2020年1月8日水曜日

歯科の2大疾患であるう触(虫歯)と歯周病はいずれも細菌感染症であり、その原因菌も特定されつつあります

病気へ取り組み方の基本は、ホームケアと、プロフェッショナルケアとなります。私たちでは、患者さんの口の中を拝見し、問診・視診・プロービング検査・レントゲン検査等を行い、患者さんごとに治療プランを立て、ブラッシング指導だけでなく食生活を含めた日常習慣に対するアドバイスも行い、プラークコントロールやバイオフィルムコントロールを行なっています。

プロフェッショナルケアとは専門家である歯科医師や歯科衛生士が専門的に医院にて、行なう治療でスケーリングから、SRPPMTC等の治療を行うことです。歯肉より上の部分のプラークコントロールは、ある程度患者さん自身でもコントロールができますが、歯肉のポケット内部のプラーク除去やバイオフィルムの破壊は専門家による専門的な器具を利用した治療が必要になります。
ホームケアのポイントは、歯肉より上部に沈着したプラークをいかにうまく除去できるかが問題です。プロフェショッナルケアによって歯肉内部のプラークの除去が完全に行なわれても、患者さんのホームケアによる歯肉上部のプラークの除去がうまく出来ないと、プロフェッショナルケアの効果がうまく発揮されません。両方のプラークコントロールが効率よく行なわれたとき、最大限の治療効果が得られます。そのために私たちは、ホームケアの大切さを重視し、各々の患者にあった適切なプラークコントロールの指導を大切に考えています。

歯周ポケットに対して
歯肉と歯面との間の溝を歯肉溝といい、正常な歯肉溝の深さは0.53.0mmの範囲の深さです。その歯肉溝が病的に深くなったものを、「ポケット」と呼びます。ポケットには歯肉ポケット(仮性ポケット)と歯周ポケット(真性ポケット)があります。歯肉ポケットは歯肉が腫れることで、見かけ上、歯と歯肉の境目が深くなって出来たものです。歯周ポケットは本当に歯と歯肉の境目が深くなったもので歯を支える骨が少なくなってきています。
私たちは、患者さんそれぞれの病期に合わせて、病気の状態を考慮して使用するインスツルメントを選択し、個々にトリートメントプランをたててゆきます。口腔内の健康度の向上、維持の為に繰り返しスケーリング等の処置および口腔衛生指導等の処置を施してゆきます。それによって、プラークを歯面から取り除き、プラークによる侵襲を少なくし、又プラークが再付着しにくい環境を作り出してゆきます。これらの治療は、う触や歯周疾患の予防、進行抑制に大きな役割を果たします。
また、機械的な道具を用いてクリーニングを行なうにあたり、各々の患者さんの口腔内の状態やリスクを把握し、健康状態や生活環境も考慮に入れた診療が大切と考えております。そしてこれらの治療を継続的に行なうことが大切と考えます。

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