2020年9月30日水曜日

歯周病治療の成功のカギは「プラークコントロール」

 歯周病は早期発見、早期治療が肝心

「サイレントディジーズ(沈黙の病気)」と呼ばれる歯周病は症状に乏しく、痛みや腫れなど目立った症状があらわれた頃には病状がかなり進行しています。そして歯周病菌の最終ターゲットとなる歯槽骨(しそうこつ)は大きく破壊されると元に戻すことが難しく、完全に治癒することができません。ゆえに歯周病はできるだけ早い時期に治療をはじめることが重要となります。特にこれといった症状がなくても定期的に歯周病の検査を受け、歯茎の状態をチェックしておくことが肝心です。

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歯周病治療の成功のカギは「プラークコントロール」

歯周病を治すためにはまず何をすればよいのか?

それは口腔内に存在するバイオフィルムを徹底的に取り除いていくこと
そして再びバイオフィルムをつくらせないこと
この2点です。

歯周病治療を円滑に進めるには特に後者の「バイオフィルムを再びつくらせないこと」がとても重要になります。
歯周病治療でいかにバイオフィルムを取り除いたとしても、放っておけば歯周病菌は再びバイオフィルムを形成します。
このいたちごっこが長く続けば、いつまでたっても治療の効果があらわれず、歯周病を改善することはできないのです。
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一方で私たちの口腔内には歯周病菌を含め無数の細菌が存在し、そのすべてを治療によって排除することはできません。しかし完全に排除はできなくても、歯周病菌の数を調整することはできます。これを可能にするのがプラークコントロールであり、プラークコントロールこそが歯周病治療を成功に導く重要なカギといえるでしょう。

 

エナメル質が溶けた状態です。痛みやしみなどの症状がないので、歯科検診などで発見される場合がほとんどです


CO(ごく初期のむし歯)

エナメル質の表面が酸によって溶けた状態です(脱灰)。この段階では治療の必要はなく、歯みがきで自然に治る可能性があります(再石灰化)。

 

C1(初期のむし歯)
エナメル質が溶けた状態です。痛みやしみなどの症状がないので、歯科検診などで発見される場合がほとんどです。治療ではむし歯部分だけを削り、白い樹脂(レジン)を詰めて、1回で終わらせます。

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C2(中度のむし歯)
象牙質まで溶けて穴が空いた状態です。しみたり痛みが出たりなどの自覚症状があり、ようやくむし歯に気づきます。治療ではむし歯部分を削って取り、白い樹脂(レジン)を詰めます。大きく削った場合は型取りをして、銀歯や樹脂、セラミックなどの詰め物を製作して歯にはめ込みます。

 

C3(中高度のむし歯)
むし歯が神経に達して大きな穴が空いた状態で、しみたり、痛みなどの自覚症状があります。治療では、むし歯に感染した部分と抜髄(神経を取る処置)をした後、型取りをして金属や樹脂(レジン)・セラミックの被せ物を製作して歯にはめ込みます。

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C4(重度のむし歯)
歯質がほとんど溶けてしまい、根だけが残っている状態です。治療では残っている歯質があれば、むし歯部分と神経を取り除き、型取りをして金属や樹脂、セラミックの被せ物を製作して装着します。残っている歯質がなければ、残念ながら抜歯となります。

 

2020年9月28日月曜日

ここまで進行すると、炎症を起こして膿がたまり、最悪の場合抜歯が必要になります

 歯科医院(歯医者)に、ご来院されるより大きな理由の一つが「虫歯になったから」だと思います。

では、「なぜ、虫歯ができるのでしょうか?」虫歯とは、口腔内で細菌が作り出した酸などにより再石灰化が追いつかず、歯が溶かされ、穴があいてしまう病気の事で、感染症の一つとされています。初期段階では痛みを感じないため、自覚症状がないまま進行してしまうのが特徴です。一度虫歯になると自然には治らず、放っておくとどんどん悪化し、歯を多く削ることになってしまいます。

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虫歯が大きくなると歯の神経を取らなければならなかったり、場合によっては歯を抜かなければならないかもしれません。早めに治療すれば、削る部分が少なくてすみます。どのような病気も早期に発見し治療することが良い結果につながります。初期のうちに診察を受けることをおすすめします。また、虫歯は、以下のような流れで進行していきます。

