2017年12月19日火曜日

歯垢1gの中には約1000億個の細菌が生息

歯周病とはプラーク(歯垢)の中にひそむ歯周病菌による感染症です。プラーク1mgの中に1億個の細菌が発見されています。プラークは一度歯に付着するとバイオフィルムという自らが作った膜に守られ、歯ブラシで磨いただけではなかなか落とせません。このバイオフィルムの中や周りに更に細菌が入り込み、歯周病を進行させる毒素を放出するようになり、歯肉に炎症を起こします。痛みはほとんどありませんが、放っておくと歯周ポケットが深くなり、歯周病菌の増殖しやすい環境となり重症化します。
20歳代で約7割、3050歳代は約8割が歯周病
日本における歯周病の有病率は20歳代で約7割、3050歳代は約8割、60歳代は約9割に達しており、歯を失う原因の第1位となっています。歯周病は虫歯と異なり、痛みなどの自覚症状がほとんどありません。そのため、気付いた時にはかなり進行していて、抜歯しなければいけないということもあります。歯周病は完治することはありません。また、歯周病は口内だけではなく、糖尿病や心臓病などの全身疾患や、早産・低体重児との関連性も数多く報告されています。生活習慣を改善し、歯周病菌や歯石の除去を定期的に行い、歯周病予防だけでなく全身の健康を守っていきましょう。

歯周精密検査
歯周ポケットの深さ、歯肉出血の状態、歯の動揺度、プラークの付着度など、現在の病状を把握するため、レントゲンや口腔内の写真、模型、歯周組織検査、細菌検査などを行います。

歯周基本治療
精密検査の結果をもとに、可能な限りプラークを口腔内から取り除きます。この処置の基本は、ご自身での清掃になります。歯ブラシや歯間ブラシ、フロスの使い方をご説明させていただきます。セルフケアでは対処しきれない歯ぐきの中の歯の根に付着したプラークを、トレーニングを受けた歯科衛生士が除去、歯周病の治癒を促します。
積極的歯周治療
歯周病が進行すると、基本治療のみでプラークを除去できないことがあります。また、除去できたとしても再度プラークが形成されやすい環境が残る場合があります。
この様なときには、積極的にそれらの問題を解決するため、外科処置が必要となることがあります。

メインテナンス
歯周病は完治することはありません。しかし、部分的な再生療法や、適切なプラグラムのもとで現状を維持していくことは可能です。ブラッシングが上手い人でも23割の磨き残しがあると言われてます。定期的に専門医によるメインテナンスをおうけいただくことで、より安定した状態を維持することができます。

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