが重要です

歯周病は歯肉や歯槽骨などの骨を支える組織に起きる病気です。歯周炎から始まり、炎症が進むを歯牙と歯肉の境目つまりポケットが深くなっていきます。徐々に歯が動き始めた時には、歯を抜かなければならない状態まで進行する恐ろしい病気です。そうなる前に予防が大切です。歯磨きでも十分に時間をかけて歯と歯の間を重点的に清掃し、歯肉が下がった人は歯ブラシだけでなく歯間ブラシやデンタルフロスなどを使用しなければ、歯周病の原因である歯垢を取り除くことが出来ません。年に数回の定期検診をお進めします。
予防歯科メニュー
スケーリング
歯に付着した歯石を、スケーラーという器具を用いて除去する方法です。歯肉の表面には歯石がつきやすく、虫歯を作る原因になります。スケーリングで歯石を除去することによって、プラークコントロールがしやすくなります。

ブラッシング指導
いくら歯科医院で予防歯科を受けていても、毎日の歯磨きを怠っていては意味がありません。しっかりと正しい歯磨きをしていただくことが何よりの虫歯予防になるのです。

「ご自宅でのケア」+「歯科医院での予防」が理想的です
歯磨きなど、毎日のご自宅でのケアは病気予防に効果的ですが、あわせて当院で予防歯科治療を受けられれば、さらに効果を高められるようになります。磨き方に癖があったり、合っていない歯ブラシを使ったりしていると、いくら磨いても磨き残しが生じる場合がありますし、ご自宅での歯磨きだけでは落としきれない汚れもあります。
しかし、当院の予防歯科を受けられれば、「ブラッシング指導」により正しい磨き方や歯ブラシの選び方などを身に付けて頂くことができますし、「PMTC(専用器具を使った歯のクリーニング)」により、ご自宅でのケアだけでは落とすことが難しい汚れを除去することも可能です。こうして「ご自宅でのケア」+「歯科医院での予防」という理想的な環境を整えることで、より効果的な病気予防に努めて頂ければと思います。

2017年3月22日水曜日

歯周病は生活習慣病のひとつ考えられています

日本の成人のおよそ8割がかかっているか、あるいはその予備軍といわれるほど蔓延している病気、それが歯周病です。虫歯同様、初期段階では自覚症状がほとんど見られないため、気づいたら重症化していることも珍しくありません。歯周病では、歯周病菌がプラーク(歯垢)や歯石内で増殖して、歯ぐきに慢性的な炎症を引き起こし、やがては歯を支える骨が溶かされていきます。それを放置すれば、歯は抜け落ちてしまうことに……。実は、日本人が歯を失う原因の第1位は歯周病だといわれているのです。
歯周病と深い関係があるとみられる全身疾患
心臓病
歯周病菌が血管に入り込むと血栓ができやすくなるため、動脈硬化や脳梗塞などのほか、心臓の病気(心筋梗塞、狭心症など)を招くことがあります。

早産
歯周病菌は子宮の筋肉に影響を与えることがあるため、早産や低体重児出産を引き起こす危険性を高めるといわれています。

糖尿病
糖尿病と歯周病には深い相互関係がみられ、互いの病気の発症やその症状の悪化を誘発することが報告されています。
肺炎
唾液に含まれている歯周病菌が気管から肺に入り込むことにより、肺炎を引き起こすことがあります。

予防
専門の器具を使って行う歯のクリーニングです。普段のブラッシングでは磨きにくい歯と歯の間、歯と歯ぐきの間のプラークや歯石を徹底的に除去します。
PMTCの効果~
虫歯や歯周病を防ぎます。
歯がツルツルになり、汚れの再付着を抑制。
フッ素入りペーストを用いることで歯を丈夫に。
口臭予防にも役立ちます。
歯の色素沈着も除去できるので、自然な歯の白さを取り戻すことが可能です。

2017年3月21日火曜日

歯茎が腫れたり、出血、口臭、歯のぐらつきなど、歯の周辺組織の炎症が起こる病気です

重度の歯周病は、歯を支える事ができなくなり、抜けてしまうこともあります。 様々な原因で歯周病となりますので、しっかりとした検査を行い、一人一人に適した治療を行います。

