2018年4月2日月曜日

歯周病には「体の免疫力」も関係してくるから

歯周病は感染症の1つです。そう聞くと「歯周病の治療薬はないの?」とおっしゃる方が多くいますが、残念ながら答えはNO」です。症状を一時的に抑える薬、つまり対症療法として使う抗生剤はありますが、歯周病を根絶する薬はないのです。

歯周病は成人の8割が患っているといわれており、日本だけでなく世界各国にも多くの患者さんがいます。数ある病気の中で患者数は1位、ギネスブックにも載っているほどです。歯周病を完全に治せる薬があったとしたら、現在のような状態にはなっていないでしょう。もし開発されれば、きっとノーベル賞を受賞するのではないでしょうか。
歯周病には「体の免疫力」も関係してくるから
歯周病になる原因は、歯周病菌だけではありません。菌に対する「体の免疫力(体の反応)」も深く関係しています。しかも最近の研究では、菌自体よりも体の反応の方が大きな原因になると報告されているほどです。

つまり、菌に対して過剰反応するような「歯周病体質」の人は歯周病になりやすく、かつ悪化もしやすいということになります。これは、癌体質や高血圧体質、糖尿病体質などと同じです。もし歯周病菌に作用する薬が開発されたとしても、この体質の問題までカバーできなければ、歯周病をなくすことはできないでしょう。
歯周病の原因と予防法
歯周病の原因は虫歯と同じく、プラークの中の歯周病菌です。プラークは物理的に取り除くことができます。

もっとも効果的なのは、毎日のブラッシングなどのセルフケアと、歯科医院で行うプロフェッショナルケアを組み合わせる方法。プラークは放っておくといずれ歯石となり、ブラッシングでは落とせないほど頑固にこびりつくだけでなく、さらなるプラークの付着を招きます。そのため、毎日のブラッシングを行いながら、予防歯科でのプロケアを年に34回受けましょう。

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