 

C1:歯の表層(エナメル質)の虫歯
まだ痛みはありませんが、歯の表面が白くにごり、ザラついてきます。
この段階も歯を削る治療は行いません。適切なブラッシングと再石灰化を促す処置を行います。また、定期的な観察で虫歯が大きくなっていないかのチェックが必要です。

 

C2:歯の中(象牙質)の虫歯

この段階になると、冷たいものや甘いものを食べたり飲んだりすると、しみたり痛んだりします。治療は虫歯の部分を削り、詰め物(インレー、レジン)で保護します。

 

C3:神経まで達した虫歯

この段階までくると、激しい痛みを感じることがあります。治療は神経を取る「根管治療」の必要が出てきます。神経の治療後、かぶせ物(クラウン)を装着する形が一般的です。

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C4:歯の根まで達した虫歯

ここまで進行すると、炎症を起こして膿がたまり、最悪の場合抜歯が必要になります。
この状態にならないように早期に歯科医院を受診してください。当院では、ここまで進行した場合でも、最大限歯を残すために、マイクロスコープを用いた精密根管治療にも対応しております。

 

 

不自然な歯並びをセラミック製の歯でキレイにする

 審美歯科とは、歯の機能を回復させるだけではなく、見た目を自然に美しく治す歯科治療です。主に治療部位をセラミック素材によって補うことで、審美性を回復します。

具体的には・・・

虫歯を削ってセラミック製の詰め物や被せ物をする。

銀歯やプラスチックの歯をセラミック製の歯に取り替える。

不自然な歯並びをセラミック製の歯でキレイにする。

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セラミックとは、陶材のことで、透明感のある白さを再現することができ、天然歯よりもはるかに表面が滑らかで汚れが付着しにくく衛生的で、変色することのない歯冠修復素材です。歯科治療で使用する金属やプラスチックなどの他の歯科治療用素材と比べ、審美性、機能性、生体親和性、耐久性など、全ての面で優れています。

 

審美歯科のメニュー

セラミック治療:詰め物・被せ物

治療を行う歯に対して、病巣をすべて取り除いたのちに、セラミックスで作製した詰め物や被せ物を装着する治療です。保険診療で行った金属の詰め物やかぶせ物を、白く美しい歯に変えられたり、ホワイトニングでは白くならない歯に対し、セラミックスのかぶせ物を装着することで、審美的な改善を行うことができる治療です。

 

セラミック治療の特徴

天然歯に近似した色調にできる

金属アレルギーの方にも適応できる

保険診療で使用する素材よりも、表面が滑沢なので細菌が付きにくく衛生的

変色した歯に対して治療を行うことで、審美的な改善ができる

保険診療で使用する素材と比較して、経時的な変色が少ない

 

オールセラミックインレー、アンレー(詰め物)

オールセラミックでできている。金属と比較して審美性が高い一方で、破折するリスクが高くなる。強度があるので、大臼歯でも使用できる。保険診療の金属の詰め物と比較して適合がよく虫歯になりにくい。

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オールセラミッククラウン(被せ物)ジルコニア

ジルコニア(硬度が高く白い素材)に、色調の補正やしやすく透過性の高いオールセラミックを焼き付けて作成するかぶせ物。強度、審美性ともに優れ、前歯、奥歯ともに使用できる。ブリッジにも使用できる。

 

2020年9月25日金曜日

歯周病は歯の周囲組織に起こる疾患をいいます。虫歯と同じように細菌感染が原因です

 歯を失う人の多くは歯周病が原因です。歯周病も虫歯と同じように口の中に住む細菌が食べかすをエサに増えることでおこりますが、虫歯の原因菌とは種類が違って、毒素を出して歯肉や歯を支える骨を破壊していきます。虫歯のように激しい痛みを感じないので、気づかないまま悪化させてしまう人も少なくありません。自覚が無いだけで、30歳を過ぎると80%以上の人が歯周病にかかっていると言われています。歯が抜けるのを防ぐために、まずは定期検診で歯周病チェックを行いましょう。