歯周病とは、歯と歯ぐきのさかいについた細菌(プラーク)が炎症をおこして、歯を支えている歯周組織(セメント質、歯根膜、歯槽骨、歯肉)に障害をおこすようになったもので、炎症が歯ぐきに限局されたものを歯肉炎、さらに進行して歯の骨が退縮するようになると歯周炎といいます。いずれにしても、歯周病は歯についたプラークが原因で起こる感染症です。ですから、病気の原因であるプラークを除去し、プラークのついていない状態を維持することが歯周病の治療方法なのです。
プラークをつかなくする為の一番大切な事は、患者さん自身の毎日のブラッシングです。食後と就寝前のブラッシングで歯と歯周組織の健康を維持、増進できます。もちろん虫歯の予防にもなります。プラークは細菌の塊ですが、層をなして(バイオフイルムといいます)歯の表面にへばりついています。細菌をやっつけるために抗生剤の塗布などが行われますが、うがいだけではプラークを取り除くことは難しく、ブラシでこすり取ることが必要です。

プラークを数日間ついたままにしておくと、唾液中のカルシウムを吸収して硬化し、やがて石のようになって強固に歯にへばりついた状態になります。これを歯石といい歯周病の主な原因のひとつです。歯科医院ではこれらの歯石や歯の根の表面についた汚れを取り除き、根面を清潔な状態にクリーンアップします。この状態を患者さんがブラッシングで維持できれば、歯周病の治療は奏功したという事になります。
歯周病はあまり自覚症状のはっきりしない状態で進行していきます。ですから、重篤な症状が出たときはかなり進行してしまっていることがあります。歯と歯ぐきの間の溝(歯周ポケット)が6ミリを超えると歯石をとることも難しくなってきます。さらに、歯周病で失われた歯周組織は、現時点では元に戻すことはできません。ですから、早期発見、早期治療が大切な事なのです。そのためにも、ぜひ、定期的に検診を受けて、口腔全体のチェックをして下さい。

2017年3月20日月曜日

歯周病はプラーク(歯周病菌)が大きな原因です

口腔内には常に細菌がありますが、善玉菌といった菌の繁殖をコントロールするような役割を持っているものもあります。細菌のエサとなる、食渣(磨き残し)が口腔内に停滞していると細菌のコントロールがうまくなされず、細菌はたちまち繁殖しプラークという細菌叢をつくります。プラーク(細菌叢)は歯周病菌、ウ蝕菌(虫歯菌)に分類されます。
それぞれ細菌の活動性、活動の場が違います。歯周病菌は嫌気性であり空気に触れない場で活動し繁殖します。その活動の場が歯周組織内になります。歯周組織に停滞した細菌(プラーク)が、細菌繁殖を繰り返しやがて組織の破壊が起こります。その破壊に対する生体の反応を炎症といいます。炎症は、プラークの付着した状態と、身体の免疫力、また生活習慣、服用薬などによって進行していきます。

歯周病が進行すると、歯周組織が破壊され、さまざまな炎症症状を引き起こします。
破壊された組織は現代の歯学において再生できる可能性が低く、また、歯周病は口腔内に限らず、全身的な影響を及ぼすことがわかっています。

歯周病は、進行性の病気であり、一刻も早くその原因を取り除き健康回復を目指さなければなりません。そのため炎症改善と健康の維持を行うことが最善の治療です。
歯周病の原因は色々ありますが、大きな原因の1つがプラーク(歯垢)です。そのため、まずはプラークコントロール(歯磨き、フロッシングなど)をしっかりと行い、口の中のプラークの量を減らすことが最も重要になります。また、進行した歯周病の治療を行う際にも、患者様本人がしっかりと
プラークコントロールをできるかどうかが歯周病治療の成否に大きく関わってきますので、まずは正しいプラークコントロールの方法を覚えて実践することが大切です。

ただし、進行した歯周病はプラークコントロールだけで治ることはありません!実際に進行した歯周病の治療を行うとなると非常に大変なので、歯周病の症状が出ていなくても年に数回は歯科医院へ行き、歯の検査とメインテナンスを受けることをおすすめします。
また、タバコを吸っている人は、是非とも禁煙されることをおすすめいたします。
禁煙が成功すればそれだけで、歯周病で歯を失うリスクが大きく減少します!

2017年3月17日金曜日

虫歯のない方でも、歯周病には注意が必要です

日本で歯を失う原因のトップにランキングされている病気、それは虫歯ではなく歯周病です。成人の約8割が、すでにかかっているかその予備軍であると言われています。外見的には健康な歯に見えていても、初期段階では自覚症状がないだけに決して安心はできません。
歯を失う原因のほとんどが歯周病です
厚生労働省の調査によると、日本人が歯を失う原因のトップは虫歯ではなく歯周病で、なんと全体の4割を占めています。しかも成人の約8割が歯周病菌に感染していると言われており、決して他人事ではありません。しかも、病状がかなり進行するまで自覚症状がないので、気づいたら進行していたということもあります。すでに歯茎の腫れや出血があったり、口臭がひどかったりする場合は歯周病の可能性はきわめて高いと言えます。顎の骨が溶け、土台を失った歯が抜け落ちる前に、必ず歯科を受診しましょう。

