2018年11月2日金曜日

お口から肺に入りこんだ細菌が増殖し、誤嚥性肺炎を引きおこす場合があります

一般的に知られている「歯周病」。以前は歯槽膿漏と言っていました。
名前は知っているけど、どういった症状なんだろう?・・・と思っている方が多いのではないでしょうか? 歯周病における症状を理解し、しっかりとした治療と予防を心がけましょう。歯周病は、歯の歯肉に近い部分についた歯垢(プラーク)の中にいる細菌によって引き起こされる病気です。 歯と歯ぐきの境目についた歯垢から、歯の根にそって歯周病菌が入り込み、歯を支えているまわりの組織をじわじわと壊していきます。
バイ菌の紹介:トリポネーマ デンティコーラ(スピロヘーター) 
歯周病がひどい患者さんのお口の中には、とにかくたくさん住んでいます。動きが速く、このバイ菌がお口の中にいると、他のバイ菌も非常に増えてきます。 バイ菌の中ではラーメンの縮れ麺のような特別な形をしていて、蛇のようにクネクネ動くのですぐに見分けがつきます。

歯周病はほとんど、免疫力(体を守る防衛隊)とバイ菌の力関係でおきると言われています。つまり、免疫力(体を守る防衛隊)が強力な時はバイ菌も寄せ付けないし、病気にもならないのです。 ところが、命あるものは必ず老化します。老化するということは、免疫力(体を守る防衛隊)が弱くなるということです。 ですから、若い人は免疫力(体を守る防衛隊)が強いので歯周病になりにくいといえるでしょう。

しかし、最近では生活習慣の悪化から、若い人でも歯周病が増加しているようです。一番の原因は、食生活の乱れ・不規則な生活・喫煙などのようです。 逆に高齢でも、非常に免疫力(体を守る防衛隊)が強い人もいます。このような人の歯垢(プラーク)を位相差顕微鏡で見ますと、非常に綺麗な状態の人が多いです。

口の細菌と誤嚥性肺炎 
お口から肺に入りこんだ細菌が増殖し、誤嚥性肺炎を引きおこす場合があります。とくにお年寄りは誤嚥性肺炎にかかる危険性が高くなります。 私たちが物を飲みこむとき、喉頭蓋というフタが気管に食物が入るのを防いでいます。
オートクレーブ
しかし、年齢とともに体の反射が低下するため、気づかないうちに飲み込んだものが気管から肺に流れ込むことがあります。これは眠っているときなどに起こりやすくなります。加えて、気管支の働きや体を守る力も弱くなるため、肺炎にかかる危険性が高まります。 

お口の中をきちんと清掃していたお年寄りでは発症の頻度が低かったというデータ結果もあります。 また、お口の中の細菌が肺炎の病巣から見つかったいう報告もあります。プラークコントロールが誤嚥性肺炎の防止に有効だといえます

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