 

歯周病とは

歯周病は歯の周囲組織に起こる疾患をいいます。虫歯と同じように細菌感染が原因です。近年では、口の中の慢性的な炎症や歯周病の原因菌が、肺炎や心筋梗塞、糖尿病などの生活習慣病に起因する病気などとの関連性が問題となっています。また、歯周病や虫歯の原因菌は人から人へ移ることがあります。例えばスプーン等の共用、口移しの食事などで赤ちゃんや小さいお子さんと接することで感染してしまう恐れがあります。歯周病は自分で気付くのは難しいですが、自分のためだけでなく家族のためにもお口のケアの大切さを理解しましょう。

 

歯周病治療

歯周病治療における一番の柱は歯周病菌の除去です。歯周病菌は歯垢の中に棲んでいますので、まずはこの歯垢を除去することが大切です。治療が終わってからも、再び歯周病にならないよう定期的な検診とお口の中のクリーニングをお勧めしています。

 

歯垢除去

ブラッシングによる歯垢除去、器具を使って掃除するPMTC、薬液で洗い流すなどの方法を使って歯垢を除去していきます。

食事指導、生活指導、ブラッシング指導

歯科衛生士が、普段の食生活や生活習慣の改善、ブラッシングの改善などの指導を行い、歯垢が付着しづらい歯を作っていきます。

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歯石除去

歯垢は、時間が経つと唾液中のカルシウムが沈着して硬くなってしまいます。この状態を歯石と呼び、溜まってしまったら除去しなければなりません。歯ぐきより上の部分の歯石除去(歯肉縁上スケーリング)を行います。

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ルートプレーニング(SRP

歯ぐきの中にまで歯石が沈着した場合も、除去(歯肉縁下スケーリング)が必要です。また、ざらざらになった根っこの表面をツルツルにし、組織がなじみやすくするように「ルートプレーニング」も行います。この2つの作業は同時に行うことが多く「スケーリング・ルートプレーニング」とも呼ばれます。

虫歯と並んでよく知られているお口の病気といえば、歯周病

 実は、日本人の成人の約8割がかかっている、または予備軍であるといわれているのをご存じですか?歯周病は、プラーク(歯垢)に棲みつく歯周病菌が毒素を出すことによって、歯を支えている歯ぐきやあごの骨を破壊していき、悪化すると最終的には歯が抜け落ちてしまう病気です。日本人が歯を失う原因の第1位は、虫歯ではなく歯周病とさえいわれています。

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さらには、心臓病や糖尿病などの全身疾患とも深いつながりがあることも分かっています。歯周病はもはやお口のだけの病気ではないのです。歯ぐきの腫れや出血が見られたら歯周病のサイン。症状が現れたらを放置せず、できるだけ早く治療を受けましょう。

 

こういう方は要注意です

歯周病は虫歯と同じく感染症であり、生活習慣がその発症に大きく関わっています。次のような習慣・クセに覚えがある方は、歯周病にとくに注意が必要です。

 

タバコを吸う

 

喫煙習慣があると、常に有害物質を体内に取り込んでいる状態になり、免疫力が落ちてお口の中の粘膜や歯ぐきに悪影響を与えてしまいます。

 

生活習慣が不規則

寝る時間が決まっていない、疲れ・ストレスがたまっているといった状況では、免疫力が低下して歯周病を招きやすくなります。

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よく噛まないで食べる

食べ物をよく噛まずに飲み込むクセがあると、自浄作用が期待できるだ液の分泌が悪くなり、歯周病菌が繁殖しやすい環境をつくってしまいます。

お口のケアが不十分

お口のケアが不十分だと、歯周病菌が繁殖しやすくなります。歯ブラシに加え、デンタルフロスや歯間ブラシを使い、きちんと汚れを落としましょう。

2020年9月24日木曜日

歯周病で糖尿病が悪化!糖尿病になると歯周病リスクが高まる!

