2018年1月3日水曜日

ピンセットで歯をつまんで、ぐらつき度を確認します

最近の研究では、歯周病は全身の健康とも深い関連性がある病気であることもわかってきました。大切な歯を守り、健康な毎日を送るためには、歯周病のことをしっかり知って予防することが何より重要です。

歯科では、歯周病の状態を確認するため、次の検査を行っています。

ポケット診査
歯周ポケットの深さを測って、進行度合いを確認します。歯周ポケット(通常密着している歯と歯肉が、炎症を起こしてはがれた状態になっている部分)が深ければ深いほど、歯周病が進行しています。

歯の揺度の検査
ピンセットで歯をつまんで、ぐらつき度を確認します。ぐらつけばぐらつくほど歯周病が進行しています。
レントゲン検査
歯根や歯を支える顎の骨の状態を、レントゲン画像で確認します。

スケーリング
歯磨きの際は、現状のブラッシングでどこが磨けていないのかを良く理解して頂いた上で、ご自分に合ったブラッシングの方法を学んで頂きます。日頃のブラッシングによるプラークコントロールこそが歯周病治療の第一歩です。

歯石は歯面に付着したプラークに唾液中のリン、カルシウムが混じって石灰化したもので、表面は粗造でプラークが更に付着しやすいような構造をしており、歯に強固に付着しています。そして強い病原性を持っています。スケーリングでは主に、超音波スケーラーやキュレットスケーラーを使用して取り除き、歯の表面をつるつるの状態にし、プラークが付着しにくい状態にします。
SRP
長期間、歯医者さんで歯石をとっておらず、歯石が多くついている状態になると歯と歯ぐきの境目の溝が4-6mmと深い状態になってしまいます。
この状態になると歯石が歯肉の中にまで付着してしまっているため、麻酔(表面麻酔、局所麻酔)などを用いて、歯石を除去して歯の根元をきれいにするSRPという処置が必要になります。この処置によって、ポケットが深い状態を改善することができます。深いポケットを放置すれば、その部分の歯周病は進行してしまいますので、しっかり歯石を除去することが大切です。また、このSRPから先の治療は、歯周病治療に関するトレーニングを積んだ歯科衛生士の協力が必要になってきます。外科処置をしなくてもこの部分の治療がきちんとできていれば、歯の延命につなげることができます。

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