2018年6月14日木曜日

一度の定期検診とPMTCの受診をおこなえば、虫歯も歯周病も予防することが可能です

驚くべきことに、日本人の成人の約8割が歯周病にかかっている、もしくはその予備軍といわれ、歯を失う原因の多くが歯周病とされています。
歯周病で怖いのは、痛みなどの自覚症状がほとんどないままに病状が悪化してしまう点です。気付いたときにはもう手遅れで、かなり悪化してしまっているケースも多く、そのおそろしさは“サイレントディジーズ(静かなる病気)”とも呼ばれるほどです。

ヨーロッパでは、歯科治療の中心は予防です。虫歯にならない口内環境を維持するためにしっかりとしたメンテナンスをするという考えです。毎日のブラッシングは大切ですが、それだけでは歯周病や虫歯の原因菌をすっきりと取り除くことはできません。当院では、定期的なPMTC(歯科医院で専門的におこなう歯のクリーニング)処置を受けていただくことをお勧めしています。
PMTCとは??
歯に吸着したバイオフィルムと呼ばれる細菌のかたまりを除去する処置です。バイオフィルムはブラッシングでは落とすことができません。そこには、虫歯菌、歯周病菌などが含まれています。そのままにしておくと、虫歯リスク、歯周病リスクが高まります。PMTCでは、専用のペーストを使って、バイオフィルムを根こそぎはがすことができます。虫歯菌や歯周病菌によって虫歯や骨の浸食がはじまるまで、3カ月の間があります。3カ月に一度の定期検診とPMTCの受診をおこなえば、虫歯も歯周病も予防することが可能です。

軽度歯周病
歯と歯肉の間にプラーク(歯垢)や歯石が溜まり、細菌が繁殖している状態。歯肉に炎症が起きているため、腫れや出血がみられます。
ブラッシング指導を受けて、的確な歯磨きを行う
12回程度のクリーニングで改善を目指す
中度歯周病
歯周ポケットが深くなると、骨の後退が徐々に進み歯がぐらつき始めます。口臭や出血もひどくなり、歯石の付着が目立ちます。
歯周ポケットの奥に付着している歯石を除去
歯周ポケットの深さが4mm以上の場合は歯周外科を適応

重度歯周病
歯肉が化膿によって真っ赤に腫れ、骨が破壊されて、歯がグラグラと大きく動くようになった状態です。
重度の場合は歯周外科で対応
保存ができないと判断された場合は抜歯

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