2019年3月21日木曜日

歯に付着した「歯石」は通常の歯磨きでは除去する事が不可能なので、歯科医で除去してもらうしかありません

知覚過敏は、歯の表面部分のエナメル質が何らかの原因で傷つき、削れてしまう事によって象牙質が露出し、象牙質にさまざまな刺激が加わって、象牙細管歯髄神経脳に刺激が伝わり、「ズキン!」といった歯がしみる症状へと繋がります。ですので、知覚過敏の直接の原因は「エナメル質が傷つき、削れた結果、象牙質が露出してしまう」こととなります(そのため知覚過敏は『象牙質知覚過敏』と呼ばれています)。歯の最表層にあるエナメル質は削っても痛みを感じることはありません。象牙質はその内層にあり、また根部ではエナメル質がなく全層が象牙質でできています。象牙質は器具でこすったり、冷たいものや熱いもの等に触れると、その刺激は内部の神経に伝達されて、歯は痛みを感じます。つまり象牙質は痛みを感じる部分です。通常、象牙質はエナメル質に覆われているので、こうした痛みを感じることはありませんが、極端に冷たいものなどではエナメル質の上からでも温度が内部の象牙質に伝わって、歯が痛みを感じることもあります。しかし、様々な理由で象牙質が露出すると、刺激が神経に伝達されやすくなり、知覚過敏が生じるようになります。
歯周病
知覚過敏のほとんどはエナメル質が薄い、またはほとんどない歯の根元部分で起こるため、歯周病になり歯肉が後退する(歯茎が下がる)ようになると、当然、象牙質が露出しやすくなりますので知覚過敏の症状が現れやすくなるのです。歯肉が後退する症状は、歯周病がかなり進んでいる可能性が高いので、一刻も早く歯科医で治療を受けなければ、最悪、歯を失ってしまうことにもなりますので注意が必要です!※歯周病、虫歯の原因となる『歯垢(プラーク)』がつくり出す酸によってエナメル質が溶かされる可能性もありますので、毎日の正しい歯磨き(ブラッシング)によって歯垢を溜めないようにすることは歯周疾患を防ぐためにはとても重要なのです。

歯科医での治療後(歯石除去後)
歯に付着した「歯石」は通常の歯磨きでは除去する事が不可能なので、歯科医で除去してもらうしかありません。そこで歯科医で歯石を除去してもらった結果、歯がしみる知覚過敏の症状が出る方がいます。前述の通り、歯周病になると歯肉が後退する(歯茎が下がる)ようになるため知覚過敏の症状が出やすくなります。しかし歯肉が後退しても歯石が露出した象牙質を覆っている場合、直接、象牙質に刺激が加わらないため知覚過敏の症状がでませんが、歯科医で歯石を除去すれば象牙質が露出するため知覚過敏の症状が出やすくなるのです。では歯石を除去しないほうが良いのでは?と思われる方もいるかもしれませんが、歯石は歯周病や虫歯の大きな原因になってしまうので、付着したら早めに、また定期的に除去しなければなりません。
虫歯
虫歯になりエナメル質に穴が開き、象牙質が露出すると当然、歯がしみる知覚過敏の症状へ繋がります。ただ虫歯が原因で知覚過敏になっている場合は、かなり虫歯が末期の状態で、虫歯が原因ではない知覚過敏の場合は「歯がしみる」症状が一時的なものに対し、虫歯が原因で知覚過敏になっている場合は継続的に痛みを伴うのが大きな特徴です。また痛みが生じた虫歯のほとんどはかなり症状が進んでいることが多いため、痛みを感じて歯科医に行った時点で手遅れ(神経を抜く)になってしまうことも珍しくありません。ですので、歯科医での定期健診はとても大切なんですね。

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