2017年7月13日木曜日

天然の歯に勝るものは無いということです

現在の歯科医療は「治す」ことより「守る」という、予防歯科の考えが主流となっています。スウェーデンが世界で一番歯科疾患が少ないと言われているのも、むし歯や歯周病などになる前に歯科医院へ通い、未然に防いでいることがその一番の理由です。歯は一度削ると二度と元に戻りません。治療のために歯を削って被せ物や詰め物をしても、それを永久的に使い続けることはできません。つまり、天然の歯に勝るものは無いということです。
ムシ歯や歯周病は、生活習慣病と呼ばれ毎日のケアが大切です。 とはいってもなかなか時間の取れないときもあるでしょう。又、注意してケアしていても必ず磨き残しがでます。毎日一生懸命磨いて、歯の治療には時間をかけてきたのに歯が悪くなっていくという経験はないですか。特に熱心に歯磨きをしているというわけではないのですが3ヵ月に1回程度の定期健診に通われている方のほうが歯の健康状態は、良い状態に保たれています。 そのくらい定期健診は大切なのです。
最近になって、むし歯・歯周病の原因は、歯の表面や歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の隙間)内部に付いている歯垢(プラーク:磨き残し)は、虫歯菌や歯周病菌が作った膜バイオフィルムが原因であることがわかってきました。バイオフィルムは細菌を包み守っているため、抗生剤などの薬も効果的ではありません。この細菌は、脳梗塞や心筋梗塞、糖尿病、肺炎、胃潰瘍や胃がん、アトピー皮膚炎、リュウマチ、早産などの原因の一部にもなっていると言われています。
そこで、この バイオフィルムを除去する方法が、PMTCです。PMTCとは、「Professional Mechanical Tooth Cleaning」の略で、P プロフェッショナル (歯科医師・歯科衛生士による)、M メカニカル (歯を磨く道具を用いた)、T トゥース(お口の中の)、C クリーニング (お掃除)の意味です。つまり、歯科医師・歯科衛生士などの専門家により、専用機器とフッ素入りペーストを用いて、歯の表面に付いているプラーク(歯垢)・着色(茶渋、ヤニ))や歯周ポケットなどの通常の歯ブラシでは取りきれない汚れを除去する方法です。バイオフィルムは、歯ブラシだけで取り除くことが難しいだけでなく、12 回のPMTCでも容易に除去されないという性質をもっています。
(1) むし歯や歯周病などを未然に防ぐことができます
定期的に歯科医院に通ってメンテナンスを受けることでむし歯や歯周病の予防になり、大切な歯をいつまでも健康な状態で維持することができます。
(2) 治療の痛みや費用を抑えることができます
痛みや症状がひどくなってしまうと通院期間も長くなり、治療費用もかさんでしまいます。予防を習慣化すれば、どちらも軽減できます。
(3) お口の中が爽快になります
歯や歯ぐきをキレイにすれば、お口の中がスッキリします。最近は歯科医院にサロン感覚で通う方も増えています。

0 件のコメント:

コメントを投稿