2018年6月13日水曜日

現在、日本の成人の80%以上の方が歯周病の何らかの症状があるといわれています

歯周病は、歯垢(プラーク)の中に含まれる細菌が引き起こす感染症です。
はじめは歯肉が炎症をおこして腫れる歯肉炎になり、そのまま放置しておくと、歯を支える骨(歯槽骨)がやがて溶けてしまう歯周炎へと悪化します。歯肉炎と歯周炎を総称して歯周病といいます。現在、日本の成人の80%以上の方が歯周病の何らかの症状があるといわれています。

歯周病の原因
お口の中には、およそ400種類の細菌が住んでいます(口腔常在菌)これらの細菌は特に悪い影響を与えることはありませんが、ブラッシングが十分でなかったり、砂糖を過剰に摂取すると、細菌がネバネバした物質を作り出して歯の表面に付着します。これを歯垢=プラークといいます。プラーク1mgの中には約10億個の細菌が存在するといわれ、虫歯や歯周病を引き起こします。その中で歯周病を引き起こすとされる細菌は10種類以上あります。プラークは粘着性が高く、うがい程度では落ちません。 このプラーク中の細菌が毒素を出し、歯肉に炎症を引き起こします。
糖尿病から歯周病への影響
糖尿病で高血糖状態が続くと、体の中の防御反応が低下して、感染症にかかりやすくなるといわれています。細菌感染を原因とする歯周病についても同様であり、糖尿病の人は健康な人に比べて歯周病にかかるリスクが高まると言われています。さらに糖尿病になると唾液の分泌量が減少し、唾液が少なくなるという事は口の中の細菌を洗い流す作用が弱くなり、そのうえ糖尿病になると白血球の機能が低下するため細菌の数が増加しますので、歯周病になりやすく、歯周病が治りづらくなってしまうのです。また、高血糖状態で歯ぐきの血管が傷んでしまうことで、歯周病が進行しやすくなります。
歯周病から糖尿病への影響
歯周病により、歯ぐきの中で作り出される炎症性物質は、血液を介して血糖をコントロールするホルモンであるインスリンの働きを妨げ、糖尿病を悪化させる可能性があります。特に2型糖尿病の方に関しては、歯周病の歯周治療を行うことで、インスリン抵抗性が改善することなどが報告されており、糖尿病の血清コントロールに歯周治療が重要であることが、認識されてきています。

基本の治療
その状況にあった、効果的なブラッシング法を指導をさせていただきます。そして歯周病の原因になっているプラークと歯石の除去を行います。 歯石は、ブラッシングで取り除くことができませんので、特殊な器具で除去します。 治療の回数は歯周病の進行程度により異なります。 23回の治療で済む場合から、多くの回数にわたる場合もあります。 これらの治療により、歯周組織が改善され、歯周ポケットの深さが浅くなり(23mm)維持されれば、メインテナンスに移行します。

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