2018年11月23日金曜日

口の中で銀が溶け出してしまうという危険性もはらんだ金属です

高い治療費が必要になるとか、見た目を綺麗にするだけの治療という印象を持っている人は少なくありません。
もちろん見た目を綺麗にするのも主な目的の一つともいえます。しかしそれだけではありません。それによく知って理解すると、セラミックはそこまで高価な治療法ではないことがわかります。もし見た目だけの治療で関係ないと思っている人や、むし歯の治療を受けるという人には、ぜひ知っておいてほしいのが審美歯科治療です。

審美歯科(セラミック)治療の最大のメリットは、むし歯の再発が銀歯に比べ、少ないことです。むし歯の再発は通常、歯と詰め物の境目にプラーク(歯垢)が付着することから始まります。このプラークがむし歯の原因なのですが、むし歯治療に使う材料は境目が少なく、プラークが付着しないものを使用するとむし歯になる可能性が低くなるということがわかると思います。一般的に使われる銀歯の金属は、金銀パラジウム合金です。約50%は銀です。銀は光に当たると錆びてしまうほど不安定な金属です。
口の中で銀が溶け出してしまうという危険性もはらんだ金属です。さらに金属アレルギーを起こしやすい人体に有害な金属でもあります。腐食が原因で凹凸が生じ細菌が繁殖してしまうのです。一方セラミックは、表面が非常に滑らかです。プラークが付着しにくいのです。腐蝕することはなく、むし歯再発のリスクを抑えることができます。さらに最新の接着剤と非常に相性がいいので歯と一体化することができます。これによって失われた歯を復元するような働きもできるのです。残った歯のひび割れを防ぎます。セラミックはむし歯治療に非常に優位性のある素材なのです。

審美歯科(セラミック)治療は非常に優れた治療法であることがわかると思います。とても良い治療法なのに、なぜ歯医者は必ずセラミック治療を選択しないのか?と、不思議に思うかもしれません。セラミック治療自体は新しい考えではありません。しかしなぜ日本においてそこまで浸透していないかというと、やはり保険の壁があるからでしょう。セラミック治療は審美治療としても使われる背景から保険の適用外の治療法となっています。
つまり、治療費が保険診療に比べ、高額になってしまいます。
保険適用外の治療であることを歯科医としてはなかなか言い出しにくいということも、セラミック治療が今まで浸透していないことの原因のひとつでもあるようです。日本では、わずらわしさから、どうしても安価に治療ができる銀歯を自ら選択してしまう歯科医も多くいます。しかし、セラミックの耐久性や歯の健康について、真剣に考えるならば、セラミック治療は決して高額なものではありません。むし歯ができるたびに銀歯、数年後に再治療を繰り返し、限界を迎えたら抜歯し、欠損箇所の治療とメインテナンスを永続的に行うよりも、初めからきちんとセラミック治療を行い、むし歯の再発を抑えることが出来れば、生涯医療費は比べ物にならないほど、うんと安く済みます。初めからかぶせ物の種類が金属しかないと考えないで、セラミック治療も選択肢の一つに追加してみてはいかがでしょうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