2020年9月15日火曜日

歯周病とは、文字通り歯の周りの病気です

 成人の80%がこの病気に罹患しているといわれています。歯周病は、歯を支えている歯肉や歯根膜、歯槽骨などの組織が、歯周病菌によって破壊されていく感染症です。歯周病菌は深い歯周ポケットを好み、抗生物質などの薬を飲んでも取り除くことができません。そして、歯周ポケットが深くなるほど歯周病菌は増え、抵抗力が増し、取り除きにくくなります。

 

サイレントディジーズ(静かな病気)

この歯周病の怖いところは、初期症状が少なく静かに進行することです。

腫れたり痛くなったりといったはっきりとした症状は、重症な状態にならないと現れません。歯科医院で検査を受けて、はじめて自分が歯周病であることを知る患者さんも多くいらっしゃいます。次に示すような症状が無かったとしても、ご自身のお口の状態を知るために、歯周病の検査をされることをおすすめします。

 

歯肉炎

歯ぐきに炎症が起きています。歯磨きをしたり、リンゴをかじったりすると出血することがあります。歯肉炎の初期であれば、歯磨きの仕方を正しくするだけで症状が改善するケースもあります。

 

軽度の歯周病

ポケットが広がり、そこから出血したり膿が出る等、自覚症状が現れ始めます。ひとによっては口臭を感じる場合もあります。軽度の歯周病の場合、歯石除去の治療を行います。ご自宅で正しい歯磨きを実践していただくとともに、歯周病のリスクを高める可能性のある生活習慣を見直し、症状の改善を図ります。

 歯科用品

中度の歯周病

炎症が慢性化し、歯根膜、歯槽骨が先端部より溶けていきます。口臭もあり歯が浮いた感じがします。強くかむと痛みを伴い、歯がぐらつくこともあります。中度の歯周病の治療では、歯石の除去に加え、歯の根の部分も専用の器材にて清掃します。この治療にて症状が改善されれば、メインテナンス(定期的な検診、歯石の除去)に移行します。

 オートクレーブ滅菌

重度の歯周病

歯根を支えている歯槽骨がほとんど溶け、歯根が露出します。歯のぐらつきがひどくなり、最後には抜けてしまうこともあります。当然、硬いものは食べられません。この状態まで進行してしまうと、手術等の外科的治療を検討する必要があります。

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