2018年7月2日月曜日

歯周病は進行すると、歯を支える歯槽骨と呼ばれる骨が溶けていき、最終的には歯が抜けてしまいます

30歳代になると、90%以上の人が歯周病にかかっており、40~50歳代の人が歯を失う原因の役50%が歯周病だあるといわれています。つまり、成人で歯を失う最大の原因が歯周病です。「歯磨きをすると血が出る」「朝起きた時、口の中が粘ついて不快」気にはなっていても、痛くはないので、つい放っておきがちです。「あれっ」と思ったら、すぐ当院のドアをたたいてください。
歯周病の直接の原因は歯垢。そして、発症・進行には毎日の生活習慣に潜むいろいろな危険因子(リスクファクター)が関与しています。それゆえ、生活習慣病といわれるのです。進行してしまった歯周病は、治療しても元通りの歯肉や歯槽骨の状態に戻すことはできません。しかし、患者さんと術者の努力によってある程度まで健康な状態に回復することは可能です。時間と根気と努力がいります。そして、何より大切なのは、歯周病とその予防について理解していただき、あなた自身が本気で直そうという強い意志をもつことです。さあ、健康なお口を取り戻すために、一緒に頑張りましょう。

スケーリング
歯磨きの際は、現状のブラッシングでどこが磨けていないのかを良く理解して頂いた上で、ご自分に合ったブラッシングの方法を学んで頂きます。日頃のブラッシングによるプラークコントロールこそが歯周病治療の第一歩です。歯石は歯面に付着したプラークに唾液中のリン、カルシウムが混じって石灰化したもので、表面は粗造でプラークが更に付着しやすいような構造をしており、歯に強固に付着しています。そして強い病原性を持っています。スケーリングでは主に、超音波スケーラーやキュレットスケーラーを使用して取り除き、歯の表面をつるつるの状態にし、プラークが付着しにくい状態にします。
SRP
長期間、歯医者さんで歯石をとっておらず、歯石が多くついている状態になると歯と歯ぐきの境目の溝が4-6mmと深い状態になってしまいます。この状態になると歯石が歯肉の中にまで付着してしまっているため、麻酔(表面麻酔、局所麻酔)などを用いて、歯石を除去して歯の根元をきれいにするSRPという処置が必要になります。この処置によって、ポケットが深い状態を改善することができます。深いポケットを放置すれば、その部分の歯周病は進行してしまいますので、しっかり歯石を除去することが大切です。また、このSRPから先の治療は、歯周病治療に関するトレーニングを積んだ歯科衛生士の協力が必要になってきます。外科処置をしなくてもこの部分の治療がきちんとできていれば、歯の延命につなげることができます。

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