2017年6月23日金曜日

「削る診療」から「削らない診療」へ

今までの歯科治療とは、『歯が痛くなってから歯医者さんへ行き、悪くなっている痛いところを削って、金属を詰める、または被せる。』という考えで、多くの人が知っている歯科治療だったと思います。実際、歯医者もそういう治療が正しいと思って今まで診療をしてきました。残念ながら、今だに続けている歯医者もあります。しかし、時代は発展し、その考えはもう古いものになっています。

「削る診療」から「削らない診療」へ
様々な研究の成果から、虫歯も歯周病も実は”細菌の感染症”だということがわかってきました。この細菌感染は、正しい知識を身につけ、正しいメインテナンスを行っていけば、未然に防げることがわかっています。それに伴い、歯科治療も従来の治療から、大きく変化をしてきました。
そう、「削る診療」から「削らない診療」へ。「生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には、虫歯菌がいない」ってご存知ですか? 虫歯菌は、赤ちゃんの周りにいる大人から感染してしまうことが多いのです。これからは、治療するために歯医者さんへ行くのではなく、”予防をするために歯医者さんに通う”ことが健康な歯を長く保つ秘訣です。

お口の健康は、全身の健康を守ることにもつながります
しっかり噛んで食べることが健康の源であることはいうまでもありません。一方、多くの細菌やウィルスはお口から入ってきます。また近年、口の中の悪い細菌が糖尿病や肺炎の原因になっていることも新たにわかってきています。予防歯科で歯やお口の中を清潔に保つことは、全身の健康にもつながるのです。ハンドピース

ご高齢の方は特にお口の中の清潔が重要
お年寄りになると口腔ケアがいっそう大切になってきます。免疫力が低下し、風邪やインフルエンザにかかりやすくなる一方、手首に力が入りにくくなるなど体の不具合により、歯磨きやお手入れがしにくくなるからです。さらにしっかり噛んで食べることは、認知症予防にもなるとの報告もあります。高齢の方こそ、定期的な検診とメインテナンスを受けていただく必要があるのです。
歯科のプロが行うお口のクリーニング【PMTC
歯科医師、歯科衛生士など専門家が専用の機器を用いてお口の中の清掃を行うのがPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)です。プラーク(歯垢)や歯石が成長するとバイオフィルムという歯磨きでは取れない汚れとなります。PMTCでは、これらの汚れを除去し、歯の白さや健康な歯肉を取り戻します。虫歯、歯周病の予防だけでなく、口臭の改善にも効果があります。クリーニングした後は、フッ素入りジェルをコーティングし、歯を強化します。舌触りもなめらかになってお口もさっぱりします。

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