2017年5月17日水曜日

歯周治療の最初かつ最も重要な柱がプラークコントロールです

歯周病とは、歯垢(プラーク)の中にいる細菌によって起こるお口の中の病気です。 歯と歯肉(歯ぐき)の境目に付いた歯垢から、歯の根っこにそって歯周病菌が入り込み、歯を支えている歯肉(歯ぐき)と骨を溶かし、最終的には歯を失ってしまいます。
この怖い歯周病は、歯を失う最大の原因であり、統計によると35歳で80%以上の人が歯周病になっているとのことです。ほとんどの方は、自分が歯周病であると自覚しておらず、歯ぐきから出血するという症状が出てから歯科医院に診察を受けに行きます。しかし、すでにこの様な症状が出ているときはかなり悪化した状態なのです。歯周病に気付かずに、将来的に歯を失ってしまうという最悪な事態にならないためにも、日頃から丁寧な歯磨きと定期健診を行うことが大切です。
私たちの口の中には、たくさんの細菌がいます。細菌は、口の中の食べかすに含まれる砂糖を栄養源として増え、歯垢というひとつの塊になります。この歯垢を温床として細菌が毒素を出すことで、歯肉や歯槽骨が壊れていきます。これが歯周病の原因です。つまり、歯周病にならないようにする一番のポイントは、細菌を増やさず歯垢をつくらないことです。
そのためには、食事が終わるごとにきちんと歯磨きして細菌や歯垢を落とすことが大切です。歯垢は、そのままにしていると歯石という塊になり、歯磨きでは落とせなくなってしまいます。特に、歯と歯肉の間や歯と歯の間など歯ブラシの毛先が届きにくく磨きにくい部分には、どうしても磨き残しができてしまうので、時間をかけて丁寧に磨きましょう。その積み重ねにより、細菌や歯垢を増やさず、歯周病を予防することができるのです。

ブラッシング指導
歯周治療の最初かつ最も重要な柱がプラークコントロールです。これまでも繰り返した様に、歯周病の根本的な原因は、歯垢(プラーク)です。まずこの歯垢を取り除く事が治療の大前提です。そのため繰り返しブラッシング指導を行ないます。毎日の正しいブラッシングによって歯垢がつかない状態になっただけで、歯肉の炎症がかなり収まってきます。

スケーリング、ルートプレーニング
ポケットの中、すなわち歯根に付着している歯垢や歯石を除去して歯根面を硬く、滑らかにし歯垢や歯石を付着しにくくします。歯肉のポケット内の歯根面は患者さん自身では掃除できません。この部分の清掃がスケーリング・ルートプレーニングといわれる処置です。

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