 表題の通り、糖尿病と歯周病は深く関係しています。歯周病菌は歯周組織を破壊するだけでなく、全身にも悪影響を及ぼすのです。もともとは、プラークや歯石の中に潜んでいた歯周病の原因菌ですが、歯肉から血管の中に入り、全身に巡ってしまいます。血液中に侵入した歯周病菌は、糖尿病のほか、心筋梗塞などの心臓病、動脈硬化、脳梗塞などのリスクを高めるともされ、口の中だけの問題ではなく、命を脅かすほどの悪影響を及ぼすことだってあるのです。

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歯周病で糖尿病が悪化するメカニズム

糖尿病とは、血糖値のコントロールがうまくいかず、高血糖の状態が続いてしまう病気です。糖尿病の原因はさまざまありますが、その一つにインスリン(インシュリン)が作用しにくくなってしまうことが挙げられます。インスリンとは、血糖値を下げる働きを持つ唯一のホルモンです。このインスリンが足りなくなったり、働きが弱くなったりして、血糖値の高い状態が続いてしまいます。歯周病菌には、血液中に侵入し、インスリンの分泌を抑制する働きがあるため、糖尿病の悪化を招いてしまうのです。歯周病になると糖尿病が悪化しやすくなるため、糖尿病の人は、血糖値のコントロールに加えて、プラークコントロールや歯周病の適切な治療が必要になると言えるでしょう。

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糖尿病になると歯周病になりやすくなる原因

糖尿病の症状には、以下のようなものがあります。これらの症状により、糖尿病の人は、歯周病リスクが高い状態にあると言えます。

組織の保護・修復を担うマクロファージの機能低下

傷が治りにくくなる

唾液の分泌が減少する

結合組織のコラーゲン代謝異常

血管壁の柔軟性が低下する

糖尿病は、体を守る力が低下してしまうために、さまざまな病気に感染しやすくなってしまいます。
細菌が原因となる歯周病も同様で、糖尿病があると、歯周病になりやすく、進行させやすくなってしまうのです。

2020年9月22日火曜日

「歯周病」は進行段階により、病気のステージが大きく異なります

 初期の段階(歯肉炎)では歯肉の溝にプラークが溜まり、歯周病菌の毒素で歯肉が腫れ、出血しやすい状態です。歯磨きや、歯科医院で歯石を取り除くことで、歯肉の炎症が収まり、健康な歯肉に戻ります。歯肉炎が進行し重度の歯周病になると歯を支えている骨が溶け、歯がグラグラと動き始め、やがて抜けてしまいます。歯科医院で歯周ポケットの中のプラークや歯石を取り除くことで、歯肉の炎症は収まりますが、元通りの歯肉には戻りません。できるだけ早く発見し、進行を止めることが大切です。

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歯周病の原因

歯周病の主な原因は、歯周病菌が出す毒素です。歯周病菌は、プラークに多く存在しています。プラークとは、歯に付着した食べカスに細菌が住みついて繁殖した細菌の塊のことです。見た目は白く、歯と見分けがつきくいのですが、耳かき1杯分のプラークの中に、数億個の細菌が生息しています。また、プラークと唾液中のカルシウムが結びつくと歯石ができます。歯石には細かい穴がたくさん空いており、細菌が繁殖しやすい構造になっています。歯石ができないように、日々のブラッシングでプラークを除去し、菌の繁殖を抑えることが大切です。

 

プラークを除去しよう

プラークが溜まりやすい場所は、歯と歯肉の境目の溝(歯周ポケット)、奥歯の噛み合わせの溝の中、歯と歯の間です。歯ブラシで歯を11本ていねいに磨き、さらに糸ようじ(フロス)や歯間ブラシで歯と歯の間を清掃するとよいでしょう。また、歯ブラシで取りきれないプラークや歯石を、歯科医院で定期的に除去することが大切です。

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菌の繁殖を抑えよう

菌の繁殖を抑え、歯みがき後のキレイな状態を長持ちさせるためには、洗口液の使用が効果的です。洗口液は口中のすみずみまで行き渡り、成分が口中に残りやすいメリットがあります。特に、歯周病のリスクが高い方は習慣にしましょう。

