2018年8月9日木曜日

身近であるが故に歯周病を深刻な病気と考えない方も多いです

糖尿病の人は健康な人に比べて歯肉炎や歯周炎にかかっている人が多かったり、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという調査結果が報告されています。つまり、歯周病と糖尿病の関係は特に密接で、糖尿病を治療することで歯周病が、歯周病を治療することで糖尿病が改善される可能性があるのです。

軽度歯周病(歯肉炎・歯周炎)の場合
スケーリング
歯や歯の根に付着した歯垢(プラーク)や歯石を、スケーラーと呼ばれる器具を用いて除去する治療方法です。歯石は歯垢が石灰化したもので、普段のブラッシングでは除去できません。スケーリングによって歯垢や歯石を徹底的に除去することで、歯周病の発生を防ぐことができます。
中度歯周病(歯周炎)の場合
ルートプレーニング
中度まで進んだ歯周病の場合、スケーリングでの歯石の除去に加え、ルートプレーニングと呼ばれる処置が必要になります。歯茎に隠れたさらに奥の見えない部分にある歯の根(ルート)に付いた歯垢や歯石、歯周病菌に感染した歯質などを特殊な器具で除去する方法です。歯や歯の根の表面がツルツルになり、歯垢や歯石など、汚れの再付着を防ぐ効果もあります。

歯周病に最も有効な治療法は「予防」
上記でご紹介しているように、歯周病治療には様々な高度治療がありますが、どの治療法も予防には勝りません。ご自宅での毎日のケアや定期検診に通うなど、日々の予防を積み重ねることが重要です。とりむら歯科クリニックでは、歯科衛生士によるブラッシング指導や正しい食事の仕方などセルフケアのご案内しているほか、予防に効果的なPMTCもおすすめしています。
痛くなったら歯医者に行けばいい
そんな軽い気持ちではいませんか?
身近であるが故に歯周病を深刻な病気と考えない方も多いです。しかし、歯周病の恐ろしさは歯が抜けることだけではありません。歯周病菌は血流にのって全身を回り、口の中だけではなく、糖尿病・動脈硬化や心筋梗塞(心疾患)・脳梗塞・早産・低体重児出産・誤嚥性肺炎・骨粗鬆症など、全身の健康にも関与することが報告されています。
歯周病に対して軽く考えてしまっている、この認識が最も危険です。生活習慣病と同じように、虫歯や歯周病も予防できる病気です。定期検診・メインテナンスなどの予防歯科に取り組み、お口の継続的な管理を行うことで、からだの健康を維持しましょう。

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