歯周組織がプラーク(歯垢)に含まれている歯周病菌に感染することで、歯ぐきが腫れる、出血する、最終的には歯周組織が破壊されて歯が抜けてしまうなどの症状を引き起こします。最近の研究では重篤な全身疾患(動脈硬化、心疾患、糖尿病、早産、低体重児出産、脳血管疾患など)のリスク因子となることが明らかにされており、口腔内だけでなく全身の健康にも大きな影響がある恐ろしい病気です。
プラークってどんなもの?
プラークは垢という字を書くため、歯の「老廃物」と考えている方が多いかもしれませんが、実際は「細菌がパックされた塊」なのです。
プラーク1mgあたりには10億個もの細菌が存在しているといわれています。
そして、プラークには2種類あります。
歯肉縁上プラーク
歯の表面に不着します。主にむし歯・歯肉炎の原因になります。
歯肉縁下プラーク
歯ぐきの中(歯周ポケット)に不着します。この中には歯周病の細菌が含まれ、歯周病を引き起こすもっとも危険な細菌です。
バイオフィルムとプラークの違いは?
バイオフィルムはプラークとほとんど同じで、細菌を含んだ物質のことで、違う点は水を含んでいるところです。身近なものでは排水溝のぬめりと同じようなものです。
歯石とは?
歯石は死んでしまったプラーク(歯垢)の塊です。
歯石はとても硬く、歯や歯ぐきを傷つけて出血、細菌感染、腫れを起こすこともあります。
付着してからおよそ2週間ほどで石灰化し、硬い歯石になるまでには1ヶ月ほどの時間がかかります。
生きているプラークは歯石にくっつきやすい性質があるため、歯石があるとどんどんプラークが溜まり、みるみる歯石は大きくなってしまいます。歯石があるということは、目に見えなくても大量のプラークがびっしり付いているということになります。
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