2018年12月29日土曜日

歯を失ったままにしていては食事や会話はうまくできません

虫歯・歯周病は歯を失う原因ワースト12位の病気です。
特に日本人は先進国でありながらも、虫歯・歯周病にかかっている患者の数が多く、残っている歯の数も少ないことがわかっています。歯科医療は日々進化し、インプラントや入れ歯など失った歯に変わる治療法が増えてきています。しかし、どんなに最新の義歯でも天然の歯に肩を並べるものはなく、「もっとちゃんと治療をしておけばよかった」「若い時から予防をしておけば」と後悔する人が後を絶たないのです。
歯を失うとどうなるの?
歯を失ったままにしていては食事や会話はうまくできません。たとえ入れ歯をいれたとしても噛む力は天然歯の約1/3になってしまいます。歯を失って不便なだけでなく、認知症のリスクが高まるといった研究結果もあります。歯を失うこと、噛むことができなくなることはとても恐ろしいことなのです。

静かなる病気と呼ばれる歯周病
歯周病は「silent disease」=「静かなる病気」と呼ばれ、痛みなどの自覚症状ないまま進行していく病気です。自覚症状がないので、自分が歯周病に罹っていることすら気づかず、気づいた時には重度の歯周病に進行し、歯を失う患者様も少なくありません。そして失ってしまった歯は、現代の歯科医学では元通りに戻すことはできません。そのためには日頃から歯周病予防をすることはもちろんですが、歯周病に罹ってしまった場合、今の状態より進行しないように早期の歯周病治療をすることが重要です。歯周病とは、歯周病菌により顎の骨が解かされる病気で、一般的に「歯槽膿漏」と呼ばれています。初期状態では歯ぐきに炎症が起こり、腫れたり出血したり口臭が気になりだします。写真のように悪化すると膿みが出てきて強い口臭がし、顎の骨が溶けていき、歯を支えている組織が破壊され、最終的には歯が抜けてしまします。

虫歯や歯周病を防ぐために、お口の中の日々のメンテナンスが非常に大事です。歯磨きの指導もしておりますので、ご興味のある方はご相談ください。自分では磨けているつもりでも、ハブラシの届きにくい隙間や奥歯の周りなどをきちんと磨くことは非常に難しいため、どうしても磨き残しはあるものです。磨き残しはそのままにしておくと、虫歯や歯周病などのお口の病気に繋がります。そのため、一か月~数か月に一度は、定期的に歯科医院でお口のクリーニングをすることをお勧めいたします。お口のクリーニングでは、主に、歯石の除去や歯の表面の清掃を行います。特に歯石は患者さんご自身ではすべてを取り除くことはできません。歯科治療専門の用具・機器を用いることで、きれいに歯石を除去することができます。
スケーリング
歯石は口臭の原因になるほか、歯茎の病気(歯肉炎、歯周炎)を悪化させる原因にもなります。歯石はご自身ではきれいに取り除くことができません。歯科医師や歯科衛生士がスケーラーという専用の歯科用器具を使って歯石を除去する必要があります。
一般の方が歯磨きを完全に行うことはとても難しく、毎日何度も時間をかけて磨いているという方でも、何か月か経つと歯石が溜まってしまうことがよくあります。定期的に歯科医院で、歯石の除去を行うことをおすすめいたします。

0 件のコメント:

コメントを投稿