2018年4月30日月曜日

歯周病を引き起こしているのは細菌です。その細菌の温床となるのが『プラーク』です

歯周病を引き起こしているのは細菌です。その細菌の温床となるのが『プラーク』です
私たちの歯は、『歯肉』(歯茎)、『歯槽骨』(歯を支える骨)、『歯根膜』(歯と歯槽骨をつなぐ線維)、『セメント質』(歯の根の表面を覆う組織)という歯周組織に守られています。その歯周組織が、プラーク(歯垢)に含まれている細菌に感染すると歯肉の腫れや出血が起こり、放置しておくと最終的には歯が抜け落ちてしまいます。これを『歯周病』といい、日本人が歯を失う最大の原因となっています。 歯周病の初期には自覚症状がほとんどなく、気づかない方が多いのですが、日本人の成人の約80%が歯周病にかかっているといわれているため、国民病といっても過言ではありません。

歯周病を引き起こしているのは細菌です。その細菌の温床となるのが『プラーク』です。プラークが古くなり石灰化して硬くなったものが『歯石』です。つまり歯石をそのままにしておくと、歯石の中に含まれる細菌が増殖し、歯周病になってしまうのです。歯周病を予防するためには、『プラークコントロール』が必要です。プラークコントロールとは、適切な歯磨き、歯磨き時の歯間ブラシやマウスウォッシュの併用、規則正しい食生活などを行ない、プラークの増殖を抑えることです。
「プラークコントロール=歯磨き」というわけではなく、歯磨きはあくまでプラークコントロールの方法の1つですが、やはり歯磨きは日常的に取り組める一番身近な予防法です。しかし、プラークは歯磨きで落とすことができても、歯石は硬く、歯や根にしっかりとこびりついているため、歯磨きでは落とすことができません。そのため、歯科医院で専用器具を使用してきれいに取り除く必要があります。 以下でその詳細をご紹介します。

PMTC』は『Professional Mechanical Tooth Cleaning』の略で、『専門家による機械を使った歯面清掃』のことをいいます。具体的には、歯科医師または歯科衛生士が、自宅での歯磨きでは落とせない歯石を『スケーラー』という器具を使用して除去します。歯の表面についたプラークや着色は、専用機器とフッ化物入り研磨剤を使用して除去し、虫歯や歯周病になりにくい環境へと整えます。口の健康をホームケアだけで維持することは困難です。歯科医院でのケアと両立することではじめて健康な口を維持することにつながるので、定期的にPMTCを受けるようにしましょう。
定期検診の目的は、口の中の健康が維持できているかどうか確認することにあります。口のなかに違和感を覚えてから受診される方が多いのですが、このような場合、虫歯や歯周病が進行していることも多々あり、治療時間がかかってしまいます。歯科医院を「痛くなってから行くところ」ではなく、「病気にならないように行くところ」と認識し、しっかりと定期検診を受け、口の健康維持と早期治療を行ないましょう。そして『8020』(80歳で自分の歯を20本維持すること)を目指しましょう。

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