2019年12月16日月曜日

歯周病は、歯垢(プラーク)がきっかけで起こる歯周組織の病気です

歯垢とは、食べかすや歯の垢(あか)ではなく細菌の塊です。1mg中に数億もの細菌が棲みついていると言われており、その中の歯周病原菌が出す毒素で歯肉に炎症をもたらします。

しばらくすると、歯垢はやがてだ液中のミネラルと結合して石のように硬くなり歯石となります。歯石は歯と歯肉の間の歯周ポケットに溜まり、歯肉を刺激し続け、やがて歯を支えている骨(歯槽骨)を溶かし始めます。歯周病がひどくなってくると、歯がグラグラするのはこのためで、歯を失う原因はムシ歯より多いと言われています。
歯周病と全身疾患との関係
実は歯周病は、他の全身疾患とも深い関係が有ることがわかってきています。
例としては肺炎をはじめ、心臓病、脳卒中、糖尿病など、かなり重い疾患とも関わりがあります。そういった面から、歯周病の予防は全身の健康ともつながります。
軽く考えがちな歯周病ですが、しっかりとメンテナンスを行いましょう。
脳卒中
動脈硬化を引き起こすことが原因で起きる。
肺炎
高齢の方では、物がうまく飲み込めなくなり、歯周病菌が肺に入ってしまい、増殖して肺
炎を起こす。

心臓病
歯周病菌の作り出す物質が血液中に流れ、冠状動脈の壁を肥厚させ、血管がつまり動脈硬化を起こすのではないかと考えられており、心筋梗塞や狭心症を引き起こす原因となる。歯ぐきの健康な人にくらべ、2.8倍の危険率がある。

糖尿病
インスリンの働きを抑える物質が歯周病の場所に大量に集まっているマクロファージという細胞から出されます。
また、肝臓の糖の分解を抑え、すい臓のインスリン分泌障害を起こすといわれます。
重症の歯周病の場合、軽症の人にくらべ、2年後に糖尿病が悪化している率が5倍高くなります。

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