2019年11月26日火曜日

歯周病と一部の体の病気には関連があります。たとえば、糖尿病と歯周病は相互関係があることがわかっています

歯周病と一部の体の病気には関連があります。たとえば、糖尿病と歯周病は相互関係があることがわかっています。糖尿病が悪ければ歯周病は治らず、歯周病がよくなければ糖尿病は治らないといった具合です。 また、アテロームという心臓が肥大化する病気や、妊娠中の方では早期低体重児出産のリスクが高くなることが上げられています。高齢者においては、口の中の細菌が食事の際に気管に入り込み肺炎を起こす原因にもなります。

一般的な歯周病の原因は、唯一「汚れ」です。 
「プラーク」や「歯垢」という呼び方もしますが、口の中の細菌が集まったものです。これは歯ブラシでとれる柔らかい汚れです。食事をすればすぐについてしまいます。この汚れが同じ場所に48時間以上とどまると、唾液中のリンやカルシウムによって「歯石」とよばれる硬い汚れに変わります。これを歯ブラシで落とすことはとても困難で、歯石のザラザラした表面に、さらにプラークがくっつくことになり悪循環をよびます。 また、特殊な歯周病では突然歯周病が進行して歯が抜けてしまったり、家族みんなが歯周病が重症化したりします。これは遺伝が原因と考えられています。
歯周病の感染
歯周病は細菌の感染症であり、両親や近しい友達からうつる可能性が示されています。しかし、これらの細菌は普段は症状を起こしません。虫歯がたくさんある人でも歯周病は軽度であったり、逆に虫歯は少ないが歯周病が重症であったりと、人それぞれです。なにが歯周病を悪くするのかはわかっていません。

歯周病の診断は主にレントゲン撮影と歯周ポケット検査によって行われます。レントゲンで骨の減り具合や歯周ポケット検査によって歯と歯茎の溝の深さを調べます。これにより歯肉炎・歯周炎の初期・中等度・重度のレベル分けを行います。 
歯周病の治療は患者さんの行うホームケアと歯科医院で行うプロフェッショナルケアに分けられます。 
歯周病の治療は、二人三脚と言われることがあります。歯科医院で行うケアも大切ですが、もっとも大切なのは患者さん自身が行う歯ブラシです。これがうまくいかないといくら歯科医院で治療を受けても、歯石を取ったそばから次回の来院時にはまた歯石がついてしまいいつまでたっても治療は終わりません。歯茎が腫れていたりたくさん歯石がついていれば、まずは歯ブラシの仕方を習得し、上手に歯ブラシができるようになってから治療を始めるべきなのです。
これは歯周病のみならず虫歯治療や入れ歯の治療インプラント治療などすべての歯科治療の根本です。歯ブラシさえ上手にできていれば定期的な検診で十分なのです。 歯ブラシが上手にできるようになったら、歯石の除去を行います。歯石は歯の表面についた硬い汚れですので歯ブラシではとれません。歯科医院にある超音波やハンドスケーラーなどの専用の器具で除去します。歯茎の中の深い歯周ポケットにある歯石は麻酔をして除去します。それでも取り切れない歯石がある場合は、歯茎を切開して除去することもあります。歯周病の治療は徹底的に汚れであるプラークや歯石を除去することなのです。

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