2017年6月12日月曜日

歯石取りやクリーニングで治すことが十分可能です

唾液中に含まれるカルシウム成分が付着してできる歯石は、毎日歯をきちんと磨いていても歯ブラシでとることができません。この歯石は、歯周病の原因のひとつです。歯周病とは、歯と歯ぐきの隙間から細菌が入り込み、歯を支えている歯ぐきや骨、歯根膜などの歯周組織を壊していく病気です。最近の研究によると、歯周病は心疾患や糖尿病といった全身の病気にも関係することがわかっています。
軽度の歯周病
ポケット(歯と歯肉の境の溝)が34mmとなります。歯と歯肉の溝に細菌が集まり、バイオフィルム(細菌のかたまり)が形成されると細菌が放出する酵素により歯肉に炎症が起こり、歯周ポケットができます。この段階がいわゆる軽度の歯周病段階です。この段階であれば、当院での歯石取りやクリーニングで治すことが十分可能です。
中度の歯周病
ポケット(歯と歯肉の境の溝)が56mmとさらに深くなり、プラークによって歯肉が腫れているので、さらに深く細菌が進入します。この状態になりますとポケットの奥まで歯ブラシが届かず、歯茎からの出血や痛みを感じるので、さらに歯磨きができずより歯周病が進行していきます。
重度の歯周病
ポケット(歯と歯肉の境の溝)が7mm以上と非常に深くなり、歯がグラグラして物が食べにくくなります。歯根に大量の歯石が不着し、歯肉は下がり歯根が見えてきます。また歯肉は赤く腫れて歯と歯肉の境目から膿が出て口臭もひどくなってきます。

今日、歯周病治療についても次々と新しい効果的な治療が開発されています。しかしもっとも大切なことは、歯周病にならないこと、また再発させないこと。
歯石除去(スケーリング)
スケーリングとは取り除けていない歯垢(プラーク)や、日常の歯磨きでは取り除く事が出来ない歯にこびりついた歯石を、「スケーラー」と呼ばれている専門の器具を使って除去する方法です。
歯周病の原因には様々なものがあるのですが、その一番大きな原因の1つがプラーク(歯垢)です。
歯周病の治療を進めていく上で一番大切なことはプラーク(歯垢)をしっかりと取り去ってきれいにすることです。プラークや歯石は、歯肉(歯ぐき)に隠れた目に見えない部分にはさまったりして溜まります。また、歯石の表面はザラザラしているためプラークが付きやすく、付いたプラークが落ちにくくなります。スケーリングによって歯根面についたプラークや歯石、沈着物等は専用の器具で取り除いて、再び汚れがつかないようにして表面をツルツルにします。この歯石を取り除くことでプラークが付きにくい状態にし、歯周病の改善・予防につながります。

そのためには、ご家庭での毎日の正しい歯みがきと定期検診の受診が欠かせません。誰でも余計な治療を受けたくはないもの。ご自信の大切な歯を守るために、しっかりと予防に取り組みましょう。

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