2019年2月13日水曜日

歯周病を治療するにはお口の中から菌を除去して、再感染を防がなければなりません

日本人が歯を失う原因として、もっとも多いのが歯周病です。ところが初期の歯周病では、自覚症状はほとんどありません。歯ぐきの腫れや出血などによって歯周病に気づいたときには、症状がかなり進んでいることが多いという恐ろしい病気です。

歯周病とは、おもに歯周病菌の感染によって起こる感染症で、歯を支える歯槽骨(しそうこつ)という骨が溶けていく恐ろしい病気です。歯ぐきの腫れや出血、口臭、歯の揺れなどの症状があり、最悪の場合には歯が抜け落ちてしまうこともあります。
歯周病を治療するにはお口の中から菌を除去して、再感染を防がなければなりません。再感染を防ぐためには日々のセルフメンテナンスがとても重要です。また咬み合せの不具合によって起こることもあり、原因をきちんとつきとめてから治療する必要があります。

歯周病が進行してくると、歯と歯肉の間の溝が深くなって歯周ポケットができます。
歯周ポケットの中は細菌で充満して炎症が起こっており、内面は潰瘍になっています。全ての歯が中程度の歯周病になっていて、深さ5、6mmの歯周ポケットができているとしたら、その面積を合計すると8cm四方にも相当します。

粘膜の表面に潰瘍ができて、しかもその表面には細菌がびっしりと付いており、この状態が何年も続いているのですから、細菌の毒素が体の中に入って、色々な病気を引き起こす事は想像できると思います。
歯周病はお口の中だけではなく、あらゆる全身疾患との関連性が明らかになっています。
歯ぐきの出血によって菌が血管から全身に行き渡るので、心臓病、動脈硬化、糖尿病、早産、肺炎、高血圧、インフルエンザ、癌、・・・etc、生活習慣病から全身の疾患に及びます。
これほど多くの疾患が歯周病との関係が指摘されていますので、歯周病をたんに口の中の病気とだけ考えるのではなく、危険性を十分に理解することから治療がはじまります。

ブラッシング不足、喫煙、ストレス、食生活などの環境因子が原因となる歯周病。生活習慣病でもあると同時に、糖尿病や心臓疾患、思春期や更年期の女性ホルモンの影響、遺伝などの生体因子もリスクファクターとなります。かかりやすく、他の病気も誘発する、大変厄介な歯周病は、現代病そのものと言えます。

歯周病を放置することは、歯だけの問題にとどまらず、寿命を縮める事になるかもしれないのです。健康を維持するためにも、歯周病の治療を行って歯周ポケットの細菌を除去する事が重要と言えるでしょう。少なくとも糖尿病や狭心症がある人は、しっかりと歯周病の治療をしておいたほうが良いでしょう。

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