歯垢が石灰化した歯石も歯周病の原因のひとつで、歯石は歯ブラシだけで取り除くことはできません

 歯周病は、歯の周りの細菌が原因で歯ぐきが炎症を起こし、進行すると歯槽骨(歯を支えている骨)が溶かされて、最終的には歯が抜け落ちてしまう病気。歯ぐきから出血したり、歯がグラグラしている場合は、歯周病の可能性が高いです。国民のほとんどが罹患しており、生活習慣が大きく関与しています。歯ブラシのみの予防法では、進行を止めるのは難しい病気ですので、検査により原因を明らかにし、対策を立てるようにしてください。

 

歯周病の原因

歯の周りの細菌

歯の周りには、歯垢(プラーク)と呼ばれる微生物のかたまりがあり、1mgあたりに約1億個の微生物が活動をしています。歯周病の原因の細菌は、この歯垢の中に潜んでいるのです。

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歯石

歯垢が石灰化した歯石も歯周病の原因のひとつで、歯石は歯ブラシだけで取り除くことはできません。気になる方は、私たちにご相談ください。

 

喫煙

タバコも歯周病を悪化させる要因の一つです。タバコを吸うと血液の循環が悪くなり、歯ぐきの再生能力が弱くなるため歯周病が進行してしまいます。

歯周病は強い自覚症状の出にくい病気で、様子を見ているうちに病気がかなり進行してしまっているケースも少なくない、恐ろしい病気です。

 

糖尿病の原因にもなる歯周病

ある大学の調査によると、歯周病を患っている人は、そうでない人と比較して約2倍、重度の歯周病の人は、約3倍で糖尿病になりやすいことがわかっています。

歯周病が続くと、細菌が血中に入り込み、血糖値を下げるインスリンの働きの邪魔をすることが原因のようです。もともと、糖尿病のある人が歯周病になると、糖尿病が悪化することは知られていましたが、歯周病は糖尿病を引き起こす危険因子の一つであることが調査によって証明されました。

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「たまに歯ぐきから血が出るくらいなら大丈夫でしょ」と見過ごしがちな歯周病ですが、心臓病や、糖尿病の原因にもなる、危険な病気のひとつなのです。歯も、歯周病も、悪くなる前に治すのが、いちばんの治療。日頃から丁寧にブラッシングしながら、3か月に1度は歯科医院では定期検診を受けることをオススメいたします。

2020年9月21日月曜日

歯周病を防ぐプラークコントロールと生活習慣の改善

 歯周病は、バイ菌の塊(バイオフィルム)にある歯周病菌が原因で起こる、

歯肉や歯槽骨(あごの骨)など歯周組織の病気です。代表的な症状としては、ブラッシングの際の出血、歯肉からの膿や口臭の悪化などです。日本では35歳以上の約99%が歯周病にかかっているとされ、進行すると、最後には歯が抜け落ちてしまう恐ろしい病気です。

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歯周病の予防と治療について

歯周病の多くは、歯にたまるプラーク(歯垢)により発症します

プラーク(歯垢)は、食物の中の糖分と、口の中にある細菌により生成され、その約70%が細菌です。歯周病が進行すると「歯周ポケット」と呼ばれる歯と歯肉の間のすきまができ、さらにプラークが増大しやすくなります。

 

プラークには、1mg(湿重量)あたりおよそ300種類、1億個以上の細菌が含まれ、体との間で免疫応答という戦いを繰り広げています。もし抵抗力が弱まれば、全身に様々な症状が現れてきます。健康な体を保つには、歯周病をしっかり予防し、プラークをためないことが大切です。

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歯周病を防ぐプラークコントロールと生活習慣の改善

歯周病や虫歯の原因であるプラークは、丁寧なブラッシングにより大部分を取り除くことができます。適切なブラッシングを続ければ、歯周病を予防することができます。また、予防するだけではなく、軽度な歯周病ならばブラッシングで治してしまうことも可能です。当院では、患者様のお口の状態にあったブラッシング方法を指導いたします。

また、歯周病は不摂生な生活習慣が、発症や悪化を引き起こす生活習慣病です。痛みや腫れ、ウミなどがあれば早めに歯科医の診断を受け、治療を進めることが大切ですが、根本的には生活習慣を見直し、改めることが大きなポイントになります。

 

