2017年6月2日金曜日

歯が抜け落ちる場合があります

歯周病は、歯垢(プラーク)中の細菌が歯周組織(歯の周りの歯肉や骨)に炎症を起こす病気です。お口の中には、口腔(こうくう)常在菌が歯垢1mg中に約1億個もいると言われています。これらの細菌には、ほとんど病原性はありません。しかし一定の条件が満たされると幾種類かの細菌が弱い病原性を発現して炎症が始まるものと考えられています。炎症のために歯の根の周囲の骨が吸収され、進行すると最悪、歯が抜け落ちる場合があります。超音波スケーラー
歯科治療が終了すると定期検診に移行します。自覚症状が出てから治療するのは、好ましくありません。なるべく初期の段階で病変を発見できれば最小限の治療で終わります。しかし、歯周病はある程度骨吸収が進むと、骨が完璧に元に戻ることはありません。「仕事がきつくて大変疲れている」「風邪など、病気になった」などのストレスが続くと、歯だけではなく、体全体にも症状ができてしまいます。慢性の炎症が急性化して歯肉が腫れ、痛みが出てことの重大さに気づかされないよう定期健診をお勧めします。
歯肉炎
歯肉部分に炎症が起こった状態です。歯肉が腫れ、歯と歯肉の間にある歯周ポケットにプラークが溜まりやすくなっています。

【治療方法】
毎日の歯磨きや歯科医院でのクリーニングで改善します。

軽度歯周炎
歯周ポケットが深くなり、炎症が歯肉から内部に進行して顎の骨が少し溶け出した状態です。

【治療方法】
毎日の歯磨きに加え、歯科医院での処置が必要です。
中度歯周炎
歯周ポケットがより深く46mm程度となり、顎の骨がさらに溶け出して歯を支えられなくなって歯がグラついてきます。

【治療方法】
歯科医院での外科的処置と投薬による処置が必要です。
重度歯周炎
歯周ポケットが7mm以上になり、顎の骨が半分以上溶けた状態です。歯のグラつきがひどくなり、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

【治療方法】
歯科医院での外科手術が必要です。顎の骨の再生治療を行い、歯が抜けた場合には入れ歯が必要になります。

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