2018年8月16日木曜日

歯を虫歯にさせないためには正しい歯磨きの方法とプラークコントロールが重要です

虫歯は、歯の表面にこびりついた歯垢(プラーク)に含まれる虫歯の原因となる細菌(主にミュータンス菌)が、飲食物から糖分を取りこみ、強い酸をつくることから始まります。
ミュータンス菌が糖分などを分解し、粘り気のある物質(デキストラン)を作り、それが歯に付着すると、そこから歯をかたちづくるミネラルが奪われていきます(脱灰)。 

しかし、だ液には歯の表面を中性にする働きがあり、表面が中性になった歯は再びミネラルを取り戻すことが出来ます(再石灰化)。虫歯は、このふたつの働きがバランスを崩し、歯の表面がプラークによる酸に溶かされ続ける病気です。歯と歯肉の間に形成された歯垢は歯肉炎を引き起こす原因となります。
歯周病とは、歯と歯ぐきの間に繁殖する細菌に感染し、歯の周りに炎症が起こる病気で、歯肉の表層のみの炎症の場合は歯肉炎、症状が進行すると歯槽膿漏(しそうのうろう)と呼ばれることもあります。歯周病の大きな原因は歯の周りの汚れであるプラーク(歯垢)とプラークが固まってしまった歯石にあります。
プラークとは、歯に付着している黄白色の粘着性のある軟性付着物で、毎日の歯みがきが不十分だとお口の中にプラークがたまっていきプラーク内に増殖した歯周病菌が毒素を出して、歯ぐきが侵されることで歯周病が発症・進行してしまいます。ただし、プラークだけが歯周病の原因ではないのです。かみ合わせの影響や、不適切な詰め物やかぶせ物、糖尿病をはじめとした全身疾患、薬の副作用、ビタミン欠乏、疲労やストレス、歯ぎしりやくいしばりなどの不良習癖、喫煙、暴飲暴食など、さまざまな因子が歯周病を引き起こす原因です。この中でも喫煙は悪影響が大きいため、喫煙者の方は禁煙をおすすめします。
歯を虫歯にさせないためには正しい歯磨きの方法とプラークコントロールが重要です。
歯周病の原因は、虫歯の原因と同じくプラーク(歯垢)です。歯茎の周りにプラークがたまり、プラークが細菌に感染することによって歯肉が炎症を起こして腫れ、歯肉炎を起こします。
歯周病が進行すると歯茎の腫れがひどくなり、歯と歯茎の間に歯周ポケットと呼ばれる隙間ができます。また、炎症が歯槽骨や歯根膜まで及び、歯茎から膿が出たり、歯茎がやせて下がってきたり、歯がぐらついてきたりします。
歯周病がさらに悪化すると、歯槽骨が溶けて歯のぐらつきがひどくなり、食べ物が噛むことができなくなって、最後には歯が抜け落ちてしまいます。歯を健康に保つために何よりも大切なのは「虫歯にしないぞ!!」という患者様自身の気持ちです。その気持ちさえあれば毎日の歯磨きも頑張れるはずです。定期的な歯科健診も忘れずに行くようにしましょう。

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