歯周病は、予防も治療も可能な病気です。そのためには予防、診断、治療、メインテナンスが大切です。歯周病治療はこの15年間のうちに急速に進歩しました。かつては「不治の病」とまで言われていた歯周病ですが、今では進行を止めることも出来るため、お口の中の健康を取り戻すことが出来るのです。
歯周病の原因となっているのは「歯垢」です。ですからまずは、歯垢を溜めないこと、増やさないことが基本となります。そのためにも、下記のようなことが大切です。
1、毎日正しい方法で歯を磨くこと
歯磨きによって歯の表面から歯垢を除去し清潔な状態を保つことが何よりも重要です。
2、歯肉の中にまで入り込んでしまった歯石を完全に除去し、炎症の原因となる細菌を徹底的に除去すること
3、傷んだ歯肉や骨の治療を行い、健康に近い状態にすること
4、歯科衛生士による専門的なクリーニングなど定期的にメインテナンスを受けて健康的な状態を保つこと
初期や中期の歯周病は、ほぼ痛みを感じず自覚症状が無いままどんどん進行していってしまいます。いよいよ痛みや腫れの症状が出たという時には既に末期となってしまっている…これが歯周病の最も大きな特徴であり、恐ろしいところです。
歯周内科と並行して進めていく、従来の歯周病治療法についてご紹介していきます。軽度から中度の歯周病の場合、歯周内科での治療を行わずとも下記のような歯周病治療法だけでほとんど完治するでしょう。
歯のスケーリング(軽度歯周炎の場合)
軽度歯周炎は「歯肉炎」と呼ばれ、歯肉が炎症を起こすため歯磨きの際に出血するなどの症状があります。この状態ではまだ歯周ポケットは浅く、歯石も表面の見える部分にしか付着していないため、超音波スケーラーを使ったスケーリング(歯石とり)で治療します。
歯のルートプレーニング(中度歯周病の場合)
歯周病が中度にまで進行すると、歯を支える骨が溶け始め歯周ポケットがより深くなるため、歯肉で隠れて見えない部分にも歯石が付着するようになります。
その歯石とザラザラしている表面を、ハンドスケーラー等を使いルートプレーニングを行って、再度汚れが付着してしまうことを予防します。炎症が強く、少し触れるだけでも痛いなど、痛みを伴う場合には麻酔をしてから治療を行います。
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