2017年7月26日水曜日

早めに対処することが歯の健康を保つことにつながります

40歳以上で歯を失ってしまう人がいますが、その原因の多くは歯周病だといえます。歯周病の原因は、口の中が不衛生な状態だったり、歯磨きをしなかったり、磨き方に問題があることなどが考えられ、生活習慣病のひとつなのです。歯や歯の周囲が発する不調のサインを正しく理解し、早めに対処することが歯の健康を保つことにつながります。
歯肉炎
歯周病菌が出す毒素によって、炎症が起きている状態です。歯槽骨はまだ破壊されていません。血管の充血で歯肉は赤く腫れています。

軽度歯周炎
歯肉炎では、プラークや少量の歯石が固まることで歯ぐきに炎症が起こり、赤く腫れたり出血したりします。この状態が進むと、中程度歯周病になります。

中等度歯周炎
歯やその根っこに、多量の歯垢や歯石が付着しています。歯肉炎に比べ、歯ぐきの腫れ・出血・膿が出ることがあります。
重度歯周炎
支えを失った歯は、前後左右に揺れるばかりではなく、上下にも揺れます。そのため、かむと痛くて、ものがかめないようになってしまいます。

タバコと歯周病の関係
タバコの煙には数千種類の化学物質が含まれていて、健康を害する可能性が高く、心臓疾患やガンなどの命を奪う病気と関連が高いあることは多くのメディアでも取り上げられています。しかし、歯周病とも深い関連があることは、日本ではまだあまり知られておりません。予防先進国の欧米各国ではすでに20年以上前から喫煙者の歯周病は、吸わない人と比べて重度であると研究されております。110本以上喫煙すると歯周病にかかる危険は5.4倍あり、歯周病を悪化、進行させ、治療の予後にも悪影響を及ぼし歯周病の再発や歯の喪失にも関与します。
したがって、歯周病の治療を受けたあと良い状態を保つには、禁煙が大変重要になります。禁煙することで、歯周病のリスクは4割もへります。もし、どうしてもタバコがやめられない人は、せめてタバコの本数を減らし、これまで以上に歯磨きをするようにしてください。タバコの煙に含まれる一酸化炭素は組織への酸素供給を妨げ、ニコチンは一種の神経毒で、血管収縮作用によって歯肉内の血流量が低下することで酸欠・栄養不足状態になります。また、ニコチンは体を守る免疫機能も狂わせるため、病気に対する抵抗力が落ちたりアレルギーが出やすくなったりします。
すると、傷を治そうとする再生能力が低下してしまい手術後も治りにくくなったり、歯周病菌の感染を防げなくなったりします。タバコを吸っていると歯ぐきが充血せず、炎症の兆候に気付きにくい傾向があり、知らない間に歯周病が進行する恐れがあります。

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