2019年2月1日金曜日

歯垢の除去をプラークコントロールといい、そのほとんどはご自宅でのセルフチェックとなります

歯周病は、おもに歯肉が歯に接する付近に存在する歯垢中の細菌が原因で進行します。
歯肉と歯の間にできたポケットといわれるスペースが歯周病が進行するにつれ深くなり、細菌の増殖する空間が増え、歯肉を腫らし骨を溶かし、やがて歯は抜けてしまいます。
歯周病の進行の程度にかかわらず、初めに行われるべき治療が歯周基本治療です。原因である歯垢の除去および歯石の除去、歯の根の面の滑択化、ぐらぐらする歯の咬み合わせの調整などです。歯垢の除去をプラークコントロールといい、そのほとんどはご自宅でのセルフチェックとなります。
場合によっては、歯科医院で器械的に行うこともあります。
スケーリングは歯の表面や根の表面の歯垢歯石を器械で取除く事です。ルートプレーニングは歯の表面がざらざらしたり、歯石で満たされていたり、毒素や微生物で汚染された表層を除去する方法で、多くの場合スケーリングと同時に行われます。また、歯周病の進行に伴い歯は動いてきますが、動いている歯で噛むとさらに負担が増すため、その負担を軽くするために歯を削るなどして咬み合わせの調整を行います。それでもぐらぐらして噛みづらい場合は歯科用の接着剤で隣の歯と接着し、ぐらぐらを抑えていきます。これら基本治療により歯周組織が改善され、ポケットの深さが浅く(23mm)維持されればメインテナンス(定期検診)に移行します。

外科治療
基本治療で一部ポケットの深さが改善されず、ポケット内で細菌が生息し、ブラッシングで除去できない状態や、歯周病の進行が進んでしまった状態に対して外科的にポケットの深さを減少させる手術があります。
また、特殊な材料を用いて部分的に失われた骨を再生させる手術(再生療法)を行う場合もあります。手術はそれぞれの病態にあった方法が適応されます。
ポケットが改善されれば、メインテナンスに移行します。

ブラッシング
ブラシの毛先があたっていなければ、プラークはとれません。
自分では磨いているつもりなのに磨けていない人のほとんどが、磨きたい所に毛先をあてられない人なのです。
メインテナンスの必要性
むし歯や歯周病は定期健診をきちんと受けていただければ、発生や進行を防ぐことができる病気です。定期健診により、万が一むし歯や歯周病が確認されても、早期発見・早期治療が可能です。また、症状によっては定期健診の期間を短くして、経過観察を行うことができます。定期健診を怠ると、むし歯や歯周病の発見が遅れ、症状が進行してしまいます。最悪の場合、施せる治療が限られてしまうため歯を抜かなければなりません。歯は1本失うだけでも、口腔内のバランスが崩れます。抜けた歯の反対側の歯に負担がかかるため、歯の表面が割れるなどの影響が出てまいります。詰め物をしていた部分が取れてしまうこともあります。次第に顎全体のバランスまでが崩れ、全身の健康に影響が出てしまうケースがあります。例え1本の歯でも大切にしていくことで、身体全体の健康寿命を延ばすことにつながります。そのためにも、定期的な健診を受けていただくことがとても重要です。

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