2019年2月14日木曜日

歯は一本だけでなく全部の歯で調和を保って機能を営んでいます。よって全体のバランスを見て治療をする必要があります

予防という言葉は最近よくお聞きになると思います。
歯を削らないようにすると言っても、具体的にはどうするのかというところが曖昧になって分からないと思います。予防というのは歯石を取ったりPMTCで磨いたりすることではありません。残すのが厳しい歯を残すということでもありません。

フロンティア歯科クリニックの予防の考えは、
『悪くなった原因を探り、その原因を除去し、生体の治癒力を最大限に生かして悪いところを治し、再発しにくい状態に環境を整え、疾病を未然に防ぐ』ということです。
ストレートハンドピース
対症療法から原因除去療法への転換です。
虫歯を治すというのは対症療法です。しかしなぜそこが虫歯になったのかを診断し原因を取り除き、環境を変え予後安定するように治療をおこなうことは原因除去療法です。
そのためには悪いところを全て治さなければ予防になりません。よって全ての治療ができて初めて予防ができます。悪いところがない人は悪くならないように維持していく。しかし人によっていろいろな問題があり、最後まで治療介入できる人、途中までしかできない人がいると思います。よって我々は問題となることを全て提示し、どこまで治療介入するか話し合い治療計画をたてたいと思います。「残っている歯や組織の保全」 + 「咬む機能を向上させること」2本立てが歯科治療の基本です。歯磨きをして虫歯を予防するという時代はもう昔の話です。そのためにはまず、

残っている歯や組織の保全
できる限り歯を残します。そのためには
・力のコントロール
・細菌のコントロールが必要です。
歯は一本だけでなく全部の歯で調和を保って機能を営んでいます。よって全体のバランスを見て治療をする必要があります。基本的には根の方向に力がかかるように上下の歯が咬み合います。その時が最も安定します。そのため被せものが適切に咬み合っていなかったり、歯が抜けて倒れこんだり、伸びだしてきたり、骨が溶けて支える力が弱くなったりしたら歯の寿命が短くなります。そのような時には一本の歯だけではなく複数の歯を治療して力が安定した状態に変えてやる必要があります。虫歯菌、歯周病菌は沢山の菌と手をつないでバイオフィルムという菌塊を作ります。バイオフィルムはお薬などの化学的な治療ではききません。
そのために歯医者専用の機械と薬剤でその菌塊を壊してしまわないといけません。そのための治療法がPMTCです。(歯石取りの後に磨いている処置のことです)人によって住み着いている細菌の種類、量、形成時間は違います。よって人によってPMTCをする間隔は違います。虫歯、歯周病を予防するためにはバイオフィルムが悪さをする前に破壊してしまう必要があります。細菌の隠れ家となる歯石や不適合な被せものなどの環境を整えて、細菌がたまりにくいように整備することも大切です。

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