2019年12月23日月曜日

以前、歯周病は歯槽膿漏(しそうのうろう)と呼ばれていました

以前、歯周病は歯槽膿漏(しそうのうろう)と呼ばれていました。現在は研究が進み、歯周病、症状に応じて細かく分類されています。そして各段階に応じて様々な専門的な治療があります。

歯周病の進行状態は、歯周ポケットと歯肉の境の溝の深さの測定を行い判断します。歯周ポケットの深さが深いほど歯周病は進行しています。じょうずに歯を磨いても歯ブラシの届く範囲は4mm以内です。4mm以上の歯周ポケットが存在する部位は、歯ブラシが全く届きません。この部位には、歯周病菌が多く存在し、歯肉が腫れたり歯を支えている骨が吸収してしまいます

歯肉炎
歯周ポケット(歯と歯周の境の溝)26mm
歯肉溝にプラークが溜まり、歯肉に炎症を生じ腫れて、歯周ポケット(歯肉溝が深くなった病的な状態))がでてきます。歯ブラシすると痛みがあったり、出血することもあります。出血するからといって歯ブラシを止めると歯周病へ進行します。歯ブラシで痛い場合は、柔らかい歯ブラシを使用します。出血は気にしないで丁寧に歯ブラシすることです。この時期では、歯槽骨は破壊されてなく、歯肉のみの炎症です。プラークを取り除く歯ブラシをしっかりおこなうこと。歯石を除去することで、元の歯茎に戻ることが可能です。
軽度の歯周病
歯周ポケット(歯と歯周の境の溝35mm骨吸収は歯根の長さの1/3以下歯肉の炎症が進み、歯肉線維が消失し歯肉と歯根の結合が破壊されていきます。それに伴い歯を支えている歯槽骨の吸収が起こっています。歯槽骨の吸収が生じると歯肉炎と違い元の状態に戻りません。ただし、この段階で歯ブラシをしっかり行うことと、歯肉の下にある歯石を除去してきちんと治療を行えば、大きな問題にはなりません。

中等度の歯周病
歯周ポケット(歯と歯周の境の溝)47mm
骨吸収は歯根の長さの1/31/2 さらに、炎症が進み歯周ポケットも深くなり、歯を支えている歯槽骨は歯根の半分近くまで吸収が生じています。歯周が腫れる、出血がある、歯肉も減ってしまって歯が長くなったような感じがする。歯がぐらぐらするといった症状もでる時期ですので、そのため噛み合わせのバランスが崩れるので、噛み合わせの改善が必要になり、また歯茎から膿が出るようになり口臭の原因となります。歯周病に対する専門的な治療が必要です。
重度の歯周病
歯周ポケット(歯と歯周の境の溝)6mm以上
骨吸収は歯根の長さの1/2以上
かなり進行した歯周病です。歯を支えている歯槽骨の吸収もだいぶ進んでいます。抜歯になる場合もあります。抜歯になると、ブリッジ、入れ歯、インプラントなどのいずれかの治療をすることになります。歯周病に対する専門的な治療が必要です。

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