2018年5月8日火曜日

歯槽骨の破壊が大きく、歯周ポケットが深いような箇所はスケーリングだけでは歯石を取り除く事が不可能です

「歯周病なんて自分には関係ない」と思っていませんか?
しかし歯周病は、日本人の成人の約8割が「かかっている」もしくは「予備軍である」といわれているほどの国民病。どなたにとっても関係ない話ではないのです。

歯磨きが不十分で口腔内の汚れをしっかり落としきれていないと、歯周ポケット(歯と歯茎のすき間)に歯垢がたまり、細菌が繁殖していきます。歯周病は、この細菌の働きによって「歯茎」や「歯を支える顎の骨」などの歯周組織に炎症を起こすお口の病気のこと。放っておくと症状がどんどん進行して顎の骨が溶かされてしまい、最悪の場合には歯が抜け落ちてしまうこともあります。

歯周病は、プラーク(歯垢)に棲みつく歯周病菌が毒素を出し、歯を支えている顎の骨や歯ぐきを徐々に溶かしていく病気。悪化すれば歯は支えを失い、最後には抜け落ちてしまうこともあるのです。
近年では、年配の方だけでなく若い方でも歯周病を患う方が増えていますし、また赤ちゃんを妊娠している方は歯周病にかかりやすくなります。他人ごとと思わず、一度診察を受けることをおすすめします。

1.ブラッシング指導
一番大切な事は、日頃のホームケア(歯磨き)です。歯磨きの際は、現状のブラッシングでどこが磨けていないのかをよく理解して頂いた上でご自分に合ったブラッシングの方法を学んでいただきます。日頃のブラッシングによるプラークコントロールこそが歯周病治療の第一歩です。

2.スケーリング(歯石除去)
スケーリングでは主に、超音波スケーラーやキュレットスケーラーを使用して取り除き、歯の表面をつるつるの状態にし、プラークが付着しにくい状態にします。
3.フラップオペレーション(付着療法)
歯槽骨の破壊が大きく、歯周ポケットが深いような箇所はスケーリングだけでは歯石を取り除く事が不可能です。このような場合は、細かい部分まで歯石を取り除きます。

4.歯周組織再生誘導
歯周病によって破壊された骨は通常再生することはありませんが、上記のフラップオペレーションに加えてゴアテックスやコラーゲンなどの膜を貼り付けたりエナメルマトリックスと呼ばれるたんぱく質を塗布することで、歯周組織の再生を促進させることができます。

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