2018年11月15日木曜日

しっかり歯磨きをすれば大丈夫?

最近、TVCMなどで話題になっている「予防歯科」。
予防歯科とは、歯の2大疾患である「むし歯」と「歯周病」にならないようにすることです。あなたが通っている歯医者さんは、ちゃんと予防していますか?

むし歯も歯周病も、細菌による感染症です。
むし歯や歯周病になるような細菌が繁殖している状態である場合であれば、なりやすいのです。昔から、むし歯、歯周病にならないために「歯みがき」が薦められてきました。これは、お口の中にばい菌が繁殖しないようにお掃除するというものです。

今までの予防歯科は
お口の中は、複雑な形態をしていますので、個人個人の歯みがきだけでは、「磨き残しがでてきたり」「歯ブラシが届かない場所があったり」と、どうしても限界が出てきます。
そこで、「定期的に歯医者さんでキレイにしてもらいましょう。」というのが、従来型の歯科医院での予防でした。
しっかり歯磨きをすれば大丈夫?
ただ、お口の中のお掃除を定期的に続けているだけで予防になるのでしょうか? やらないよりは、断然マシです。お口の中の汚れは、むし歯や歯周病のリスクファクター(危険因子)のうちの重要な一項目だからです。「ん? 歯の汚れ、口の汚れだけがむし歯、歯周病の原因じゃないの?」と、思われたあなたは鋭いです!そうなのです。実は、あまり世間の人々は、知らない(というか、知らされてない)のですが、むし歯や歯周病になる原因は、ひとつ(汚れ)だけではないのです!むし歯・歯周病には、さまざまなリスクファクターがあります。
予防のための定期検診が必要なわけ
「毎日しっかり歯を磨いているし、特に悪いところもないから大丈夫だろう」と思われる方も少なくないでしょう。しかし、歯と歯の間や奥歯の後ろなど日々の歯磨きだけでは落としきれていない歯垢(プラーク)が必ずあるのです。この歯垢(プラーク)の中に、虫歯や歯周病を引き起こす細菌がいます。しばらくたつとこれらの細菌はバイオフィルムという細菌の塊を形成し、歯石となって歯ブラシでは落としづらくなります。定期的にお口のクリーニングを受けて、ご家庭で落としきれないこれらの歯垢(プラーク)やバイオフィルム、歯石などの除去をし、歯面清掃(PMTC)やフッ素塗布などの予防処置を合わせて行うことで、虫歯や歯周病のリスクをかなり低くすることができます。
「歯とお口の健康を守る」ために一番大切なことは、毎日の歯磨きや甘いものの取り方などご自宅でできるセルフケアです。定期検診では、ブラッシングの再確認をさせていただき、ご自宅でのセルフケアが適切にできているか、またどうしたらより適切にできるかなどもお話しさせていただきます。定期検診時のお口のクリーニングはあくまでもホームケアのサポートで、不十分なものを補うものとしてお考えください。適切なセルフケアに私たちが行うプロッフェッショナルケアを組み合わせることでお口を良い状態に保つことができるのです。

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