2018年5月14日月曜日

初期の歯周病は自覚症状がほとんどなくわかりにくいものですが、早めに対処すれば早期治療が可能です

糖尿病や白血病など、いくつかの病気は歯周病を悪化させる事が知られています。
このことから歯科では、多くの歯で急速に歯周病が進行した時には、全身的な病気の可能性を疑うことがあります。また、病気が歯周病を悪化させる事とは別に、歯周病がさまざまな病気の進行に関わっている事が、最近明らかになってきました。

歯周病の原因菌が作り出す毒素が、インスリンの効力を低下させて糖尿病にかかりやすくなる他、動脈硬化を起こして心筋梗塞や狭心症を起こしやすくなったり、子宮を収縮させて低体重児早産になりやすいことなどが指摘されています。また介護の現場では、歯垢が唾液と共に気管支に入り、肺の炎症を起こす誤嚥性肺炎になるお年寄りの増加が問題となっています。
歯周病を放っておくと
歯周病が進行してくると、歯と歯肉の間の溝が深くなって歯周ポケットができます。
歯周ポケットの中は細菌で充満して炎症が起こっており、内面は潰瘍になっています。全ての歯が中程度の歯周病になっていて、深さ5、6mmの歯周ポケットができているとしたら、その面積を合計すると8cm四方にも相当します。粘膜の表面に潰瘍ができて、しかもその表面には細菌がびっしりと付いており、この状態が何年も続いているのですから、細菌の毒素が体の中に入って、色々な病気を引き起こす事は想像できると思います。

あなたは大丈夫?歯周病チェック
初期の歯周病は自覚症状がほとんどなくわかりにくいものですが、早めに対処すれば早期治療が可能です。以下のチェック項目の中に気になる症状はありませんか?
まずはセルフチェックしてみましょう。
歯ぐきが赤く腫れている
ブラッシング時に歯ぐきから出血する
口の中がネバつく
冷たい物がしみる
歯の間のすき間がひろがってきた
歯がグラつく
歯が伸びてきたように見える
口臭がきつくなってきた
歯ぐきを押すと膿が出る
喫煙の習慣がある
糖尿病にかかっている
歯周病によって歯槽骨が溶けてしまうと、もう歯周病を治すことはできないと考えている方もいらっしゃいます。しかし、「エムドゲイン再生療法(EMD再生療法)」という保険外治療によって、溶けてしまった骨を再生させることもできるのです。エムドゲイン再生療法では歯の表面の汚れを除去してから、溶けた骨の部分にエムドゲインという薬を入れることで骨を再生していきます。ただし、すべての骨を再生できるわけではありません。

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