2019年7月30日火曜日

歯周病治療の話をする前に、まず今の日本の現状をお話させてください。

歯周病・歯槽膿漏とは?
「歯がグラグラする」
「歯ぐきが23日前から急に腫れて痛くなってきた」
「歯ブラシをしたときに歯ぐきから血が出る」
「歯がグラグラして、前歯にすき間が空いてしまった」
「口臭がある」
このようにおっしゃる方がたくさんいます。
このような主訴で来院された方の大半が歯周病です。
歯周病は一般的にはあまり知られてないですが、非常に恐ろしい病気なのです。
この恐ろしい歯周病は誰にでも忍び寄る可能性のある魔の手であり、
その歯周病からいかに抜け出すかというのは非常に重要なことなのです。
また、歯周病になってしまったら、完全に治すことは不可能です。
歯周病においては、これ以上、進行しないようにしていくことが全てなのです。
歯科測色器
年を取ったら歯は悪くなって当たり前?
歯周病治療の話をする前に、まず今の日本の現状をお話させてください。
「年を取ったら歯は悪くなって当たり前だ」と思ってらっしゃる方が、たくさんいらっしゃいます。
悲しいですが、今の日本の現状ではその通りです。
現在、80歳の方の平均残存指数はたったの6.8本しかありません。
通常、お口の中には28本の歯がありますから、約4分の1しか残ってないのです。
アメリカであれば85歳のときに平均15.8本、
スウェーデンであれば75歳で平均19.5本の平均残存歯数となっています。
なぜ、こんなに大きな差がついてしまったのでしょうか?
それは、日本人の頭の中に「歯医者は歯が痛くなったら行くところだ」
という意識がついてしまったことにあります。
そのために、歯医者自身も削ってつめる治療ばかりを行い、
「どうしたら悪くならないように予防できるか」ということを
患者さんに伝えることが出来なかったのです。
これが欧米諸国との間に大きな差がついてしまった最大の原因です。
これにより、虫歯になる人も、歯周病になる人も減ることなく来てしまったのです。
スウェーデンでは75歳の平均で約20本も歯が残っているのです。
歯は残せないのではなく、単に歯を残していないだけなのです。
我々も、きちんとしたことを行えば、十分、歯を残せるのです。
どうしたら歯が残せるのでしょうか?
では、どうしたら歯を残せるのでしょうか?欧米諸国はどのようにして、歯を残しているのでしょうか?その答えが3ヶ月に1回、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることなのです。欧米では、治療ではなく、このメンテナンスに力を入れたことによって、
国民の平均残存歯数が飛躍的に向上したのです。日本でも、熊谷崇先生の調査によると、以下のグラフのようにメンテナンスをしっかり受けた方と受けなかった方とでは80歳になったときに残った歯の総数が、9本も差がついているのです。

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