あなたはいくつ当てはまりますか?
歯茎から血が出ることがある
 歯茎が腫れている
朝起きると口の中がネバネバする
 最近、口臭がひどくなった気がする
食事の後、食べカスが歯の間にたまりやすい
 気のせいか歯が長くなったように見える
硬いものを噛むと痛む
歯茎のあたりがムズムズする
歯茎から膿のようなものが出ることがある
歯がグラグラしている
PMTC
専門家によるお口のケアです。たくさんの細菌がお互いに結びつくと粘着性のあるバイオフィルムとなります。バイオフィルムは歯みがきでは落ちないので、歯科医師や歯科衛生士が取り除きます。

ブラッシング指導
磨けているつもりでも、歯と歯の間や奥歯の裏側などに歯垢が残っている場合もあります。あなたに合ったブラッシング方法をご提案させていただきます。

2017年3月16日木曜日

放っておくと歯がぐらつき、最後には抜け落ちてしまうおそろしい病気

日本人の歯を失う1番の原因である歯周病。歯周病は歯ぐきに炎症を起こして顎の骨を溶かしていく病気で、若くてもかかります。

現在、80歳になっても自分の歯を20本以上残そうという運動「8020運動」が世界中ですすめられています。ですが、日本の80歳以上の方の歯は、平均しても5本くらいしか残っていないというのが現状……
当院では、重度の歯周病治療も積極的に行っております。歯周病は自覚症状に乏しいため、進行していることに気が付かない場合があります。重度の歯周病にならないよう早めに治療し、将来多くの歯を残しましょう。
レントゲン検査
レントゲン写真を撮影し、骨の検査を行います。パノラマレントゲンでは、口腔内全体の骨の様子を確認し、デジタルレントゲンでは、歯11本の骨の様子を確認します。デジタルレントゲンを使用しているので被ばく量は今までの3分の1程度になりました。

歯の動揺度検査
健康な歯であっても、圧力をかければ歯に多少の動揺はあるものです。ですが、歯周病になり、顎の骨が溶けている場合、または咬み合わせの力が強すぎる場合は、歯が強く揺れることがあります。当院では歯の動揺度を調べる検査を行っております。

歯周ポケット検査
歯周ポケットは、歯と歯ぐきの間の溝のこと。健康な歯ぐきの溝は通常12mm程度です。しかし、歯ぐきに炎症が起きると歯周ポケットは深くなっていくばかり……。歯周ポケットの検査をすることで歯周病の進行段階が把握でき、治療計画立案に役立ちます。また、普段のケアが行き届いていない箇所を確認できるため、ブラッシング法の見直しもできます。
定期検診を受けましょう
歯にこびりついた汚れは、日頃の歯磨きだけでは取りきれないことがあります。34ヶ月に1回は、歯科医院へ定期検診に行き、専門的なクリーニングやブラッシング指導を受けましょう。万が一のそのときに虫歯が見つかっても、早期治療を行えば、短期間の治療で完治させることができます。

2017年3月15日水曜日

歯周病は、歯を支えている歯茎や骨に歯周病菌が感染してしまう病気です

初期段階ではほとんど症状がなく、徐々に歯茎が腫れていき、出血し、骨が溶けて歯が抜けてしまうことになります。成人の歯が抜けてしまう最大の原因は、歯周病なのです。さらに、心臓病・糖尿病・肺炎・早産・胃潰瘍といった全身疾患を引き起こすことも明らかになってきました。
そもそも歯周病とは何か?それは、歯周病菌に感染することで引き起こされる歯肉の病気です。歯肉が炎症することで腫れや変色といった症状が起き、徐々に顎の骨まで溶かしていきます。顎の骨というのは歯を支える役割を持っているため、これが溶けることで歯は支えを失います。

そうなれば歯は不安定な状態になってグラつき、やがて抜け落ちてしまうのです。「歯周病になると歯が抜ける」と聞いたことがある人も多いでしょうが、それは顎の骨が溶けることで支えを失った歯が抜け落ちることを意味しています。虫歯のような痛みがないことで軽視する人もいますが、歯周病は歯を失う要因になる怖い病気です。

軽度歯周炎
歯ぐきが歯肉炎を起こしていますが、炎症の度合いは軽度なので痛みはありません。
歯ぐきの腫れや出血が起きたり、歯と歯ぐきの間にある溝(歯周ポケット)が深くなったりします。

中等度歯周炎
歯を支えている顎の骨が溶かされ始めた状態で、歯が浮くような違和感が出たり、歯ぐきの腫れ・出血がひどくなったりします。硬いものを咬んだり強く咬んだりしたときに痛みがあり、口臭がひどくなるケースもあります。
重度歯周病
歯のグラつきや歯の痛みがひどくなり、顎の骨の大部分が歯周病菌により溶かされてしまっている状態です。このまま進行すると、いずれは歯が抜け落ちてしまいます。


2017年3月13日月曜日

虫歯はどうしてなるの?

