歯周病とは、歯周病菌が毒素を出して歯ぐきに炎症を起こし、歯を支える顎の骨を溶かし、最終的には歯が抜け落ちてしまうこわい病気です。しかし、虫歯同様に原因がはっきりしているため、きちんとケアしていればリスクを減らすことができます。大切なのは毎日のブラッシングと定期的な健診。積極的に歯医者に通い、予防処置を受けましょう。
初期段階の歯周病
初期段階の歯周病は症状としても歯肉の腫れや変色のみなので、気付かない人も多いでしょう。治療方法としては歯周病菌を駆除するために細菌が潜むプラークや歯石を除去します。また、患者さんによるプラークコントロールも行い、お口の中を常に清潔な状態に保ちます。プラークコントロールとは歯磨きのことで、精度の高い歯磨きができるよう、歯磨きの仕方も指導します。つまりお口の中のクリーニングと患者さんによる精度の高い歯磨き、この2つを徹底することで初期段階の歯周病は治せます。非常に簡単な治療ですみますが、厄介なのはそもそもこの時点で歯周病だと気付きにくいことです。
中期段階の歯周病
中期段階の歯周病は歯槽骨が溶かされはじめるため、歯肉の退縮や歯のグラつきが起こります。治療方法としては初期段階の治療が基本となりますが、治るまでの期間は初期段階より長くなりますし、お口の中の状態次第ではそれ以外に別の治療も必要です。お口の中をクリーニングする際、歯周ポケットの中も綺麗にするのですが、中期段階まで進行すると歯周ポケットの溝が深くなっていてクリーニングできない場合があるのです。その際は歯周外科手術によって歯肉を切開し、そこから歯周ポケットの清掃を行います。
4. 重度段階の歯周病
重度段階の歯周病は歯槽骨も相当溶かされているため、いつ歯が抜けてもおかしくない状態です。治療方法としては初期段階の治療と中期段階の治療の両方を行うのが基本です。
つまり、お口の中のクリーニングとプラークコントロール、さらに歯周外科手術です。
つまり、お口の中のクリーニングとプラークコントロール、さらに歯周外科手術です。
さらに、重度段階になると歯槽骨がほとんど溶かされていることから、骨の再生治療を行うこともあります。重度段階になるとすぐには治らないため何度も検査を行いますし、それに比例して治療期間も長くなります。また、治療不可と判断されることもあり、その際は抜歯が必要です。ちなみに失った歯を取り戻すことはできないため、抜歯後は入れ歯やインプラントで対処します。
治療後の予防クリーニング、定期検診
当院では治療はもちろんのこと、その後の予防やクリーニング・定期検診などにも力を入れています。せっかく治療が完了しても、定期検診を怠ってしまうと異常の早期発見ができないため再度治療が必要になってしまいかねません。当院ではむし歯や歯周病に困らないお口の状態を一生キープしていただくために、予防治療に力を入れています。予防は一口腔単位(フルマウス)で行います。悪い箇所だけに注目するのではなく、口腔の一つの機能として見ることで全体に健全に機能しているかに注目しながら予防を行っております。
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