2018年7月2日月曜日

歯周病は沈黙の病気と呼ばれるほど、自覚症状がありません

今まで歯科医院は、歯が痛くなってから行くものでした。
しかし虫歯になってから歯を失ってからでは手遅れです。また歯周病で溶けた顎の骨は元には戻りません。そのため最近では歯が悪くならないように予防していく事が重要になってきました。治療する前に予防することがこれからの歯科医院のスタンダードとなってきます。世界で一番予防が進んでいるスウェーデンでは歯科の定期検診受診率が大人で80%以上あり、子供にいたっては100%近くが定期検診を受けています。

他の 先進諸国でも70%ほどの受診率が一般的になってきました。先進国ではこのように歯科に対する関心が高いのに対し、日本では驚くことに、10%以下の定期 検診受診率です。これでは虫歯や、歯周病が悪化してしまうのも当然といえます。
歯周病は沈黙の病気と呼ばれるほど、自覚症状がありません。かなり進行してからはじめて気付かれることが多いため、高齢の方の病気だとお考えの方もいますが、実は20代、30代で歯周病になっているケースも少なくありません。歯周病は歯垢や歯石によって歯ぐきに炎症を起こします。進行すると歯ぐきがの骨が溶けて歯を支えることができなくなり、虫歯で削られていない歯なのに抜けてしまう、ということになりかねません。

進行度は、歯周ポケットの深さでわかります。歯周ポケットは、歯と歯ぐきの間にできる隙間のこと。ここに歯石がたまることで、歯周病の進行が加速していきます。歯石は歯周病を引き起こす細菌やウイルスにとって住み心地のいい場所ですが、これは日々の歯みがきでは落とすことができません。
歯周病治療では、歯みがきでは届かない場所を含め、歯石を除去するスケーリングを行い、
隅々まで汚れを取り去って表面を滑らかにするプロフェッショナルクリーニングを行います。その上で、日常の歯みがきをご指導し、患者さまのライフスタイルなどに合わせた歯みがきのやり方についてアドバイスをさしあげています。定期的にクリーニングに通っていただいて、みがき残しの確認を行うことで、歯周病が進行しないようケアしていきます。また、口臭の原因で最も多いのが歯周病によるものです。初期の段階でもクリーニングを受けていただくと、口臭が大きく改善します。

定期的に検診と歯のクリーニングを受けることで、むし歯や歯周病を予防します。むし歯や歯周病は進行を止める治療はできますが、完治や再生はできません。そのため、予防することは、将来的にいい状態の歯をできるだけ多く残すための唯一の近道なのです。そして、むし歯や歯周病になって、症状を自覚されてから治療に通われるより、定期的に予防してむし歯や歯周病にならないようにする方が、結局は経済的なご負担も少ないのです。

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