虫歯はお口の中の細菌が酸をつくりだし、それにより歯の一番固いエナメル質を溶かしてしまうことからはじまります。そこからエナメル質より柔らかい象牙質、歯髄へと進行し歯が溶けることをいいます。虫歯は虫歯の原因菌と言われる細菌が出す酸によって歯溶かすことから、感染症の一種と言ってもいいでしょう。虫歯は次のような4つの条件がそろった場合にむし歯になると考えられています。

歯質: 虫歯になりやすい歯の質、歯並び、咬み合わせになっている。
細菌: 虫歯の原因菌が旺盛な活動をしている。
糖分: 歯につきやすい甘いもの(糖質)を多く摂取する食習慣がある。
時間: プラーク(歯垢)が歯に付着したままになっている時間が長い。
むし歯の進行と治療法
C1 むし歯の第1段階危険度
歯の表面をおおっているエナメル質が脱灰(歯が溶ける)している状態です。痛みはあまり感じませんが、歯の表面が白くにごっていたり、茶色などに着色してザラついていたりします。まだ穴になっていません。
治療法
まだ浅い虫歯ですので、これ以上進行しなければ削る必要はありません。ブラッシングを毎日きちんと行い、定期的にフッ素の薬を塗る治療を行います。

C2 むし歯の第2段階危険度
象牙質の層にまで進んで穴があいている中等度のむし歯です。冷たいものを食べたり飲んだりすると歯がしみます。
治療法
虫歯菌が神経にたどりつく前に削って型取りをし、部分的な詰め物を入れます。詰め物は金属、白いもの(セラミック、ハイブリッド)など選べます。

C3 むし歯の第3段階危険度
むし歯の第3段階むし歯が大きな穴になって象牙質のすべてに及び、歯髄(神経)まで達した深在性ウ蝕です。炎症を起こしたりすると、とてもはげしい痛みをともないます。
治療法
神経の処置が必要です。根っこにばい菌を殺す薬を入れ、完全にキレイになったところで、根っこにつめもの(防腐剤の薬)を入れます。その後歯に被せ物をします。被せ物は金属、白いものなど選べます。
C4 むし歯の第4段階危険度
むし歯の第四段階(ウ蝕第4度)歯がくずれて根っこだけが残ってしまった状態です。このままにしておくと歯髄が腐敗してしまい、さらに歯周病へと進んでいきます。
治療法
抜歯となります。抜いた後は入れ歯、ブリッジ、インプラントにより失った歯の機能や見た目を回復します。

2017年3月10日金曜日

歯周病は虫歯同様、口腔内の細菌により、歯の周りの組織が破壊される病気です

成人の約80%が罹っていると言われていいます。自覚症状があまり無いことから軽視されがちですが、歯を失う大きな原因となりますので注意が必要です。
健康な歯肉
健康な歯肉は、きれいなピンク色で、ひきしまっていて、弾力性もあります。

歯肉炎
歯と歯肉の隙間にプラークがたまり、その部分の歯肉に炎症が起こります。ブラッシング時や固いものを食べた時に出血することがあります。この状態では痛みはほとんどありません。

軽度歯周炎
プラークが歯石になり歯石は大きくなり、歯根膜が溶け歯肉溝の中にも広がっていきます。歯肉の弾力性がなくなり、歯周ポケットと呼ばれる空間ができます。炎症も進み、歯槽骨の破壊も始まります。

重度歯周炎
症状が進むと歯周ポケットがさらに深くなり、歯槽骨がほとんど破壊されて歯がぐらつき、歯の根も見えるようになります。出血や口臭も強くなり、常時ウミが出るようになります。この状態は一般に歯槽膿漏とも呼ばれています。
歯周病の治療
プラークコントロール
 プラークコントロールは正しいブラッシングから始まります。患者様の口腔内の状況を把握し、患者様に合ったコントロール法をご指導いたします。スケーリング歯や歯周ポケット内の歯根の部分の歯石やプラークを、歯面を傷つけることなく除去します。

 ルートプレーニング
 スケーリング終了後、歯根表面の歯垢によって汚染・軟化したセメント質や象牙質を除去し、歯根面を硬く滑沢な面に仕上げます。それによりプラークの再付着を防止します。