2020年7月27日月曜日

むし歯にはいろいろなタイプがあります

実は、むし歯にはさまざまなタイプがあります。一般的なイメージである「冷たいものがしみる」という症状は、むし歯の一面でしかありません。
大きく分類すると、「急性」のむし歯、「慢性」のむし歯に分かれます。
急性のむし歯
急激に進行し、歯の内部の深い部分まで細菌感染が進みます。一般的には、下記の経過を経ることが多いです。
冷たいものがしみる→温かいものがしみる→何もしなくても激烈な痛みが生じる
進行の速さは個人によって違いますし、症状が軽いうちはさほど気にならないものですが、最終段階まで進行すると痛みで日常生活に支障をきたします。患者さんから「痛みで仕事にならないし、食事もできない・・・」という言葉を聞くことがありますが、これは急性のむし歯を放置した結果なのです。早期発見を心がけ、治療を行うことが重要です。さらに治療後はむし歯の予防を目指しましょう!
慢性のむし歯
ゆっくりと進行し、症状がほとんど出ないケースが多数を占めます。症状が出ないので自覚がないことが多いのですが、徐々に細菌感染が進んでいきます。ある日突然、ポロッと歯が折れてしまった…などということになりかねません。特に、過去に歯の神経を抜いた歯は症状が出ませんので、治療の必要性に気づかない場合が大半です。しかし放っておくと、歯を通じてあごの骨の中にまで感染が広がり、病巣を作ってしまいます。
なぜむし歯になるのでしょうか
むし歯は口の中にいるミュータンス菌などの細菌によって引き起こされます。この細菌は食べかすなどの中にある糖を使って酸を作りだし、それが歯を徐々に壊していくのです。お口の中の環境によっては、先天的にむし歯になりやすい人もいます。
初期のむし歯では、細菌が作り出す酸が歯の表面のエナメル質が破壊してしまい、その奥の象牙質へと進行していきます。 象牙質には神経が通っていますので、冷たいものや甘いものでしみる症状が出てきます。
歯みがきによるむし歯の予防
むし歯を予防するためには、口の中の細菌と食べ物の残りかすを結びつけないようにすることが重要です。その基本的な予防法が歯みがきです。 歯みがきをすることで、食べ物の残りかすを口の中から取り除くことができます。
しかし、毎日歯みがきをしても、適切な歯ブラシのあて方や十分な時間・回数がとれなければ、プラーク(歯垢)が口の中に停滞することになります。また、磨き残しがあると、そこからむし歯になる可能性が上昇してしまいます。

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