2019年12月5日木曜日

お口の中の病気である歯周病。しかし近年、歯周病が全身にもたらす影響が危惧されています

歯周病は恐ろしい病気です
お口の中の細菌が炎症を起こし、歯を支える歯槽骨が壊されていくことで、最終的は歯を失ってしまう原因となる歯周病。現在は成人の約8割が歯周病とされていて、歯を失う原因の第一位です。歯周病の恐ろしさは、痛みなどを感じることなく進行していくことです。気付いた頃には手遅れになってしまっていて、抜歯を余儀なくされたということも少なくありません。そのため、定期検診での早期発見が重要になって来る病気なのです。

歯周病は全身疾患とも関わってきます。
お口の中の病気である歯周病。しかし近年、歯周病が全身にもたらす影響が危惧されています。たとえば、歯周病菌が血管内に入り込むことで、梗塞をつくり、血液の流れが悪くなることで心筋梗塞や動脈硬化などの疾患を引き起こします。当院では、多くの患者さんに、歯周病がさまざま合併症の原因となることを知っていただき、治療の重要性をお話しています。
糖尿病への影響
糖尿病の人は、そうでない人に比べて歯周病にかかるリスクが高いとされています。また、歯周病を治療して歯ぐきの炎症が改善されることによって、血糖値も正常に戻りやすいです。

心疾患への影響
歯周病によってできた歯ぐきの炎症性物質が血流を介して心臓血管に影響を及ぼすことで、心疾患を発症させてしまうとされています。歯周病の症状が重度であるほど、心疾患の発症リスクも高まってしまいます。
誤嚥性肺炎
食べものを食道に流そうとした際に、誤って肺に流してしまうことが、ご高齢者や認知症などの方で多くみられます。その際に唾液中に含まれる歯周病菌が肺に入り込み、誤嚥性肺炎を引き起こす原因となっています。ご高齢者や認知症、脳血管障害の方など、飲み込みがスムーズにできない場合は特に注意が必要です。

0 件のコメント:

コメントを投稿