2017年12月20日水曜日

歯周病で怖いのは、痛みなどの自覚症状がほとんどないままに病状が悪化してしまう点です

歯肉が炎症を起こし、治療せずに放置すると最終的には歯槽骨(歯を支える骨)が溶けてしまう病気、それが歯周病です。驚くべきことに、日本人の成人の約8割が歯周病にかかっている、もしくはその予備軍といわれ、歯を失う原因の多くが歯周病とされています。

歯周病で怖いのは、痛みなどの自覚症状がほとんどないままに病状が悪化してしまう点です。気付いたときにはもう手遅れで、かなり悪化してしまっているケースも多く、そのおそろしさは“サイレントディジーズ(静かなる病気)”とも呼ばれるほどです。
健康な歯肉
健康な歯肉はピンク色で引き締まっています。歯槽骨などの歯周組織も、健全な状態です。
歯肉炎
歯肉が赤く腫れて、ブラッシングのときに出血しやすくなります。炎症は歯肉だけに起きています。
軽度歯周炎
歯肉の炎症が進行し、浅い歯周ポケット(歯と歯肉の間)ができた状態。歯槽骨の破壊が始まります。
中等度歯周炎
歯槽骨の破壊が進行し、歯がぐらつき出します。歯肉が腫れ、化膿しやすくなります。
重度歯周炎
歯槽骨がほとんどなくなった状態。著しく歯がぐらつき、うまく噛めなくなります。

喫煙は歯周病のリスクを高めます
タバコの煙には数千もの化学物質が含まれていて、そのうちニコチンや発癌性物質などの有害物質は200とも300とも言われます。喫煙者は、お口が臭い・ヤニがついて汚いだけではなく、歯周病(歯槽膿漏)にかかりやすく、ひどくなりやすいので、更に治療しても治りにくいことが解っています。ある統計データによると、歯周病にかかる危険は1日10本以上喫煙すると5.4倍に、10年以上吸っていると4.3倍に上昇し、また重症化しやすくなります。
歯周病の治療
歯周病の予防は、 スケーリング・ルートプレーニングによって、歯石を除去する方法が主となります。治療も基本的には、歯周ポケットの内側に入り込んだ汚れ(歯石)を取り除くことから行われます。ですが、中程度以上に進行した歯周病の場合は、手術をともなう外科的なアプローチが中心となります。

0 件のコメント:

コメントを投稿