歯周病は口腔内の炎症だけにとどまらず、全身の健康状態にも悪影響を及ぼすことが知られています

 歯周病が影響していると考えられている病気には、次のようなものがあります。

冠状動脈疾患

歯周病菌やその毒素が血液に混入すると、血流にのって冠状動脈壁まで運ばれてプラーク(血管沈着物)が形成される場合があります。その結果、血栓となって血管を詰まらせるなどの問題が生じ、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患の原因になっていると言われています。

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心内膜炎

歯周病菌が心内膜へ到達すると、感染性心内膜症となるおそれがあります。

 

誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)

飲み込む力が弱くなってきた高齢者が飲食時に誤嚥(ごえん)してしまうと、食べ物に混じった歯周病菌が気管から肺へ到達し、肺炎を引き起こすことがあります。必ず、お口を清潔にしてから、ゆっくりあわてずに食事をするよう心がけましょう。

 

糖尿病

歯周病にかかった患部を検査した結果、血糖値をコントロールするインシュリンの機能を阻害する物質が出ていることがわかっています。歯周病を治療すると血糖値が改善することがしばしばあります。

 

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)

歯周病菌は、骨の代謝を鈍らせる物質を出すことがわかっています。歯周病にかかると、新しい骨を作る速度が遅くなり、その結果骨密度が減少します。

 

早産、低体重児出産

歯周病の患部から出る毒素が血流に乗って子宮に達すると、子宮を収縮させます。妊娠初期の妊婦さんが歯周病にかかっていると、早産や低体重児出産になる危険性があります。健康な赤ちゃんを出産するために、信頼できる歯科医師のもとできちんと治療しましょう。

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スケーリング・ルートプレーニング(SRP)

スケーラーやキュレットと呼ばれる歯科専門の器具を使用して、歯ぐき内部のプラーク(歯垢)や歯石を除去する方法です。歯ぐきの奥まで器具を挿入する時は麻酔を使用しますが、この方法は歯周ポケットの内部までクリーニングが可能で、歯の根本の表面についた汚れを根こそぎ取り去ることができます。

2020年9月18日金曜日

歯周病は、最終的に歯が抜けてしまうだけでなく、全身の健康状態にも悪影響を及ぼします

 歯周病は、最終的に歯が抜けてしまうだけでなく、全身の健康状態にも悪影響を及ぼします。歯周病の進行は非常に遅いため、普段の口腔内の変化にはなかなか気がつきません。気づかないうちに、歯周病は進行し、多くの人が、歯槽骨が吸収して歯が動くのを感じてから初めて症状を自覚します。

 

さらに歯周病は口腔内だけではなく、全身にも影響を及ぼすことが最近分かってきました。歯周病菌そのものは強い病原性を持っているわけではありませんが、菌が歯周炎を起こした歯肉から血液に入りやすい状態になり、全身疾患の原因にもなりえます。

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定期健診について

歯の健康のためには、日頃からフッ素入りハミガキを使って、丁寧に歯を磨くこと、そして、定期的に検診を受けることが大切です。治療などの必要がなくても、少なくとも1年に12回は受診するように習慣づけましょう。口の中をチェックしてもらったり、歯みがきでは落とせない歯石や着色汚れなども落としてもらったりすれば、むし歯や歯周病の予防にも効果的です。

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PMTCProfessional Mechanical Tooth Cleaning

プロの技術でお口の健康を保つ環境作りを!
「ピー・エム・ティー・シー」歯のクリーニング
PMTCProfessional Mechanical Tooth Cleaning)正式名称をプロフェッショナルメカニカルトゥースクリーニングと言います。すみずみまで綺麗に磨いているつもりでも、ご自宅のブラッシングではどうしても限界があります。歯にはどうしてもプラーク(歯垢=バイオフィルム)が貼りついてしまうものです。(他の分野のものと区別され易いように、歯科ではプラークバイオフィルムと言う場合もあります。)

このプラークを取り除くために、専門の器具を用いて徹底的に研磨、清掃、虫歯を事前に防ぐのがPMTCです。普段ご自分で磨くことができる外側の歯はもちろん、歯と歯肉の間や、歯と歯の間も専用の器具を用い、徹底的に清掃します。医師の指示を仰ぎ、自宅では出来ないPMTCや予防管理、治療・処置をしましょう。

