2017年5月19日金曜日

歯がぐらぐらと動くようになり、最終的に歯が抜けてしまうこともあります

歯の代表的なものに、むし歯(う蝕)と歯周病があります。歯周病は歯を支える周りの組織(歯周組織)に起こる病気です。プラーク(歯垢)の中の歯周病菌が歯茎に炎症を起こし、徐々に周りの組織を破壊していく細菌感染症です。歯科材料

症状が進行すると歯を支える骨(歯槽骨)を溶かし、やがて歯が抜けてしまう原因になります。自分で気がつかない軽い歯周病を含めると、40歳以上の成人では5人に4人以上が歯周病にかかっているといわれ、歯周病は歯を失う最も大きな原因となっています。
歯周病の主な原因は歯垢です。歯茎のまわりに歯垢が蓄積して、歯周病菌に感染することで歯茎が腫れて歯肉炎(歯周病の初期状態の総称)を引き起こします。症状が進行すると歯茎の腫れが大きくなり、歯と歯茎の間に「歯周ポケット」と呼ばれる隙間ができます。さらに進行すると、歯がぐらぐらと動くようになり、最終的に歯が抜けてしまうこともあります。
歯垢は時間が経過すると、ブラッシングなどのご自宅でのケアだけでは除去できない歯石になります。歯石そのものは歯周病の原因ではありませんが、ご自宅でのケアだけでは取り除けないため、まわりの歯垢の除去を邪魔して、歯周病の発症や進行を助長する場合があります。

歯周病は初期から最終段階まで、3つの段階に分けられます。
軽度歯周炎
歯周ポケット(歯と歯ぐきの間にできた隙間)はおよそ35mmです。歯ぐきの腫れが感じられるようになるとすでに菌は歯周組織に入り込んで歯根膜や歯槽骨にも侵入しています。すると歯周ポケットはさらに深くなり、歯垢や歯石が溜まりやすくなります。

中等度歯周炎
歯周ポケットがおよそ47mmになります。菌による炎症はさらに進み、歯槽骨が歯根の長さの半分程度まで冒され、もう歯を支えていられません。歯のぐらつきを感じるようになり、これによってますます歯周ポケットが深くなってしまいます。

重度歯周炎
歯周ポケットが6mm以上の深さになります。すでに歯槽骨は原型をとどめておらず、歯がぐらぐらになり、ちょっとしたことで出血し、抜けてしまいます。

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