2019年12月24日火曜日

深さの段階によって変化する虫歯治療

歯が細菌の代謝により生じた酸により、溶かされてしまった状態のことを虫歯と呼びます。歯は骨やその他の組織と違い、再生する機構がないために一度始まると、進むかその状態を維持するかのどちらかで、治ることはありません。深さによる分類があり、C1はエナメル質までC2は象牙質まで、C3は神経まで達した虫歯を言います。C0は虫歯になりかけている状態、C4は保存が困難な状態を指します。よく「虫歯がしみていたが暫く我慢したら治った」ということを言われますが、それは治った訳ではなく神経が死んでしまい、痛みを感じることができなくなっている可能性があります。また、それを放置していると細菌が増殖し続け、顎の骨を溶かす『根尖性歯周炎』という病気に発展することがあります。痛いから治療するより、痛みが出る前に予防&治療をすることをおすすめします。

虫歯治療の種類(虫歯で削ってしまったあとの3つの修復治療法)
虫歯にはなってしまった部分は削ってしまうか、薬品等で虫歯組織を不活性化させる必要があります。では、削ってしまった場合にはどのように修復するのか治療法を3パターンご紹介します。
コンポジットレジン修復(以下CR
前歯の治療のゴールデンスタンダードです。現在、臼歯の治療も可能なCRも出てきました。しかし、そのクオリティは術者の技術にかなり左右されてしまいます。
以下にご紹介するインレー治療より削る量が非常に少なくすることが出来ます。削る量が少ない方が術後痛もすくないと言われています。また、コンポジットレジンはここ10年で一番発展した歯科材料と言われており、フィラー(セラミックの粒子)の含有率は80%以上のものがほとんどです。よって、セラミックに近いものになってきたため、変色が少なくなってきました。

インレー(つめ物)による虫歯修復
金属もしくはセラミックを型取りして技工士に作って もらいます。保険診療では寒天で型取りをしますので歪んでしまうことがあります。歪んだことにより不適合が生じ、 隙間から虫歯が再発することもあります。シリコンで型をとると非常に適合が良くなりますが触媒にプラチナを使うために非常に高価であるため、保険診療で使われることはほとんどありません。インレー修復の利点は施術の簡易さです。しかし、維持形態という、インレーが外れないようにするために余分な部分を削らなくてはいけません。虫歯を治すために虫歯ではない歯を削るという矛盾を抱えており、MI(なるべく歯を削らない治療コンセプト)という考えが主流になっている現代では少しずつ減っています。
クラウン(被せ物)による虫歯修復
神経を取った歯などに歯を全周削り、かぶせる治療を クラウンと言います。クラウンは一般的には神経を取った 歯に行う治療ですが、虫歯が広範囲の場合、神経があってもクラウンを選択することがあります。

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