歯周病は、歯周病菌によって歯を支えている「歯茎」が炎症を起こしたり、「骨」が溶けてしまったりする病気です

 一度溶けてしまった歯は基本的には戻りませんが、初期段階であれば骨が溶ける前に食い止めることができます。

 

骨が溶けてしまうくらい重症になるまで放置しておくと、歯を失うのはもちろん、その後インプラント治療を受けることもできなくなってしまいます。歯周病は、必ず早めに治療を受けるようにしてください。

歯周病は、歯を失う理由ランキングのワースト1

 

歯を失ってしまう理由の中でも、最も多いのが歯周病です。その理由の一つは、自覚症状がほとんどないということです。虫歯であれば分かりやすい痛みがあり、我慢できなくなって治療を受ける方が多いのですが、歯周病は歯を失うまで気がつかないということもあります。さらに、歯を支えている骨が溶け始めると、複数の歯を一度に失ってしまうことも珍しくありません。

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歯周病は、全身の健康にも関係する!?

多くのメディアで取り上げられるようになってきたため、既にご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、歯周病は「糖尿病」「動脈硬化」「早産」「低出生体重児」「肺炎」「骨粗しょう症」などのリスクを高めることや、逆に糖尿病になると歯周病も進行しやすくなることなどが分かっています。歯の健康のためにも、全身の健康のためにも、しっかりと歯周病ケアをしていきましょう。

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歯周病の治療方法

歯周病の治療は、お口の中のプラーク(歯垢)をなくして衛生的な口内環境を作るプラークコントロールが基本となります。具体的には、患者様一人ひとりに合った歯磨き方法をアドバイスさせて頂き、当院内では歯磨きで取りきれない汚れを機械で落としていくことになります。継続的にお口のお掃除をしていくことが重要ですので、検診と合わせてお口のお掃除をしにいらして頂ければと思います。

2020年9月17日木曜日

歯周病は、歯の土台となる歯ぐき(歯肉)が侵されていく病気です

 歯周病のセルフチェックをしましょう

歯周病は、歯の土台となる歯ぐき(歯肉)が侵されていく病気です。初期はほとんど症状を感じることなく進行していきますが、最終的には歯が抜けてしまう恐ろしい病気なのです。少し進行すると次のような症状がみわれる場合があります。こんな症状に思いあたりませんか?

歯みがきのとき、歯ぐきから出血する

口臭がする

寝起きにお口の中がネバネバする

歯ぐきが腫れる

歯肉が下がって、歯が長くなったように見える

歯と歯の間にすきまができてきた

歯がグラグラする

3つ以上あてはまる場合は、歯周病のリスクが高まっています。歯科医院を受診しましょう。

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歯科で行っている治療・予防

歯ぐきに若干の腫れを感じる初期の段階では、汚れやプラークを除去するメンテナンスで改善を目指します。同時に、毎日の歯磨きなど、ご自宅でのケアを継続することも大切です。歯周ポケットが広がって歯ぐきが下がってきたと感じる段階になると、歯周ポケットの奥に入り込んだプラークが歯磨きでは取り切れない状態になっています。さらに進行すると、歯周外科手術で歯ぐきを切開し、歯石を除去するといった大掛りな治療を伴うケースもあります。歯の機能が損なわれてしまった場合は、抜歯して、セラミックやインプラントで歯の機能を補う治療が必要になります。

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歯周病と全身疾患の関係、糖尿病との関係

歯周病では、歯についたプラーク(歯垢)の中で増殖した細菌によって、歯ぐきに炎症が起こります。これといった自覚症状がないからといって放置していると、しだいに悪化し、歯の土台である顎の骨が溶けはじめ、歯が抜け落ちてしまうこともあります。また、心筋梗塞や動脈硬化など、さまざまな全身疾患につながるリスクが高まるとされています。なかでも糖尿病にかかっている人は歯周病にかかりやすいことが指摘されており、逆に血糖値のコントロールによって歯周病でも症状が改善することも報告されています。