2017年3月31日金曜日

歯周病とは、歯肉や歯を支えている組織に起こる病気のことを言います

誰でも歯と歯肉の間には、すき間があります(歯周ポケット)。この歯周ポケットに歯垢やバイ菌が入り込み、歯肉に炎症が起きた状態を「歯肉炎」、歯肉炎が進行し、歯を支えている組織を破壊し始めると「歯周病」になるのです。
歯周病の怖さ
歯周病は日本人が歯を失う原因の第1位となっている病気で、実に日本人の成人の約8割が歯周病患者もしくはその予備軍と言われています。また、これまで「歯周病は唾液の分泌量が低下する3050代でかかる病気」と考えられてきましたが、近年では小・中学生など若年層の歯周病罹患率も増加傾向にあります。

「サイレント・ディジーズ(沈黙の病気)」という異名を持つ歯周病は初期段階では自覚症状がほとんどないため、気付かないうちに重症化してしまうこともあります。重症化すると歯を支える顎の骨が溶けてしまうので、骨の再生治療などの大がかりな治療が必要になることもあります。

歯周病はお口のなかだけでなく、全身にさまざまな悪影響を及ぼします。全身の健康を守るためにも、できるだけ早く治すことが重要です。

歯肉炎
歯ぐきに軽度な炎症が起きている状態が歯肉炎です。ブラッシングの際などに出血しやすくなります。ときおり血が出ることを除けば、自覚症状はほとんどありません。歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の溝)の深さは3mm程度です。

軽度歯周炎
顎の骨が溶けはじめた状態を軽度歯周炎といいます。歯肉を触るとぷよぷよし、ブラッシング時の出血が増えたり、歯ぐきが赤く腫れたり、口臭が出はじめたりします。歯周ポケットはやや深くなって、4mm程度です。
中等度歯周炎
顎の骨が3分の1~半分くらい溶けた状態で、歯を指や舌で押すとグラグラします。歯ぐきが黒っぽく腫れたり、出血量が増えたりするだけでなく、歯が浮くような感じがしたり、口臭が強くなったりします。歯周ポケットの深さは6mm程度です。

重度歯周炎
顎の骨の大半が溶けてしまった深刻な状態です。歯ぐきが下がることで歯が長く見えたり、膿が出ることで口臭がさらに強くなったりします。歯周ポケットの深さは8mm程度です。

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