2018年5月10日木曜日

大人の予防歯科において、特に気にしなければならないのが歯周病ケアです

他の病気と同じように、虫歯や歯周病も「なってから治す」のではなく「ならないように予防する」方が身体の負担が少なく、結果的に治療費も抑えることができます。お口は食べ物や飲み物、そして空気の入口であり、その一報で大腸の次に多くの細菌が生息しています。そのため、衛生的な口腔内環境が保たれていれば風邪やインフルエンザになりにくいと言われています。また、特に歯周病菌は、脳梗塞、心筋梗塞、がんや糖尿病、肺炎といった全身疾患との関わりが深いことがわかってきました。歯だけでなく全身の健康のためにも、いつもきれいなお口を保つようにしましょう。

ご自宅で行っていただくこと
予防歯科では、院内で各種処置を行うだけでなく、ご自宅で実施するケアのアドバイスも行っています。特に夜の歯磨きはとても重要で、磨いた後に舌で歯を触ってざらざら・ぬるぬるしているようでしたら、再度磨いていただく必要があります。又、歯と歯の間の清掃として、デンタルフロスや、歯間ブラシを使用してください。具体的にどこに磨き残しができやすいかは患者さんによって異なりますので、お越しいただいた際に歯垢の染め出しを行い一人ひとりに合ったアドバイスをさせていただきます。自分で磨いたつもりになっているケースはかなり見受けられます。
歯周病のケアについて
大人の予防歯科において、特に気にしなければならないのが歯周病ケアです。歯周病はほとんどの大人がなることがわかっており、ほとんど自覚症状なく進んでいきます。
そのため、普段からしっかりと歯を磨き、さらに定期的に歯石を取り除くことはすべての方にとって必要不可欠です。国立にあるくにたち大学通り歯科医院では、歯周病が進行した方向けに、麻酔を使って歯周ポケット(歯と歯茎の間にある溝)の奥深くまでお掃除するSRP(ルートプレーニング)、そして歯茎を切って歯の根元をきれいにするフラップオペなども実施していますが、もちろんこういった処置は避けるに越したことはありません。できるだけ普段の歯磨きと定期的なスケーリングで健康な歯を保てるよう、これらの予防策をしっかりと続けていくようにしましょう。
軽度歯周病(歯肉炎・歯周炎)の場合 スケーリング
歯石は歯垢(プラーク)が石灰化してできており、通常の歯みがきでは落とすことができません。歯石が付着してしまった歯をきれいにするためには、スケーラーという専用の器具を用いて歯石や歯垢を徹底的に除去する治療を行います。スケーリングには歯をきれいにするだけでなく、歯周病の発生・進行(悪化)を抑制・予防する効果もあります。

中度歯周病(歯周炎)の場合 ルートプレーニング
中度まで進行してしまった歯周病には、スケーリングに加えてルートプレーニングという治療も行っていきます。ルートプレーニングでは特殊な器具を使用し、スケーリングでは除去しきれなかった歯茎の奥に隠れた見えない歯の根(ルート)にまで付着した歯垢や歯石、そして歯周病菌に感染した歯質などを除去していきます。また、歯や歯の根の表面もツルツルになり、歯垢や歯石などの再付着の予防にも繋がります。

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