2018年12月21日金曜日

歯槽膿漏:より深刻な歯ぐきの病気

あなたの努力次第で、歯の延命が図れるわけです。
(今回からは歯周病について数回お話ししていこうと思います。)虫歯と共に歯を失う大きな原因となっている歯周病は、その名の通り歯肉(歯ぐき)や歯槽骨(歯を支えている骨)など歯の周りの病気です。原因は、言うまでもなく歯垢(細菌の塊)です。磨き残しなどの歯磨き不足があると、歯と歯ぐきの境目に汚れ(歯垢)がたまり、放っておくと歯ぐきが腫れたり、出血を伴う歯肉炎(歯ぐきの病気)になります。

この段階なら100%治りますが、更に放っておくと歯垢を形成している細菌が歯槽骨を溶かし始め歯周病(骨の病気)となります。ひどくなると、歯が揺れだし噛めなくなり抜けてしまうこともあります。歯周病になってしまうと、歯槽骨がある程度溶けてしまっているので完治することはありませんが、治療と適切な歯磨きで進行を食い止めることは可能です。今からでも遅くはありません。
あなたの努力次第で、歯の延命が図れるわけです。
さて、歯周病は何故起きるかですが、それは、細菌の病原性(種類・質・量)と歯ぐきの抵抗力のバランスにより発症します。お口の中には300種類以上の細菌が存在し、その内10数種類が歯周病の原因菌です。歯ぐきの抵抗力にもよりますが、その歯周病菌の量が増えることが発症に最も大きく関与しているのです。つまり歯の周りの清掃状態が歯周病に大きく関係するわけです。歯周病菌は、概ね24時間程で成熟して悪さを始めるので、その間に細菌を歯ブラシで落とすことが歯周病対策として重要となってくるのです。
お口の健康は、全身の健康状態のバロメーターでもあります。健全な食生活を行うためにも毎日1回は丁寧に歯磨きするように心掛けましょう。

歯槽膿漏:より深刻な歯ぐきの病気
歯ぐきの病気とひとくくりにされるものの、歯槽膿漏は歯肉炎より深刻な病気です。
歯肉炎は、歯ぐきの炎症から始まります。歯肉炎を治療しないまま放っておくと、歯槽膿漏という歯ぐきの病気へと進行します。最終的には、歯ぐきの内側が歯から離れ始めます。すると、歯の両脇にポケットが形成されます。この隙間に食べかすがたまり、歯をブラッシングしても除去できなくなるため、歯ぐきで感染が起こり、歯肉線が退縮します。歯肉線が退縮すると、ポケットが大きくなって、歯が抜けたり、他の深刻なお口の問題が起こったりするようになります。
歯槽膿漏の症状
歯をブラッシングした時に歯ぐきから血が出ることはありませんか?
それはおそらくブラッシングが強すぎだからではなく、歯肉炎の初期段階にある可能性があります。フロスを使い始めた時の出血は、歯ぐきでもともと起こっていた炎症が原因で出血した可能性があります。しかしその場合、出血は長く続きません。ブラッシングしただけで歯ぐきが出血するのは普通ではありません。
その他の症状には、歯ぐきの腫れ、慢性的な口臭(または口の中で嫌な味がする)、歯のゆれ、歯と歯ぐきの間にポケットができるといったものがあります。さらに、歯周病になっているのに、患部の場所によっては症状が見られない場合があります。
半年に一度、歯医者さんで定期健診を受けることで、こうした状況に対処できます。

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