2017年12月5日火曜日

虫歯は身近な病気ですが、歯周病というと正しい知識をお持ちの方は少ないかもしれません

高齢者がかかる病気と思われがちですが、実は日本人の成人の約8割が予備軍、またはすでに発症しているといわれているほど蔓延している病気です。

歯ぐきに付着するプラーク(歯垢)の中の歯周病の原因菌が歯周ポケット(歯と歯ぐきの深い溝)に入り込み、産生した毒素によって歯ぐきが反応して炎症を起こす病気です。そのまま放っておくと歯ぐきだけでなく歯を支える顎の骨が無症状に溶かされていき、やがて支えをなくし、歯が抜け落ちてしまうリスクを負います。

歯周病は、食後のブラッシングを怠るなどして口腔ケアが不十分なためにプラークや歯石をためてしまうと発症しやすくなります。また咬み合わせや歯並びが乱れていて、汚れを残しやすい部位や強く当たって歯を揺らしてしまう部位があると、そこから発症しやすくなるのです。
実は歯周病はお口だけの病気ではありません。歯を失うだけでなく、心臓病や糖尿病といった全身疾患との関連が指摘されているのです。歯周病は細菌性疾患ですが、この細菌が出す毒素が血液を通じて全身に回ることで、様々な全身疾患を引き起こすのではないかという研究が進められています。事実、血管の詰まりを検査すると、そのなかから歯周病を引き起こす細菌が見られることもあるのです。また、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するといった関係も明らかになるなど、お口の健康は全身の健康に深く関係しています。

TBI(ブラッシング指導)
虫歯や歯周病の予防の基本は毎日のブラッシングですが自己流のブラッシングでは、汚れを残してしまいがちです。そこから病気が発症します。効率よく汚れを落とすための一人ひとりの患者様に合ったブラッシング方法をアドバイスします。
スケーリング
超音波スケーラーなどを用いて毎日のブラッシングでは落としきれないプラークや歯石を除去します。汚れの除去が虫歯や歯周病予防の基本です。

SRP(スケーリング・ルートプレーニング)
歯と歯ぐきの深い溝(歯周ポケット)の中のプラークや歯石をキュレットという器具を用いて取り除きます。仕上げに歯根面をなめらかにみがいて、汚れの再付着を防ぎます。

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