2018年5月11日金曜日

受診率の低い日本では約8割の人が歯周病

欧米ではすでに「トラブルが起こってから治療する」よりも「トラブルが起こらないように予防する」という考え方が主流となっています。
予防歯科は、定期メンテナンスなどをとおして患者さまのお口の中の状態を把握し、トラブルが起こらないようにするための診療科目です。歯をクリーニングするメニューのことを歯科用語で「PMTC」と言います。歯科衛生士や歯科医師が専用のジェルや機器を使って歯垢やバイオフィルムを取り除きます。歯面の艶出しを行ったり、虫歯を予防する効果が見込めるフッ素を塗ったりもするので、清掃以外に歯の美容や予防といった側面もあります。「すっきりして気持ちがいい」と言われる患者さんも多くいらっしゃいます。
歯石の除去について
歯垢を放置すると、やがて歯石に変化します。歯石はとても硬く、通常のブラッシングでは取り除くことができません。歯石が口内に留まり続けると、歯を支える骨(歯槽骨)を溶かしてしまい、歯周病が進んでしまいます。歯科医院での専門的なケアを受けることで取り除くことができます。

バイオフィルムの除去について
バイオフィルムとは言わばキッチンのヌメヌメ汚れのようなもので、歯の表面に付着した細菌を意味します。磨き残しが蓄積することでできてしまいます。バイオフィルムも歯石と同じように歯科医院での専門的なケア(PMTC)を受けないと取り除くことができません。

エアフローを活用しています
エアフローとは、歯の汚れや着色を落とす時に使用する機器です。重曹の粉をジェット噴射することで一気に汚れを取り除くことができます。
受診率の低い日本では約8割の人が歯周病
日本でも近年において予防歯科の大切さがメディアなどで言及されるようになりましたが、まだまだ定期検診の受診率が低いというのが現状です。その一方、歯科医療の先進国である欧米では人々の歯に対する意識が高く、「歯科医院は歯が痛くなってから行くところではなく、病気の予防をするために通うところ」という意識が浸透しています。その結果、歯周病の罹患率も低いのですが、日本人においては約8割が歯周病にかかっていると言われています。日本人の歯の意識が高まるよう、当院でも日々、定期検診の重要さを患者さんにお伝えしています。

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